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連続長縄とび
やればできる
友達の支えでできるようになるのです
みんなのパワーが私を変える平 治(筆名)
2001年12月12日(水)産経新聞静岡版”学びと教えの現場から”掲載
小春日和の運動場。体育の授業での一こまです。
長縄…ご存知でしょうか。前の子について間を空けないで入っていく冬の小学校の風物詩。八の字なんていう呼び方もあります。
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五年生になって転入してきた小林さんは、前の学校ではほとんど長縄で遊んだこともないらしく、入る度につっかえたり、縄に入れなくて止まっちゃったりしていました。
私は同じグループの子が、小林さんにどう接するのかを興味深く見つめていました。「非難するのかな、それとも、励まし続けてくれるのかな」って思いながら。一緒に入って教えたくなる衝動にかられつつ、ここは子供たちに任せようと見守っていたのです。
グループの子はどうしたでしょう。小林さんの日記をもとに見てみましょう。
「今日、長なわをやってとてもうれしかったことがある。私ができないのをみんなが応援してくれたからだ。」
心配は杞憂に終わりました。上手に出来ない彼女をほかの子供たちはちゃんと受け容れています。
「石井君はどんなに私がつっかえても“進歩した”って言ってくれた。私が失敗しても、みんな文句なんか言わなかった。“もうすこし真ん中”とか“そうそう。そんな感じ〜”とか。村田さんは“私のあとついてこればいい。絶対できるからあきらめないの”って言ってくれた。うれしかった。いつもより百倍も千倍もうれしかった」
子供が運動嫌いになっていく原因の一つにちょっと出来ないと諦(あきら)めてしまうということがあります。その諦めを創り出しているのは教師だったり、周りの友達だったり…。ここでは、子供の一言一言が彼女のやる気に火を灯(とも)しています。
小林さんは続けます。
「授業の終わりには“10分もしないでとべるようになるなんてすごい。5、6回は入れるようになった。次は、それ以上入れるようになる”なんて言ってくれた。
ここまで言ってくれるとは夢にも思わなかった。私、この学校に来てよかった。こんなにすてきな友だちとめぐり会えたんだから。
みんなの与えてくれたパワーで、私、絶対とべるようになるからね!」
周りの誰もが出来、ただ一人出来ないという状況に置かれて平常心でいられる人はそう多くはない筈です。おそらくひとり上手に跳べない彼女は、パニックになっていたでしょう。
その時に追い討ちをかけるような一言があったら、彼女は…。言葉の重さを改めて考えさせられます。
応援したからすぐにできるようになるほど、技術の習得は簡単ではありません。しかし、絶えず励まし続ける周りの子達の言葉が小林さんの支えになっていたのは確かなのです。励まし合う空気の中で一緒にやっていると、皆、心も優しくなっていくのです。
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二週間ほどの練習で、小林さんのグループは長縄とび連続五八〇回という記録を作るまでになっていました。初日の最高は三〇回程だったのに。
小林さんは、「挑戦することをあきらめていた私が挑戦することの楽しさを知った学期」と今年を振り返りました。さらに、「できる、できないは結果にすぎない。自分がやろうとする気持ちをもてるようになったことで私は変わることができた。そのパワーをみんなの応援からもらった」と記したのです。
その彼女が作った「やればできる」という詩
やってみようよ
れんしゅうすれば
ばんざいしてよろこべる
できるよきっと
きみならでき
る
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