履修要綱

バカボン@シェフのお料理講座

ワンポイントとコツを随時追加していきます
最終更新日:2001/5/7

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〜まずは能書きから〜

「調理師免許もってます」と言うと「わぁ、何か簡単にできておいしいもの教えてえ」とよく言われる。
そんなこと言われても困る。その人がどこまでを「簡単」としてくれるか判らないからだ。
料理は手間の集合体である。投入すべき手間を惜しめば、それ以上は望めない。
要は投入する労力をなるべく少なく、得られる成果をなるべく多く、というメニューを教えろ、ということであろうか。
しかし、最低限投入すべき手間まで削ってしまうと質はガクッと落ちてしまう。
当講座ではそこの「ガクッ」とくる直前に独断と偏見でラインを引き、ベストバランスとして皆様に提供していくものである。


おいしく作る基本

・必ず味見をする

こんなの至ってあたり前なのであるが、以外と「まあ、いいか」としてしまいがち。
必ず味見をして、自分のできる範囲内で修正を加える。これをやってもらわないと、もう、何教えてもダメ。
自分の舌にイマイチ自信が持てないという方、「おいしいかどうか」よりも「しょっぱくないか」、「甘すぎないか」など、基本の味覚に不快感がないかどうかに絞って味見してみよう。逆に自分の舌に自信満々の方、多少の妥協ができないとかえっておいしくならないばかりか、料理が楽しくなくなることも。

・どうせ食べるならおいしい方がいい

と、思わない人には、これまた何を教えてもおいしくは作れない。

・決められた材料の分量の比率を守る

何人分作るかは、もちろん人によって異なる。「おおさじ3杯」が1杯だったり5杯だったりするだろう。しかし、分量の比率はできるだけ守ること。特に調味料類。例えば、煮物を作るときの、酒、しょうゆ、だし、さとうの比率、とか。ここがいいかげんだと味がイマイチだった場合、次回に修正を加えて再トライができない。
はっきり言って、そこらじゅうにあふれている料理本、料理番組もそのとおりに作ればまず、大きく失敗することはないハズだ。

・たまには外食を

おいしいものを食べるのが好きな人は、「味の飲み込み」も早い。
ほとんど外食で済ませる怠惰な独身ヤロウが、けっこう舌肥えてたりする。

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だしについて

「だしをとる」これだけでかなりの方が脱落するのではなかろうか。
「だしなんか無くてもいいや」という方、そこでもう守るべき最低限度を割っている。
どんなショボい料理本にも載ってる通り、だしは料理のうまさの基本だ。
アメリカの食文化には、だしの文化が無い。結果は見ての通りだ。
逆に「ウチは毎回かつおぶしでだし取ってます」という方、あなたはこの講座に参加する必要はない。もう十分手間を投入している。わたしにはそんなメンドくさいこと真似できん。
もっと簡単な粉末だしという手段を無視するのも得策ではない。
要はバランスだ。「いつも粉末だしの素」と「必ず鰹節と昆布」の間を取ってみよう。
例えば、

などが考えられる。
バカボン@シェフは、メンドくさいときによくミックスの手を使う。例えば、おでん。お湯で溶くタイプの粉末おでんの素をだしで溶く、といった具合だ。なんかだしがもったいない気もするが、いや、これかなりおいしい。

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だしをとる

「だしをとる」というと、めんどくさい、高くつく、というイメージを持っていないだろうか。
決してそんなことはない。得られる成果を考えれば簡単かつ経済的だ。
某テレビ番組の某鉄人のように高級鰹節をてんこ盛りにぶち込む必要など無い。
小分けパックをお湯の量に合わせて適宜、これで十分。

一般的なかつおだしの取り方

  1. 湯を沸かす
  2. 鰹節を投入
  3. 煮立つ寸前に火を止め、静かに漉す

以上が広く知られている一番だしのとり方であろう。
しかし、上記の方法ではてんでダメだ。これは昔の質の良い鰹節、または現在の削りたて高級鰹節での話だ。最近の安く売られているパックの鰹節はこれではしかっりと旨みがでない。食材はどんどん変わっていってるのに調理法は昔のまんま、というのが間違っているのだ。
グラグラと1、2分煮る。これでかなりおいしいだしがとれる。煮ないとうまみが出ない鰹節になってしまったというよりも、煮るのに適した鰹節になってきたという感じだ。ただし、煮すぎはダメ。酸味がでてしまう。
それから漉す時だが、静かに漉すなんて必要ない。
ぎゅうぎゅう絞っちゃって良い。1番だし2番だしなんて気にせんでよろしい。一番でしっかりとればそれで終了だ。お吸い物の時だけは軽く絞る程度でやめる。

おいしいだしのもうひとつのコツは、絶対に濃いだしにすることだ。でないとカルキ入りの水道水に負けてしまうし、だしが濃いとかなり塩分を控えめにできる。それに汁物のおいしさはだしの薄い濃いであることが多い。鰹節の量は、水4カップにひとつかみくらいは欲しい。ついでに、フレッシュパックは一度封を切るともうダメ。開けたら全部使ってしまおう。これが大袋ではなく小分けのパックをすすめる理由だ。

かつおだしと一緒に使われる昆布にも大体同じことが言える。
「煮立つ寸前に引き上げる」、、、、やってみれば一口瞭然だ。最近のフツーの昆布じゃこんな方法ではなんにもうまくならないし、もったいない。やっぱり
2分くらいグツグツ煮るのが正解。

かつおだしと昆布だしを分けて説明したが。一緒に使うのが鉄則だ。「1+1が3になる」、と調理師読本にも書いてある。というわけで、簡単かつ正しいだしのとり方をまとめると、

  1. なべに水4カップと昆布10cmを入れて火にかける
  2. 沸騰したらそのまま1分煮る
  3. なべに金ザルを入れてその中に鰹節ひとつかみ入れる
  4. そのまま1分煮てから火を止める
  5. ザルをあげてお玉の腹で鰹節をギュッと絞る
  6. 昆布をとりだしてできあがり

金ザルを使うのは、ふきんを用意して漉すのがメンドくさいから。

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常備する調味料 について

料理本や料理番組にならって何か料理をするとき、台所に無い調味料が必要だと分かってあきらめることは多いのではないだろうか。確かにあまり使わない調味料は常備したくないし、不経済だ。そこで、以下に是非常備してほしい調味料、今から揃えるならこんな調味料、を列挙する。「シェフのおすすめ料理」では、なるべくこの調味料で出来る料理を紹介していくつもりである。
下表の優先度は「1」が最も優先するモノである。

優先度 調味料名 ひとこと 保管方法
1 きび砂糖 この砂糖はこれ1種類で和洋料理からお菓子まで幅広く使える。 冷蔵保管
1 信州味噌 オールマイティに使えるので、味噌はこれ1種類でもOK。 冷蔵保管
1 濃口しょうゆ なるべくいいものを。薄口と両方揃える必要はない。 冷蔵保管
1 りんご酢 洋風料理にも使え、和食の酢の物にも使える。 冷蔵保管
1 天塩 化学精製の塩はやめたほうがいい。 乾燥した場所
1 日本酒 料理用ではなく飲んでもうまい質のよいものを。 夏は冷蔵保管
2 シェリー酒 実はオールマイティ。愛用している。飲んでもおいしい。 冷蔵保管
1 太白ごま油 色の白いごま油。油はこれを常用。焦げ臭くなくサラダ油のように使える。ちょいお高いので揚げ物など大量使用時にはサラダ油でも。 冷蔵保管
3 オリーブ油 使い道は限られるがあると良い。Extra Virginのような香りのきついタイプは選ばないこと。なるべく小さいビンのものを 夏は冷蔵保管
1 昆布 だし専用ではなく食べられるものが良い。  
1 鰹節 小分けパック。  
2 すりごま 小分けパック。  
1 こしょう 粒の白こしょうをペッパーミルに入れるのがベスト。ついでに黒こしょうもほしいが。  
2 カレー粉 何かと便利だし、よく使う。  
2 七味唐辛子 一味唐辛子もくせがなく、使いやすい。  
3 わさび チューブ入り 冷蔵保管
2 おろししょうが チューブ入り 冷蔵保管
3 フレンチマスタード ビン入りが一般的。結構使える。他にチューブ入りの和からしがあってもいい。 冷蔵保管
1 小麦粉 薄力粉を常備。餃子の皮、ピザ、うどん等を作る人は、中力、強力も。  
1 片栗粉 コーンスターチでも同じ。  
1 バター 普通のやつ。お菓子を作る人には無塩バターも。カルピスが作ってる無塩バターが最高。これ塗るとフランスパンがいくらでも食える。一度使ってみて。 冷蔵保管
2 ソース とんかつとウスターの2種類を。小ビン入りのブルドッグがおすすめ。 冷蔵保管
2 マヨネーズ マヨラーには必携の品。いつでも作れるが。 冷蔵保管
3 トマトペースト チューブ入りが便利。使える。これがあればケチャップいらない。 冷蔵保管
3 めんつゆ 麺つゆ以外としても味付けに活躍。 冷蔵保管
2 化学調味料 使うかどうかは↓を参照。  

しょうゆ、砂糖、酢、ごま油を常温保存している人が多いが、開封後は冷蔵保存が正解。

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化学調味料 について

略して「グルソー」と呼ばれるグルタミン酸ソーダや、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、などの総称。英語では頭文字をとってMSGという。言わなくても分かってると思うがマイケル・シェンカー・グループの略ではない。流通初期段階の25キロ袋では小麦粉より安い。なにしろ、例えば味の素はさとうきびからの製糖過程で出る廃糖から製造されている。

中華料理は化学調味料タップリ料理の代表格だが、確かに使用量は多い。なにしろ、1回の食事で化学調味料を大量摂取した時に生じる、舌や手足のしびれ、顔面圧迫感などの症状を「中華料理症候群」と呼ぶくらいだ。(ただしこの症候群、実証はされていないらしい)。料理番組を見てみればいい。どんなに著名な中華料理人も必ず、塩、こしょう、化学調味料を3点セットで使う。日本では一部で悪者のように扱われているが、お国によっては立派な調味料の1種として扱われているのだ(中国では「味精」という)。横浜中華街でも、化学調味料を使ってない店は私が知る限りほんの数店だ。
オイスターソースという中華調味料をご存知の方も多いと思う。少し使えば料理がてきめんにおいしくなる重宝する調味料だ。実はこのソース、かなりの量の化学調味料が入っている。おいしくなるわけだ。

化学調味料は効く。メタンフェタミン系覚醒剤と並んで日本人が生み出した絶対に効く化学物質のひとつだ。日本が生み出した製品ベスト5には入ると思う。以下その効果的な使い方と注意点を述べていく。
よく「化学調味料がきつくて、、、」という人がいるが、普通の人では化学調味料を見分けるのは難しい。あからさまにどっこいしょと使えば別だが、料理のプロでも上手に使われれば分からない。なにしろ小さい頃から慣れ親しんでいるし、確かにおいしく感じるのだ。

ひと振り。必ずひと振りでやめること。そのひと振りで、チープな材料から取っただしが、魔法のようにおいしくなる。高級料理屋でもこのような使い方をするところは意外と多い。ふた振りしてしまうと、だしのうまみが薄れて化学調味料のうまみが勝ってしまう。天然だしに化学調味料を振るなんてもったいないと思うかもしれないが、その効果を考えれば使わない手はない。この一振りを薦めている料理本もあるくらいだ。このような使い方ならプロでも見分けがつかない。青菜を使った料理、例えばほうれん草のごま和えなどにもこのひと振りがかなり効く。

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味噌汁をおいしくつくる

おいしい味噌汁の第一条件は当然だが、おいしい味噌を使う。では、おいしい味噌の見つけ方とは? いい匂いのする味噌を選ぶ。これでそこそこ外れない。どのような匂いを良い匂いとするかは難しいところだが、人工的な匂いがしないものを選びたい。

味見をして、ちょっと味が薄いなと思っても味噌は追加しない方がいい。しょうゆをちょっと足して調節する。なぜか追加するとうまくいかない。逆に濃い場合は、必ずお湯を足す。水はダメ。丁度いい味の味噌の割合を早めに覚えること。
味噌汁は煮立つ寸前に火を止めるといわれるが、ほんの少しは煮立てないとおいしい味が出ない。
豆腐の味噌汁の場合は、先に味噌をといてすぐに豆腐を入れると、煮立つのと豆腐に火が通るのとほとんど同時に仕上がる。

だし入り味噌はやめたほうがいい。だしというのは本来非常にくさりやすいもの。まだ、別に用意しただしの素を使うほうがマシ。忙しくてだしがとれなければ、最後に味噌汁が煮立った時にかつお節を手でもみ込んで加えるだけでも全く違う。

味噌汁によく合う煮干しだし
煮干しは頭と腹わたをちぎる。水4カップに対して7〜9匹くらい。必ず水から入れて、煮立ってからも少しコトコト煮出す。水に入れる時ついでに昆布も一切れ入れてやれば完璧。時間が無い? だしを取る時間なんてほんの5分くらいだろう。

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