EQ こころの知能指数

ダニエル・ゴールマン著

EQ (EMOTIONAL INTELLIGENCE)

情動の知性とは衝動をコントロールする能力のことだ。他人の心の奥にある感情を読み取る能力、人間関係を円滑に処理する能力のことだ。

ハーバード大学の卒業生の追跡調査によると、大学時代に優秀だった人が社会で成功しているとはいえない。人生に大きな差をつけたのは、IQよりも子供の頃に挫折を克服する能力や感情をコントロールする能力、他人と協調する能力があったかどうかだ。

EQの基本定義

  1. 自分自身の情動を知る
  2. 感情を制御する
  3. 自分を動機づける
  4. 他人の感情を認識する
  5. 人間間係をうまく処理する

ガードナーの7種類の知性

  1. 言語的知性 (今までの学力 IQ)
  2. 論理数理的知性(今までの学力 IQ)
  3. 芸術家や建築家がしめす空間的知性
  4. スポーツマンの身体運動的知性
  5. モーツアルトのような音楽的知性

人格的知性(EQ)

6.対人知性 他人を理解する能力

7.心内知性 人間の内面に対するきわだった洞察を可能にする能力 自分の 真情にあった生き方を選んで内的な満足を得る能力

怒りを静める第一の方法は怒りの発端となった理由を問い直してみる方法である。第二の方法は怒りを喚起することのない静かな環境で時間を待つことで、怒りを発散させることは逆効果である。

不安のはたらきを押さえるには、不安心理をできるだけ早い段階でとらえ、不安のきっかけを監視し、リラックスすること。次のステップとして、不安の悪循環を断ちきるため、自分の思い込みを批判的に見直す練習をすることだ。

憂うつを吹き飛ばす方法としては、何か小さなことをやり遂げて満足感を得る方法が建設的である。ボランテイア活動や祈ることは効果が大きい。

EQの観点からいうと、希望や楽観主義というのはとても大切な要素だ。

EQの最高時の発現は、「フロー」の状態に持っていく能力といえる。「フロー」とはエゴが消失し、自分の行為を完璧にコントロールでき、状況の変化にも完璧に対応できる状態であり、もっとも困難な課題がもっとも少量な知的エネルギーで処理されている一心不乱な境地である。


 …心理学や神経学の用語が多用されていて、専門的な知識のない人には読み通すにはかなり忍耐力を必要とする。著者も述べているように第一部は飛ばして、第二部より読み始めるとよい。第二部が本書のメインであり、第三部以降は、興味のあるテーマだけ読むようにすれば、けっこう一日で読める。私としては子を持つ親として、「第四部 EQは教育できる」はぜひ読んでほしい。へたな幼児教育の本を読むより学ぶところ大であります。いちにち本を読む暇がないという忙しい方には「前書き」「第三章」「第四章」「第五章」「第六章」「第12章」「第14章」と読まれるとよい。p131のマシュマロ テストの話は子供に何を教えなければならないかということがよく分かる。p194のEQが輝くときの話は作者のいわんとするところが象徴的に表現されている。…