新潟中越地震 支援活動 (2)

静岡県ボランティア協会主催支援ツアーに参加

2/04(金) 22:00 静岡出発(バス)
2/05(土) 終日 川口町田麦山 仮設住宅(岡平)にて雪掘り
2/06(日) AM  川口町田麦山 前原地区民家にて雪掘り
2/06(日) 20:10 帰着

<活動内容>

2/05(土)
川口町田麦山VCの指示により、岡平地区の仮設住宅にて雪掘り作業

岡平地区仮設住宅・・・雪に埋もれて見えません。屋根上の雪下ろしは住民の方・・・平屋といえど、屋根が目の前の高さ。スノーダンプで雪を運びます。ようやく1段掘り下げました。窓の上側が見えています。ようやく窓が見えました。

静岡県ボランティア協会から派遣されたメンバーを3班に分けて作業し、第1班の班長は私。
仮設住宅の棟の間に積もった雪を除去する作業であるが、第1班は入り口側でない場所にて作業した。入り口側でない場所は重機を入れずに人手にて掘り下げているようだ。中央通路を挟んで反対側の場所は自衛隊が担当していた。
仮設住宅は1階建てであるが、屋根まで50cmほどの所まで積もっている。これを一旦50cmほど掘り下げ、通路全体を平らにした。掘った雪は中央通路に放っておくと重機が一気に片づけてくれる。
雪掘りの経験者が少なく、力が入りすぎ、バテぎみになりながら午前の作業を終えた。とにかく作業中は暑い。スポーツ飲料は十分に用意しておいたほうが良い。
屋根の雪下ろしも同時に進行していたので、頭上の危険もあったが、それ以上に平らにしてもすぐに積み上げられてしまうので、なかなか捗っている感じがしなかった。これも精神的に疲れの原因になったかも。

仮設住宅内の集会所にて昼食。雪と汗でかなり濡れているが意外に寒くなかった。
仮設住宅内では、被災地の子ども向けにろうそく作りの教室のようなものが行われていた。話に加わって子どもとじゃれ合っていたが、非常に子どもが人懐こい印象を持った。

午後は自衛隊の作業を見ながら工夫して作業したことと、屋根からの雪下ろしも終了していたこともあり、かなりスムーズに進行。
(雪はあまり崩さず切るようにして固まりで運ぶなど)
1mほど掘り下げるように作業した。目に見えて捗っているので、少々楽しくなりながら作業ができた。半分ほど進んだところで、入り口側の応援にまわり、その作業で午後の終了を迎えた。

雪を運ぶダンプという道具は軽量のものが用意されたが、スチール製のものが望ましい。雪を切るという点において非常に劣り作業効率が悪かった。事実、地元で使っている人はなく、しかも壊れやすい。

2/06(日)
第1班は小学校内の仮設住宅にて初日と同じ作業が割り当てられた。しかし、屋根上の雪下ろしと重機の作業が終わらず、終了時刻までに作業に入れないと判断し、VCに他の作業応援に変更したいと進言し指示を仰いだ。結果、第3班が入った前原地区で民家の雪掘りの追加依頼もあり、そこに派遣される。

小学校の校庭に仮設住宅があります。その駐車場で雪かき。前原地区の民家に移動中。景色がありません。

先に入っている第3班に合流し状況を把握、第1班をさらに2つに分けて追加依頼のあった2軒のお宅に伺った。
2階の屋根に積もった雪と地面に積もった雪がつながってしまった部分を取り除く作業を依頼された。そのままにしておくと雪解け時に屋根が折れてしまうそうだ。
3m以上ある雪の壁を突き崩しながら、2階の屋根とほぼ同等の高さまで通路を確保し、作業を開始する。雪質は柔らかく、油断をすると股あたりまで一気に埋もれてしまう。かんじきが必要である。屋根とのつなぎ目を崩すと屋根上の雪が一気に滑り落ちてきて危険な作業であった。下敷きにならないように注意しながら作業を進めた。

3m近くある雪の壁を突き崩しながら、2階の屋根近くまで登ります。屋根の下を崩すと屋根の雪が一気に落ちてきます。住民の方とお話しているのは屋根の上・・・ほとんどの家屋が全壊だそうだが、すべて雪の中で実感できません。

作業した建物は全壊と診断されたとのこと。作業場なので、柱が少なかった上に10本の柱の内、6本が折れてしまっているそうだ。住居も全壊扱い。近所はほとんどが全壊ということだった。雪が解けたらまた来てくださいと言われた。今は雪が覆い隠しているが、雪解けとともに再建問題という現実が見える。そう考えると非常に重く痛い言葉だった。

<考えたこと>

必要な装備は提示されていた内容、自分の考えていた内容とかなり違っていた。
作業中はとにかく暑いし、汗をかく。移動時の格好と作業中の格好が同じでは暑すぎる。脱ぐということも考えて大きいポリ袋を用意しておいたほうが良い。手袋はゴム手袋(対油性の厚いやつ)で十分。湿った雪でニット帽子などは濡れる上に作業中ずり落ちてきてしまう。飲み物の確保は必須。冷たい飲み物で吸収が良いもの。
などを考えた。

雪掘りの応援など雪を経験しない静岡の人に務まらないと、ほとんどの人に思われているだろう。しかし、十分に戦力になっていたと思う。スキルは現場で身に付いていた。人手さえ確保できればなんとかなると実感した。
これはどんなボランティアでも言えることであり、「役に立てるか分からない」と思い、何かしたいという気持ちがあってもボランティア活動に踏み切れない方も多い。そのような方に伝えることができればと思う。

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※写真提供:静岡県ボランティア協会