彦助どん 彦助どん 彦助どん 彦助どん
彦助どんは おらが村の庄屋様
毎年毎年 この村を 襲って来るのは 暴れ天竜
何もかも 飲み込んでしまう大洪水
苦しむ人々を見かねた やさしい彦助どん
家も田畑も売り払い 堤防工事につぎ込んだ
何度も何度も造っても 洪水来るたび切れてしまう
人間の力など あまりに小さい
最後の望みを託して 渦巻く流れの中
その身を躍らせたのは おらが村の彦助どん
「おらの命を差し上げます。だから どうか・・・」
不思議 流れは穏やかになり
ついに 堤防は完成した
それから だれが言うたか この堤防を
彦助堤と呼ぶ
彦助どん 彦助どん 彦助どん 彦助どん
彦助どんは おらが村の庄屋様 |
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