波動の理論
evah6月号より
量子力学の「波動」との混同がわかりにくさの原因
波動機器は、あらゆる物質は固有の波動を持ち、それを放射しているという前提で作られている。・・・・・では、波動とは何か。物質がもっている波動と言えば、まず量子力学で使われる「波動」と言う物理学用語が頭に浮かぶ。
光の本質を追い求めてきた物理学は、二十世紀の初めになって「光は粒子でもあり、波動でもあると」という結論に達した。・・・・・
この物理学用語の波動と、波動機器の「波動」とは当然つながりがあると思っている人は少なくないだろう。しかし、これは大きな誤解らしい。ある大学の量子力学の研究者に取材を申し込んだら、「勘弁してください。今の”波動ブーム”の波動と、量子力学とは何の関係もない。そんな取材を受けたら、・・・学会で村八分にされちゃうよ。」と笑われて、きっぱりと拒絶されてしまった。
「波動」は未知のエネルギー、「微弱磁気」である
しかし、こんな学会の状況の中でも、「波動」に対して真摯に向かい合っている研究者がいないわけではない。「波動」を未知の物理学現象としてとらえ、その本質に迫るためサトル(微弱)エネルギー学会という新しい学会も誕生した。その学会の運営委員長を勤めている北里大学医学部助教授の中村国衛さんは、波動機器の効果にいち早く注目した一人だ。
ただし、中村さんは「波動」という言葉を使わない。「今の段階で物理学で理解できない現象を”波動”と言ってしまうと、”ハッ、ドウかな?”ということになっちゃう。対象をきちんと確定して研究するのが科学です。それをしないで”波動”という言葉だけが一人歩きしているから混乱してしまうんです。」
中村さんが「波動」の代わりに使っているのは「微弱磁気」という言葉である。
日本で波動ブームの火付け役になったMRTという波動機器の名称は「マグネティク・レゾナンス・アナライザー(共鳴磁気分析器)の略称である。実際、中村さんの実験では波動機器が磁気の変化を正確に捉えることがわかっている。「波動」をまず磁気という視点でとらえようというこの発想はごく正当なものといえよう。

極限的に小さい素粒子の海に発生する「縦波」
「磁気の波は一般的には、波が伝わる方向に対して垂直に振幅する横波とされています。この横波としての磁気で処理した水はすでに、ボイラーの洗浄やセメントを早く固めるために利用されています。
しかし、磁気にはもう一つ、波の伝わる方向と平行に振幅する縦波(粗密波、圧縮波)があるらしい。この縦波の磁気が、従来の磁気では計れない物質や病気の状況をとらえたり、遠く離れた病人に効果を与える遠隔治療を可能にするのではないか。いまのところ、そう考えるしかないと思っています。」
磁気の波は、最近よく問題になっている電磁波として知られる。電磁波は横波代表格だ。これに対して縦波の代表は音である。中村さんのいう「縦波の磁気」というのはつまり、音のように伝わる磁気ということになる。
しかし、音は空気という媒体がなければ伝わらない。それに対して縦波の磁気は、真空と考えられている原子核の空間から生まれると中村さんは考えている。・・・・・「物質を作っている原始の中心にある原子核の周囲は真空で、そこを原子が飛び回っている。これが今の物理学の認識です。しかし、水のない海では泳げないように、真空の中を電子が動けるはずがない。だとしたら、真空はむしろ極限的に小さい素粒子が満ち満ちている海と考えたほうが
妥当でしょう。そして、素粒子群が電子と共鳴した時に発生するのが縦波の微弱磁気、つまり、”波動”の実体ではないかと考えているのです。この仮説で磁気解析機器の機能を説明すると、「あらゆる物質の出す横波・縦波のエネルギーを捕らえて解析し、さらに治療用の磁化水を作成して乱れた磁気を調整する新しい医療技術を可能にするもの」と言えます。
考えられない回路にもかかわらず物質を識別できる
日本タウザー協会会長の堤裕司さんは、波動機器を解体したり、自前の機器を設計したりと多彩な取り組みをしてきた。その結果、「科学の装飾がむしろ波動の本質を見えなくしている。」と考えるようになった。
数年前、堤さんは代表的な波動機器を解体してみて仰天したそうだ。
「今の電子工学では考えられない回路になっているし、配線されていないところもあった。にもかかわらず、ちゃんと物質を識別し、病気の効果がある。”波動水”もつくることができる。こんなものを今の科学で解明しようとしてもできるわけがないと思いました。」

波動の実体は人間の意識そのものである
では、「波動」の実体はどのように考えたらいいのか。堤さんは一呼吸おいて、「人間の意識そのものではないかと思うのですけれどねえ・・・・」と言って解説してくれた。「要するに波動機器にとって内部の電気的メカニズムはどうでもいいのです。大切なのは器械の外見です。高度にコンピューター化されたように見える器械で治療してもらったら、これで病気が治ると信じられるでしょ。その意識の持ち方が病気を治すのであって、器械が治すわけじゃないんです。」
身も蓋もない話といったらこのことだろう。
二十一世紀の科学は「意識」の謎を明らかにする
日本の波動機器の大半を設計・開発している生命環境工学中根研究所の中根滋さんも、「波動」が多分に意識と関わりがあることを認めている。「今の科学は、物質だけを対象にした物質科学です。その方向で考えている限り、波動は理解できないでしょう。
人間の意識(心)とは何か。その見えない世界のベールを剥がしていく科学が二十一世紀の科学に違いありません。でも、今はほとんど手がかりがない状態です。そのなかで唯一、シューマン波と呼ばれる低周波が謎の解明の糸口になるのではと思っているのですが・・・」
低周波とは、周波数が少ない波のこと。脳波で言うと、何かに集中する時にでるベーター波、リラックスしている時に出るアルファー波、まどろんでいるときに出るシーター波などがある。このうちアルファー波は「気功」の研究などで注目されているが、そのアルファー波の領域よりわずかに低い周波数7・8ヘルツの周波数が特別な作用を持っていることをイリノイ大学のシューマン博士が発見した。
例えば、7・8ヘルツの音波を魚に当てると魚が昏倒してしまうという。シューマン波の研究をしている電気通信大学の鈴木務教授は、この領域の低周波が「生命の起源となんらかの関係があるように推論できる」と論文に記している。
「波動」こそ「生命の本質」そのものである
磁場としての探求から、意識そのもの、さらに生命そのものまで突き進まざるをえない「波動」の世界。そんな深遠なものを説明できる理屈などおいそれとわかろうはずがない、というのがこの稿の結論だろうか。
Evah
6月号(平成9年6月1日)
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