読書感想、など

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 予定より、だいぶ遅れてしまいました。以前、紹介していただいた本の感想です。3冊の内、2冊しか手に入らなかったのですが、どちらも大変興味深いものでした。簡単な内容のご紹介と私の意見を書きます。

「弓と禅」オイゲン・ヘリゲル著

 戦前の話です。ドイツ人の哲学者である著者が日本にて、弓道の修行を行いある種の「悟り」をするまでの経験談です。もちろん著者は最終的な段階の「悟り」に至ったわけでは無いけれど、普通の人ではなかなか到達できなかったレベルまで到達したようです。ドイツの哲学者の眼から見た「弓道」の修行とその成果を、客観的にとらえながら本にしています。

 本を読んで判ったことは、「弓道」も「禅」もそして「剣道」などもそれぞれ「悟り」を目指していること、そしてそれはそれぞれが全く異質なものではなく、本質的には同じものであると言うことです。

 もう少し解かりやすく書きます。あるレベルに達した人の場合、弓をいるのはその人本人ではなく、何か別のものがその弓を射ると言うのです。(と言っても何も解りやすくないけど)

 弓道の場合には、意識を集中することで、結果的に無意識状態を作り出し、その状態でのみ心に伝わる「何か」が、その人がたとえ、的を見ていなくてもそれに当てると言うことを可能にするようです。

 これは「禅」において、自らを無意識の状態に持っていき、ある種の「悟り」を得ることと同じことであると書いてあります。

 と、ここまで書いて思うのは、解らない人には解らないだろうなあ、と思ってしまいました。この本一冊を使って言いたかったことを、私が簡単に言い表すことは出来ないということを思い知らせれたような気がします。

 もう少し正確に言うと、全く書けないというわけでは無いのですが、おそらく正しいニュアンスで理解してもらえることは非常に希で、多くの場合誤解されてしまうだろうということです。そして、読む人の中にある懐疑的な度合いによっても多く左右されてしまいます。(別なところで得た情報ですが、実はこのようなことが理解できないという因縁(宿命)の人も少なからずいるようです。)

 余談ですが、世の中にはやって見なければ解らないことも多くあるのですが、このような「悟り」はやっても解らない人が大多数のようです。実際のところ普通の人に「悟り」というものがどのレベルまで必要であるのかわかりません。自分の意識が本当に「悟り」を求めているのでなければ、何をやっても無駄でしょう。それで良いのだと思います。どうも「真理」は探求したい人だけが探求すればいいのです。そうでない人は別に何も気にする必要はありません。「まあ、そんな世界があるのだなあ。」くらいで良しにしておけば良いようです。

「秘められたインド」ポール・プラントン著

 イギリス人でジャーナリストの著者が、インドのヨギ(ヨガの実践者)を調べて廻り、その中でようやく本物の師を見つけだし修行をした話。

 この本も、スタンス的には「弓と禅」と同じようなものを感じます。少々懐疑的な西洋人の見方で、神秘のものを批評しながら、より真実なものを探求したという記録です。正直なところ、「えっ、そんな馬鹿な。」というような内容もあるのですが、その真偽は確かめようありません。しかし、多くの含蓄ある言葉やメッセージが含まれています。「弓と禅」に比べるとかなり突飛な内容も含んでいるために、疑ってかかるときわめて眉唾に感じてしまいそうです。しかし内容の多くの部分が本当のことである可能性もあり、そうであるとしたら「弓と禅」よりも遥かに内容に富んでいます。

 読んで見て一番強く感じたことは、私の「仮説」とかなりの部分で符合するものがあるように感じました。ですから、少々突飛な本ではありますが、私としてはある程度信頼できる内容では無いかと思っています。

 余談ですが、人間は一般的に、突飛な内容のものほど眉唾だと決めつけてしまう傾向にあります。これは多くの場合、それぞれの人の経験則から出ているのですが、実際の人間ひとりの経験など大したものではありません。このような経験則はあくまでも参考程度に考えた方が正しい考え方だと思います。

 早い話、「弓と禅」に出てきた「何か」とヨガの「真理」とは本質としては同じものであると考えています。そしてそれは「リーディング」や「占い」の元と同じであると考えられます。

 この「何か」あるいは「真理」というものは、私の「仮説」では、神といっても良いものなのですが、これについて次回に書きたいと思います。(たぶん巧く書けないと思うけれど)

 ついでに書いておきますが、懐疑的な気持ちの強い人はこの本を読んでも時間の無駄だと思います。ある種の「価値」(神秘的なものの)を感じられる人は読んでみると面白いです。

 と言うことで、あまり感想らしくない感想ですが、この本の中身を私の考えていた事とあわせたものを次回以降に書きます。ある意味では、そちらが本当の感想になると思います。


(1997/06/25)
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