世の中の仕組み (第54話)

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 53話で人間関係のことを書きましたがその続きです。その中で少しふれてはあるのですが、他の人との関わりで自分を位置づけることについて少し考えてみました。

 不思議なことに世の中はいくつもの価値観を持った別々な社会が同じ場所に共存しています。まずその例から書いてみます。たとえばAさんという人が、競争の原理の価値観を強く持っていたとします。いわゆる「勝てば官軍」というように、人生の中で競争に勝ち残って成功することがその人の価値を高めることだと考えています。そうするとAさんの周りには同じように競争が大事だと考える人たちが多く現れます。それは互いにひき寄せ合っているのでその様に成るのですが、Aさんのライバルになる人も、Aさんの味方になる人も、全て引き寄せられてくるのです。

 この引き寄せられるということは何も物理的に近くに来るということではないのです。いわゆる人間関係を基にして発生し、その相互に影響を与える色々な出来事が起こりやすくなるということです。Aさんの例で言うと、Aさんの知っている人、触れ合いのある人の多くがこの価値観をもって行動しているのです。結果的にAさんからみると、この世の中のかなり多くの(ほとんどの)人が競争の原理で生活をしているように見えてくるのです。言い方を変えると、Aさんにとっては、この世の中は競争が大事な弱肉強食が当たり前の世界なのです。判り易く言えば「類は友を呼ぶ」というのですね。

 Aさんとは違った価値観で生活しているBさんは、この世の中は愛に満ちていて、みんなが助け合い共生していくのが当たり前だと考えています。そうするとやはりBさんの周りにはその様な人や出来事が集まってきます。とうぜんBさんにとっての世の中はみんなで力をあわせて生きていくのが正しいと見えるのです。そしてそれを実践している人も多く知り合ったりするのです。

 そのAさんとBさんが何かで接触があったとします。その場合、お互いに相手の存在はあまり重要には思えません。お互いにそれほど気にすることなくその接触は終わってしまいます。まあいってみればお互いの間で出来事が作られることはほとんど無いと言うことです。(同じ創造はしないともいえます。)

 AさんとBさんは同じ地球上の同じ場所の同じ時間に生活していても住む世界がちがっているのです。「住む世界がちがう」という言い方は一般の生活でも出てきます。その場合は、考え方や常識が大きく異なっていたり、経済的な基盤の状態のちがいなどに関して言うことが多いのです。しかし世の中の仕組みから考えると、ひとりひとり全ての人が全て違う世界を持っていて、その世界で生きているという方が当たっているようです。その部分をもう少し突っ込んで書いてみましょう。

 世の中は複雑なので、そこに存在している世界(世間)も非常にたくさんあります。そして人間も複雑なので様々な側面を持っています。その側面ごとに異なった世の中の世界に属していると言うことが出来るのです。ちょっと解りにくい説明だと思うので、しつこく書きます。ある人のやさしさの側面は同じような(波長をもった)やさしさをもったグループとの接触を作り出します。しかし別の側面に見栄っ張りという要素を持っていたのなら、やはり見栄っ張りのグループと作っている世界(世間)にも存在しているのです。このような感じでその人の持っている多くの側面ごとにそれぞれの世界に所属しているのです。親友などで非常に気が合う場合などは、複数の同じ世界に属していると考えられます。

 簡単にかんがえると、たとえば遊び友達、飲み友達、テニス仲間、ゴルフ仲間、同業者、会社の同僚等などそれぞれに上手く切り替えて付き合っている人も大勢いるわけで、それぞれの付き合いの中にそれぞれの自分の側面が存在しているというのが納得できると思います。

 このような世界(世間)の違いは霊能者(魂の本来持っている力を使える人)に言わせると、波長の違い、波動レベルの違いであるというような言い方をしています。残念ながら私は鈍いのでこのことは良くわからないですが、「この世の中は波長の違う複数の世界が同時に存在している。」というようなことににるのです。

 さて、ここからが話の本番です。人間は付き合う相手によって自分の側面の中で相手にあう部分が表面に出てきます。時として、この人といるときは何か自分がいつもの自分ではないなあと感じたりすることもあります。これは自分の中の普段とは違った側面が相手によって引き出されていると考えることができます。大事なことは、もしその時の自分が気に入ったのならその部分の側面を強化するように考えればいいのです。そうでなくて、その時の自分を気に入ることが出来なかったら、その相手のひとから距離をおくのが良いと思います。相手の存在によって自分の側面がはっきりしてくるのです。これは前話で書いた人間関係により自分の位置づけが決められると言うことなのです。(もちろん別な説明も出来るのですが、これはそのうちの一つです。)

 もうすこし突っ込んで考えると、自分が誰と付き合うか(どの世界に生きるのか)によって自分自身の定義が出来てくると言うことなのです。大事なのは自分というものはどのような存在であるのかを自分で決めることです。その為に人間関係が重要な要素になってくるのです。

 すこし話がそれますが、自分の世界は自分で作っています。結局のところ、その人の見る世界はその人の信ずるところ、行動や価値観などなどにより作られているのです。ですから、その人が何を信じているのかによってその人の世界も変わって来るのです。もしかしたら明るい未来を信ずるよりも、明るい現在を信じた方がずっと良いのかもしれません。

(2002/11/15)


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