チュニジア報告 

(1)チュニス到着→聖地ケロアン
 
 

<21世紀の夜明けはチュニジア一人旅で>
 

21世紀をチュニジアで迎えました!
チュニジアンブルーの家並みに、遺跡と砂漠と地中海リゾート・・・・・・。

アラブで一番おしゃれな国、ということで、いままで憧れつつも後回しになっていたこの国に行くのを決めた理由は、今回、ひとり旅だったから。
アラブでは女性が一人だと、男性の誘いも多く、いろいろと大変なので、いままで必ずアラブは友達と行ってたんだけど・・・。
チュニジアなら、観光の国だし、治安もいいし、女一人でも平気!と予想してましたが、実際には予想を大きく上回る安全、安心さ。これほど旅行が楽で人の対応がスマートで万事スムーズなアラブの国は他にはありません!ただ、フランス語なので、言葉が通じにくいというのがちょっと難点ですが・・・・。

行くまではそれほど期待していなかったチュニジアですが、行ってみたら最高に楽しい国ですね。絶対いくべき。
チュニジアならヨーロッパやアメリカとかにしか行かないフツーの人にも自身を持っておすすめできますね。
 

<どうしたアエロフロート!?>
 

チュニジアへはアエロフロートを使用。
帰りのモスクワ12時間待ちがうんざりするけど、安いし、行きは同日着で便利です。

成田=モスクワ   1300 1725
モスクワ=チュニス 2030 2300

チュニス=モスクワ 0015 0625+
モスクワ=成田   1905 1040+

★帰りのモスクワ12時間待ちでは、モスクワ観光をする事も可能。但し日本で事前にトランジットビザを取得する事。(15000円)

いつものアエロフロートに乗り込んで、でっかいロシア人スチュワーデスをみると、あぁ、なんだか自分に戻ったようでほっとするよ。モスクワもアエロフロートも嫌いなんだけど、やはり結局乗るのはいつもアエロなんだよね。安いしチケット取りやすいし、便利だし。

しかし、今回はそのアエロフロートに異変が!

なんと2000年の10月から全社的にリコンファームが要らなくなったのだ。
オーバーブッキングの常習犯で、席がないこと2度、預けた荷物が出てこない事3度、何よりもリコンファームがすんなりできたためしのないアエロフロートが!(私の行くような国だと、オフィスの電話が通じないんだよね。)
出発前に日本のアエロフロートに問い合わせたので確かです。「でも不安な方はリコンファームはやったほうがいいですよ。」とのこと。
これってうれしいですよ。

さらにびっくりしたことに、乗客全員にポーチに入ったスリッパや歯磨き&歯ブラシ、アイマスクなど、リラックスセットが配られた。これって前かららしいんだけど、私は初めて。一流航空会社に乗った気分でちょっとうれしい。

もう一つ言うと、機内食にカツ丼が出た。けっこううれしかった。ははは。いままで乗ったアエロには日本食は出なかったから。
 

10時間のフライト、見慣れたモスクワ空港で乗り換えの後、
4.5時間でチュニス着。
 

<チュニス到着>

空港には夜中に到着。250ドルの両替を済ませ、空港の外へ。
一応日本から電話を入れて置いた安宿ヌーベルホテルへタクシーで行く。
ホテルは鉄道駅のすぐそば。でも一方通行で宿前まで車が入って行けなかったんだよね。(チュニスって一方通行多い!!)
タクシーの運ちゃんに宿ドアの前まで来てもらってブブーッ!っと呼び鈴を押すと宿の人が鍵を開けてくれてホッ。
夜中の1:30の話。

★私は深夜着の場合、宿の人が起きてくれなくて宿に入れない場合を考えて、タクシーの人には、宿チェックインするまではお金を払うのを待ってもらうようにしています。他のホテルに移動する羽目になったらタクシーの運ちゃんに助けてもらわないと困るから。女一人深夜は怖いでしょ。
それと、事前に日本から安宿でも国際電話して予約&夜中に着くことを伝えておきます。朝まで空港ってのはしんどい!!

ホッとしたけど寒くてすぐには眠れない。夏に暑い国ってのはとくに、冬の安宿が寒いんだよね・・・・・。
 

<イスラムの聖地ケロアンへ>

6:30起床。まだ真っ暗。この時期、明るなりはじめるのは朝7時頃。
ケロアンなど南方面行きのルアージュ(&ミニバス)ステーションは、ちょっとわかりにくい場所にある。
屋根が付いてて建物の中みたいなかんじなんだもん。目立たないよ。
駅から歩いて20分くらいだけど、人に聞き聞き、迷っちゃった。
そこら辺のおっちゃんに「ケロアン」って言うと、すぐにミニバスに案内され、出発。ケロアンまでは2時間、5D。

10:10ケロアン着。

タクシーで街へ。ショハダ門の目の前にあるSABRAHOTELにチェックイン。
深夜着でシャワーを浴びられなかったので、シャワー付きの部屋に。(12D朝食付き)
テラスからはメディナ(旧市街)が見渡せてなかなかグッドです。

このケロアンの街はメッカ、メディナ、エルサレムに次いで4番目のイスラムの聖地。
7世紀に建設された北アフリカにおけるのイスラム発祥の地。
美しい城壁に囲まれた迷路のようなメディナには、アフリカ最古のモスクを始め、イスラム寺院も多く、世界遺産にも登録されている美しい街。
イスラム好きの私としては絶対に押さえておきたい街でしょう。

ショハダ門はこの旧市街の入り口。ここからはお土産屋さんもずっと続き、歩いていてもとっても楽しい。
カラフルでキレイなお皿やカワイイラクダのぬいぐるみなんかに目を奪われて、どんどんメディナの中に入り込んで行きたい気持ちをぐっと抑えて、まずは各見どころの共通入場券を売っている観光局へ。なにやら、ここでしか入場券を買うことが出来ないらしい。
「素直に一カ所づつチケット売ればいいじゃんよぉ〜!!!」と思うのだが、さすが観光地、共通券購入以外に各見どころに入る方法はないらしい。

この観光局、メインゲートのショハダ門とは城壁を挟んで全く正反対の場所にあって、歩いて行くにはちとしんどい。(2km強)楽をしよう、とタクシーを拾って行く。
 

<ケロアンの見どころ>
 

「アグラブ朝の貯水池」

メディナからちょっと離れた場所にあるこの観光局は、「アグラブ朝の貯水池」のところにある。
大きな丸い人工池がいくつもあり周囲が公園のようにきれいに整備されている。
なんじゃこりゃ?っと思うような場所なんだけど、この貯水池、実は古い古い。なんと、9世紀、アグラブ朝時代に造られたもので、今でもケロアン市民の重要な水源として使われているそうな。よく考えたら周りは砂漠だもんな。ふむふむ・・・・などとは全然考えもせず、観光局の屋根に登って「わ〜い、ケロアンだ〜!」と単純に喜ぶ。

観光局でケロアン7カ所共通チケットを購入。4.200D

貯水池
グラン・モスク
ビル・バルータ
シディ・サハブ聖廟
アバダ聖廟
ガリアニ聖廟
イスラム美術博物館

以上7カ所に入ることが出来る。
こうなると「7カ所全部いってやるぅ〜!」と、余計な邪心が沸々とわいてきてしまうのだ。

    
アグラブ朝の貯水池               グラン・モスク

「カスバ」

歩き方の地図に載っているカスバ、なにやら見晴らしもよさそうな・・・なんて思って行ってみると、そこは高級ホテル、「カスバホテル」だった。
カスバの塔をを改造してホテルにしてあって、ありゃりゃ。きれいなトイレを使わせていただき、中庭のプールをみていいなぁ。と思い早々に退散。
 

「グラン・モスク」

640年に建てられた、マグレブ最古のモスク。土色の煉瓦で建てられた、大きなミナレット(塔)や外壁、回廊が美しい広々とした中庭には華やかさはないが、歴史と重厚さを感じられる。大理石の柱が立ち並ぶ、美しいモスク内には異教徒は入れないのが残念。
 

「ビル・バルータ」

7世紀に掘られた聖なる井戸。建物の中にあり、ちょっとわかりにくい。探していたら、英語の出来る兄ちゃんに案内され、いろいろと誘われるが、頑張って断る。一人だとあまり気軽に現地の人とおしゃべり出来ないのがつらいのだ。
中には目隠しされたラクダがいて、井戸の周りをぐるぐる回り、水を汲み上げる仕掛けになっている。
この井戸はメッカにつながっている、という伝説があるんだって。
 

「ガリアニ聖廟」

このモスクはきれい。こじんまりしていて、きれいなタイルが貼ってあって。華やかなんだけど色あいが落ち着いていて、とってもきれいでのんびり座って一休みしたくなる場所。ケロアンのなかで一番気に入った場所だな。
 

「シディ・サハブ聖廟」

メディナの外にある。とてもきれいな廟(&モスク)で、白く輝いてる。かわいいタイルがいっぱいだしね。
マグレブ一きれいな廟、と言われているみたいだけど、これよりきれいなモスクならモロッコなんかにあるから、そうはピンと来ないな。
モスク併設されていて見応えあり。チュニジアでは一番きれいなモスクなのかも。

    
ビル・バルータ             ガリアニ霊廟

「アバダ聖廟」

すっごくわかりにくいところにある。せっかく地元の子供に案内してもらって行ったのにCLOSEしてた。ざんね〜ん。
 

「イスラム美術館」

わざわざタクシーで行ったのに、時間切れで閉館。冬は閉まるのが早いのだ。ショック!

   

  
旧市街                 ファーティマの手(ドアの一部)

さほど大きくないメディナの中は、迷路のような細い路地に白い家が建ち並び、静かでとてもきれい。
こういった細い路地のイスラムの古い旧市街はイエメンにもモロッコにもあるけれどチュニジアのはなんだかおしゃれ。
チュニジアンブルーの青いドアや、漆喰の白が微妙に青みがかってたり、紫がかってたりするせいかな。
子供達が遊んでたり、カワイイ子猫が外をのぞいてたりして。
ドアについてる「ファーティマの手」もカワイイ。ノックするのにも使うんだけど、魔よけのお守りなんだよね。
メインの道路は観光客やお土産屋さんがいっぱいでまた楽しい。
うざったく寄ってくるガイドもいないし、とってもリラックス。
ケロアン、いい街です。

その夜、なんだか風がびゅーびゅー吹いてきて、窓がガタガタする。
外をのぞいてみると、嵐のように強風が吹き荒れている・・・・。
次の日は砂漠に行こうと思っていたのだけど、大丈夫かな、と心配になりながら寝る。
 
 
 

次のページへ                 TOPに戻る