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TOSS静岡/杉山裕之
向山一門ライセンスセミナー平成19年8月24日、A表受検三段を戴いた授業。
私の実践の原型は、向山洋一先生の、「工業地帯の授業研究」(仮説、検証)にある。
向山実践は、社会科教師なら誰でも憧れる実践だ。
「仮説を立て(KJ法による仮説 整理も含む)、その仮説が正しいかどうか検証するという「社会科における児童の追究 のあり方の基本」が示されている。
今回は、情報を集め、分類することから大きな枠組みを理解し、その中の個別の学習を設定することの組み立てを提案した。(TOSS静岡推薦)
※この授業はスマートボードノートブックを使って映像を投影して行います メールはこちら
1 □□観光をずらっと出す
画像提示@「 観光」
発問1 「浅草観光とか温泉観光とか、何とか観光と聞いて思いつくものをできるだけたくさん書いてもらいます。」
指示1 机の上の小さなカードに 1枚にひとつずつ書いてください。
何とかは、漢字でもカタカナでも漢字かなまじりでも構いません。
A「3つ書けたら1年生、6つ書けたら2年生、5年生なら15個、6年生は18個以上と煽る」
B「一番たくさん書けた子を指名し、全部言わせる。それに3つ加えられる子と聞きながら、ズラッと「 観光」を出していく。
そして、すぐに指示する。
2 「□□観光」を分類する
発問2 書けたカードをグループで見せ合って、いくつかに分けてごらんなさい。
指示2 分けたものには、それぞれに短い名前をつけてください。
( 授業解説 )
取り上げ方は多様にある
ここは、様々な手法で、出された「 観光」を大きな枠組みに分類することができる。
カード化、グルーピングという手法もあ れば、黒板にどんどん書いていく方法もある。
今回は、時間が限られた模擬授業だから、上の指示をし、グループで少し整理した後、次のように言った。
「 どのカードをまとめて、どんな名前をつけたかひとつずつ言ってください」
言わせた後、次のような「枠組み」が考えられることを提示する。
3 多くの枠組みの中から、一つを取り上げる
説明 このように、観光をいくつかの枠組みでとらえます。
その中で、今日は、まず文化・芸術観光を取り上げます。
4 文化・芸術観光とまちづくり
高知県黒潮町の海岸の写真を提示
説明「黒潮寄せる太平洋に面した高知県黒潮町、長さ4qの砂浜、幅200bある名勝入野松原」
しかし、町民は言います。
「うちの町には、美術館もねえ、浜しかねぇ」
発問「皆さんがこの町の住民なら、どのようにして、観光客を呼びますか」
指示 「となり近所で相談してごらんなさい」
数名に発表させた後、「黒潮町」の実際を画像を提示しながら、紹介する。
@砂浜を美術館としました。Tシャツアート展、全国全ての県から応募作品が集まります。
A入野松原を使っての、パッチワークキルト展。
Bシーサイドはだしマラソン
C砂の彫刻。砂にまみれているうちに豊かな自然に気づきます。
Dさらに漂流物展。エコにも関心が生まれます。
発問 「黒潮町の観光まちづくりを一文でまとめます。」
指示 ただし、「ない」と「観光」は必ず使ってください。
例)「ない」ことをプラスにした観光。
その土地にしかないものを活かした観光。
5 事例をもとに「観光まちづくり」を深める
説明 「その土地にしかない」ということをもう少し、深めます。
熊本県、黒川温泉。(黒川温泉の全景画像提示)ひなびた温泉で閑古鳥がないていた黒川温泉は、全国3000あまりある温泉の中で、現在は西の横綱と言われています。
黒川温泉の成功の秘訣は(入湯手形の実物提示)この小国杉で作られた「入湯手形」にあったと言われています。
1200円の入湯手形、これで、黒川温泉24全ての旅館の露天風呂から3つ選んで入ることができるのです。
発問「しかし、入湯手形は黒川温泉だけのものでしょうか」
そうだと思う人、他の温泉でもやっていると思う人。(挙手を促す)
ほとんどの人が「他の温泉でもやっていると思う」に手を挙げた。
説明 私、不思議に思って、調べてみました。「インターネット」で「入湯温泉、温泉手形」と入れて検索してみました。
入湯手形(温泉手形)のある全国の温泉一覧表(杉山自作)を提示
説明 そうすると、黒川温泉だけが一人勝ちするには、それなりの理由があるはずです。
「黒川温泉の入湯手形は、〜〜だから、人気があるのだ」というような仮説を立てて、それを調べればいいのですね。
また、次のことも考えられます。
黒川温泉には
「人をひきつけて離さない魅力があるのではないか」
「入湯手形以外にもあるはずだ」と考えたとしましょう。
先ほど、見せたこの「黒川温泉」の全景写真にその魅力があるのです」と言えば、写真の見方も変わるでしょう。
6 本時のまとめ
説明 このように、その土地のよさや住んでいる人びとの工夫、努力という光を見つけると共に、その光を全国・世界に示す、発信していくことが観光立国に必要です。
7 次時に向けて
私達の住む静岡県。一昨年「日本一のおもてなし宣言」(画像提示)をしました。
1年半後、平成21年3月には富士山静岡空港が開港(画像提示)します。
つい先日8月8日韓国との定期便が決まりました。
外国人を招くことができる元気いっぱいの静岡県のまちづくりについて、次の時間から勉強していきましょう。
主な参考資料
(1)特に本授業のヒントとなった書籍
@観光立国日本とまちづくり教育の授業に関する杉山の考えるキーパーソンと著作
額賀信(ぬかがまこと) 『観光革命スペインに学ぶ地域活性化』(日刊工業新聞社)
島川崇(しまかわたかし) 『ソフトパワー時代の外国人観光客誘致』(同友館)
『観光につける薬サスティナブル・ツーリズム理論』(同友館)
堀貞一郎(ほりていいちろう) 『メイド・イン・ジャパンからウェルカム・ツー・ジャパンへ』
井口貢(いぐちみつぐ) 『まちづくり・観光と地域文化の創造』(学文社)
長谷政弘(はせまさひろ) 『新しい観光振興 発想と戦略』(同文館出版)
そして、「観光カリスマ」百選の皆様…例えば、黒川温泉後藤哲也氏、東京谷中の旅館澤功氏
さらに、上記の著者に影響を与えている、石森秀三北海道大学教授、静岡文化芸術大学前学長故木村尚三郎、現学長川勝平太氏、そして、『創国論』の堺屋太一氏なども必読だ。
A政府、国土交通省の施策などについても要注意。
「観光立国懇談会報告書」(2003年4月24日)
「観光立国推進基本法」(2006年12月)
「観光白書 平成18年度版」(つい、先日19年度版も出た)
それ以外では、
『都市観光でまちづくり』(学芸出版社)『ふるさとを元気にする「集人力」』(宮地克昌 ぎょうせい)
『経済Trend2005年2月号』魅力ある国づくりと観光(日本経済団体連合会)
『みんなで創る観光まちづくり実践塾』(二瓶長記 長崎出版)
『黒川と湯布院』(松田忠徳 熊日出版)『賑わい鳥と閑古鳥』(島康二朗 明拓出版)
『新たな観光まちづくりの挑戦』(ぎょうせい)『海外観光旅行の誕生』(有山輝雄 吉川弘文館)
『成功する「地方発ビジネス」の進め方』(島田晴雄+NTTデータ経営研究所、かんき出版)
(2)おもてなし、リピーター、観光立国とまちづくり教育のキーワードを得るための書籍
『地ブランド 日本を救う地域ブランド論』(博報堂地ブランドプロジェクト編著 弘文堂)
『ディズニー7つの法則―奇跡の成功を生み出した「感動」』
『ニッポン人には、日本が足りない 銀山温泉老舗旅館ジニー女将が綴る繁盛記』(日本文芸社)
『黄金の鍵で 心、読みます コンシェルジュという究極のサービス』(多桃子著、祥伝者
『黒川温泉のドン』(後藤哲也 朝日新聞社)
(3))単元構想と子どもが「まちづくり」に熱中するためのヒントとなった書籍、冊子
『授業の知的組み立て方』(向山洋一著、明治図書)『子どもが燃える授業には法則がある』
『向山洋一全集44 向山型社会・研究の方法』
まちづくりの授業を創る創刊号〜第4集 TOSS静岡 高山佳己編集長
☆HP 地域経済・環境関連レポート:経済レポート情報http://www3.keizaireport.com/local_report.cfm
社会実情データ図録 http--www2.ttcn.ne.jp-~honkawa-images-banner2.gif
CRI ちばぎん総合研究所 - 社長ヌカちゃんの部屋http://www.crinet.co.jp/contents/president/index.html