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バカボン@シェフのブックレビュー

「これを読んではダメなのだ!」

最終更新日:2001/5/20

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柔らかな頬 桐野夏生  
プラトニック・セックス 飯島 愛  
株で1億円作る! 仁科剛平  
アジア怪食紀行 小泉武夫  
オルファトグラム 井上夢人  
「ゲテ食」大全 北寺尾ゲンコツ堂  

このページではエロ本から聖書まで幅広い読書レンジと豊富な読書を誇るバカボン@シェフが、最近読んだ本や巷で話題になっている本についてアレコレ勝手なことを抜かすページである。

なんのこたぁない、カッコよく言えば「書評」、平たく言えば「読書感想文」ね。

『名著セレクト』では素晴らしい名著のみを取り上げているが、こちらでは、はっきり言って味噌もクソも一緒である。当然、この中から明日の名著が生まれる可能性もある。

バカボン@シェフは、本を一気に買い溜めして、それをチビリチビリと読んでいく読書スタイルのため、数年前の出版書籍が今になって登場することもありますが、ご勘弁を。


本のタイトル 著者 ジャンル ひとこと、オススメ度
柔らかな頬 桐野夏生 ミステリー う〜む、☆☆
1999年度直木賞受賞作。著者の前作長編にあたる強烈クライムノベル「OUT」が非常に良かったため、本作も期待して購入。なにしろ本作は直木賞というオマケつきだ。
北海道の別荘地で発生する幼女失踪事件。この一事件に絡み、ドロドロの男女関係、人間関係が展開される。ジャンルを一応「ミステリー」としたが、実はミステリーの態をなしていない。最後は敢えて謎のまま終了。う〜ん、実に消化に悪い。
力強い文章と、登場人物の心象風景の描き込みで一応読む者をラストまで引っ張っていき、感動も与えてくれる。が、消化不良の結末と、ドロドロの恋愛ものが苦手なバカボンにはイマイチの感あり。ただし、一般世間的には評価が高い。

本のタイトル 著者 ジャンル ひとこと、オススメ度
プラトニック・セックス 飯島 愛 自伝的告白本 なんだこりゃ
ご存知、最近のベストセラー。「自伝的告白本」としたが、ただの「家出娘日記」だ、こりゃ。自伝には間違いないが、中途半端な内容。ちょっとエッチな赤裸々告白本にもイマイチなりきれていない。すっかすかのページ構成で約250ページ。斜め読みで読了まで約30分。これで一冊1300円。印税10%として100万部突破の本書で1億3千万円。聞けば映画化も決定だそうだ。ナメんな、コラ。
なぜ、コレがそんなに売れる? バカボンも買っちゃたけどよぉ。

本のタイトル 著者 ジャンル ひとこと、オススメ度
株で1億円作る! 仁科剛平 株式入門 ふざけるな、オイ
昨年、経済/ビジネス関係書籍売上No.1に居座りつづけたオバケ本。バカボンが読んだのは去年だったが、印象的だったので今回取り上げる。
売り文句は、インターネットを駆使し
「5年間で10万円を1億円に殖やす」だ。おりしもネット関連株華やかかりし頃だ。この本で株のネット取引を始めた人はかなりの数に上るという。その結果は見ての通り、今年年初のハイテク株大暴落。この本で薦めている銘柄はハイテク株ばかりだった。世の中多数派が損するようにできているのだ。
バカボンにはどうにも仕組まれているような気がしてならない。
この本での殖やす算段とはこうだ。まず1億円に達するまでの過程を3つのステージに分け、それぞれ異なる戦略の投資を行う。第1ステージは2年で10万円を300万円にする。具体的にはどうするか?
「前1年で10倍に、後1年で3倍に値上がりする銘柄を買え」だ。なんやと、コラ。
その銘柄の条件とは
「1.確実に株価が上昇すること 2.値下がりしないこと 3.短期間で値上がりすることの3条件だそうだ。死ね!
この調子で1億円をガッポリとういわけだ。ただ、投資手法はともかく、株式投資入門書としては読み易く、チャートの基本も解説されている。
この本で1億円は作れない。作者は、メチャメチャ売れた「株で1億円を作る!」で1億円作ったというわけだ。

本のタイトル 著者 ジャンル ひとこと、オススメ度
アジア怪食紀行 小泉武夫 ノンフィクション そこそこ楽しめる
タイトルそのまんまゲテ喰いの本である。2001/4/30発行の新刊で1800円也。うれしいことに料理や食材のカラー写真もそこそこ載っている。うれしくないか。著者は東京農大の教授で、世界の発酵食品、臭い食品、ゲテ食の権威らしく、テレビでもたまに見かける顔だ。つい先日も「静岡発そこ知り2001」なるTV番組で臭い食品特集のコメンテイターとして出演していた。
さて、ゲテ喰いの内容はさすがアジアだけあってゲロッピ寸前。ただ、この著者、自らを「味覚人飛行物体」と呼び、何喰ってもうまい、うまいの連続で「俺はこんなモンまで喰えるんだ。すごいだろ」という感じが鼻につかないでもない。筆致はオヤジそのもので、しょうもないオヤジギャグが散りばめられた文章はイマイチである。
読者は、著者がゲテ喰ってうまい、というのを望んでるのではない。日本の食文化の中で育った人間が、世界各地のその土地の料理を食べた時、日本人の一般的な味覚を持った者としてその料理がどういったものなのか知りたいのだ。ゲテ具合は良いのだが、この視点が欠けている感がある。

本のタイトル 著者 ジャンル ひとこと、オススメ度
オルファクトグラム 井上夢人 サスペンス おもしろい、☆☆☆
「ぼく」はある日何者かに襲われ、1ヶ月間意識無く生死の淵をさまよう。再び目覚めたときぼくは、とんでもない臭覚を備えていた。まさにイヌ並、いやイヌ以上の。。。
本のオビにもあるように堂々たる「臭覚サスペンス!」である。読み易い文体、分かりやすい構成で、少しボリュームがあることを除けば読書が趣味でない人にもオススメ。本書は昨年出版の新書だが、この著者、出る作品全て斬新な発想で驚かされる。

本のタイトル 著者 ジャンル ひとこと、オススメ度
「ゲテ食」大全 北寺尾ゲンコツ堂 ゲテモノ 超危険
はっきり言って普通の神経では読めない。ゲテ関係も割と平気なバカボンでさえ酸味を伴う気持ち悪さがこみ上げてきた。
本書でいうところの「ゲテ食」は、我々が考えてるような「世界各地の珍しいローカル食」なんていう生易しいものではない。通常の感覚では喰えないような生物を喰ってみるという、体を張った「実験室」だ。
しかし、恐るべしこの著者、とにかく何でもとりあえず口に入れる。気持ち悪そうなモノを口に入れて「やっぱ気持ち悪い。不味い」と言ってみたり、見た目最悪でも味が良ければ美味と書いている。彼の先入観の無さには脱帽モノだ。ふざけたペンネームの割には文章もかなりしっかりしており、調査方法も徹底している。よせばいいのに『食材』のシメ方、さばき方まで懇切丁寧に図解入りだ。ゲテのガイドとしては最高の出来だろう。正視に耐えない写真も多数掲載されているが、巻頭の数ページ以外は幸いモノクロだ。カラーだったらと思うと・・・・うっ、またエズいてきた。

食材は、ゴキブリ、ウジ、ナメクジなどゲロッピ虫系から始まって、ハムスター、イヌ、ネコで終わる。イヌ、ネコはまぁお国よっては立派な食材だ。だが甘い。彼はなんと、イヌはポメラニアン、ネコはヒマラヤンを自らの手でシメて隅々まで食している。しかも写真入り。うぅぅ最悪。
ちなみにこの本の食材の中で一番マズかったモノは意外と「鶏のヒナ」だそうだ。そして意外と非常に美味いのは、ハムスターと飼いウサギだと。

これ以上はここに記載できないので興味有る方は悪食セレクトの中の「ゲテ本レビュー」へ

この本を読んで(実はあまりの気持ち悪さに飛ばし読みだが)、自分は日本の食文化の中で育ったガチガチの先入観の持ち主だと痛感した。降参。

この本、ネット注文で手に入れたので内容を確認せずに手元に来てしまった。失敗だ。
ご希望の方、お貸しします。ある意味スゴイ本だ。一見の価値はアリ。

オビのコピー「あらゆる生物は、人間の食材として平等である」は名言ではあるが。