誰も教えてくれなかった初心者オフロードバイク講座
早いもので僕はオフロードバイクに乗り始めて8年になります。
しかしいまだに速く走れるわけでもなく、まだまだ初級者の域を超えていないのが辛いところです(^^;
僕がオフロードを走り始めたときは教えてくれる人がいなかったので、一人で走っていました。
そんな僕でもここに至るまで体で覚え、経験で学んだことがいくつかあります。
僕は乗り方を教えてあげられるような腕ではありませんが、初心者にしか思いつかない「そーだったのか!」と思うようなことが以外と伝えられていないな、と今日('01.04.22)林道を走りながら(^^)思ったのでこのコーナーを作りました。
それらは初歩の初歩でほんの些細なことなのですが、本に載っていない(多分)事ばかりです。
しかし始めたばかりですと初歩的すぎて聞くに聞けないこともあるでしょうし、初心者の気持ちが分かる人(つまり、経験の多い初心者(^^))にしか教えてあげられないこともきっとあるはずです。

※なにしろ経験で感じたことだけですので、僕はこれでいいと思っているけれど一般的には間違ったことを書いている可能性もあります。参考程度にして下さい。真似して怪我しても責任は負えません(^^;

ニーグリップは忘れろいきなり何を言うかと思う方もいるかも知れません。ニーグリップはバイクに乗る基本中の基本で、膝でバイクのタンクを挟んで体を固定することです。一般にはニーグリップが出来ないとバイクに乗ることが出来ないのと同義だと考えられています。教習所でもそのように口酸っぱく言われましたし、僕も長い間それを信じて「やばいと思った時こそニーグリップ!」と刷り込んで実行してきました。
しかし、いつまで経っても「走れる」ようにならない・・・。怖いんですよ。ギャップではバイクにつられて体が揺れ動作が半呼吸遅れるし、曲がるときは頭がコーナー内側に振られる感じがして、とてもバイクをコントロールしている気はしませんでした。
そんなある日トライアルの練習(講師は元全日本トライアルチャンピオン!)をしたことがあるのですが、そのときにびっくりしたのがニーグリップをしてはいけないと言われたんですよ。あれは今までの常識が足元から崩れていきましたね(ステップの外側に足を乗せるとか)。
そのとき以前オンロードでレースをしていた先輩の言葉「レースでニーグリップをしたことがない」、その速さで一目置かれている知り合いの「バイクに乗っているときは力が抜け抜けだな」という一言を思い出しました。
そうだ・・・林道でもニーグリップをやめてみよう、と思ったんです。
具体的には足首でバイクを挟む(くるぶしグリップという)、コーナーでは外側の膝でバイクを押さえるようにします。
そしたら・・・全然いい!最初は怖かったけど、ギャップで振られないし、バイクがバタバタ暴れても股下で動いているだけで体は垂直を保っていられます。コーナーでも同様です。これはオススメなので是非試してみて下さい。
バイクはスノボと同じ、過重・抜重で曲がっている
2stはコーナーでタンクの上に乗れ
4stはややリア荷重を意識
やばいときこそアクセルオン!
new!
誰もが悩むコーナーの曲がり方です。
最初にお断りしておきますが、僕はオフロードは2stから入った人間であるということです。
経験上、2stと4stはそのエンジン出力特性の違いから乗り方は全く異なることがわかり、全然別の乗り物であるとさえ思います。人は自分が慣れ親しんだものに比較しますので、ここに書いてあることもきっと偏っていると思います。
参考になるかどうかは、各人のご判断にお任せします。
2st編
僕は自分の乗り方・・・ハンドリング・脱出スピード重視の前過重をオススメします。
コーナー侵入時プレーキを残しつつフロントサスを縮めて進入しましょう。エンジンは高回転をキープします。普通の林道ならば2,3速くらいかな。そしてクリッピングポイントでブレーキリリースします。すると慣性で体がふわっと前に浮きますよね。それを利用してお尻をシートの一番前に移動させます。大げさに言えばタンクの上に乗るくらいのつもりでやります。そして同じタイミングで体をインにふらっと寝かします。ブレーキ中はバイクがまっすぐに走ろうとしますが、リリースと同時に急に左右へ切れ込みやすくなっているのに気付くと思います。これを利用するのです。ここまで自然に前過重と旋回ができたらもう勝ちです(?)腕を中心に自分のお尻がするっと流れたらアクセルを全開にします。僕は125ccしか経験がないのですが、おそらく200cc超の排気量になると半クラッチが必要になると思います。これでリアが流れフロントが少しだけインに切れ込むオーバーステア状態・・・リアスライド・・・を味わうことが出来ます。リーンアウトを保ちつつアクセルを開け続ければカウンターステアは自然に当たりますし、挙動はかえって安定します。(むしろ、びびってアクセルを戻す方が危ないです)このとき旋回が完了するまで前過重のままでいること。リアに過重したりアクセルを戻してしまうとトラクションが戻るのでリアの空転が止まり、一気に外側に飛ばされる現象・・・ハイサイドが起きます。とはいえ、緩やかなのでそんなに怖いものではないです。あと大事なのはリアサスを縮ませるのを意識することです。きちんと外足とシートに過重してやり、バイクを地面に「これでもか〜」と押しつけてやることが旋回力を生みます。これは4stも同じです。ライン的にはイン・イン・アウトとでも言えばいいのか、鋭角的なラインをとります。スライドによってクルリと一瞬で旋回するので、直線的にコーナーを脱出することができるというのが一応利点です。しかし、最近本で見て知りましたが、このラインはアンダーパワーな125には向いていないとのこと(爆)僕は好きなんですけどね・・・。逆に250のトルクフルなバイクならば、ライン取りも自由自在でしょう!成功したときの気分は最高!僕はこれを味わうためにオフロードを走り続けていると言っても過言ではありません。
パワフリャでじゃじゃ馬で疲れそうで・・・と、イメージで2stを敬遠する人は多いと思いますが、楽しく走らせるのは意外と簡単です。みんながみんな、「4stのほうが乗りやすいくていいよ〜」と一様に勧めるのがムカつくので(爆)、僕は2stのほうが乗りやすい!!と異を唱える者に徹することにします(速いかどうかはともかく・・・) 僕のように2stの125でオフをはじめれば、トルクでごまかしが利きませんからイヤでもオフの基本を学ぶことができて、初心者にはいいと思うんですけどね。
4st編
コーナー侵入時フロントサスを縮めて進入しましょう。しっかり減速出来ていれば4stならばエンブレを効かせるだけでいいと思います。ここまでは2stも同じですが、前後の体重移動についてはあまり考えず、着座位置を変えない方がいいと思います。常に中央、または少しリア気味に座ります。僕ははじめ、このことが今まで覚えたことが覆されたようで納得がいかず実はあれこれ試行錯誤しましたが、結局これが結論です。所詮4stはトラクションで走る乗り物なので、250cc程度の小排気量車ではリアのトラクションを活かす走りが求められます。それが利点でもありますが2stで慣れた僕には違和感があったなぁ・・・。また4stはアクセルをただ開けるだけではリアスライドしません。なにしろピストンが2回上下するうち1回しか爆発しないので、間欠的にしかパワーがかからずワイドオープンしてもどこまでもトラクションしようとします(入力は逆ですがブレーキのABSと同じ原理)。しかたがないので僕は意識的にスライドするきっかけを作ってやってます。例えば、わだちの逆バンク側にリアタイヤを乗せて滑らせる、イン側にバイクを寝かせて半クラッチを当てる、イン側のステップを蹴るように体重をかけて滑らせる、リアブレーキをきつめにかけてロックさせる(当然クラッチは切ります)など、いろいろ方法はあると思います。ただ、あくまででもリアを滑らせるきっかけを作るのが目的なので、減速させすぎてはいけません。4stは一度スピードを落としてしまうと元のペースに戻すのに一苦労しますからね。
さて、ややリアを滑らせ気味にしてコーナー進入したら、アクセルを全開にしてゆっくりと半クラッチを当ててやります。こうすることでリアが一時的にトラクションを失い、空転することで旋回してくれるのです。僕はこの方法に辿り着くのに一年かかりました・・・。旋回したい角度まで半クラッチを当て続け、もういいなと思ったらスパッとクラッチを繋いで直線的にコーナーを抜けます。ここからはアクセルを大きく開けてもきちんとトラクションしてバイクが前に出てくれるのが4stの美点ですかね〜♪ さて、2stと違う部分はその挙動です。2stは予めフロント過重で乗っているのでフロントはほぼ固定でリアがアウトに出るだけですが、4stは先ほど説明した乗り方だと着座位置を中心にリアがアウトに出ようとし、フロントはインを向こうとします。これは例えるなら四輪車でいうFRとMRの違いと思えばわかりやすいと思います。FRはエンジンが前にあるのでドリフト時はリアが出るだけですが、MRは過重物が中央にあるのでフロントの接地感が薄く、パワーオンでフロントタイヤもインを向きます。なお、完全なリア荷重だと全く滑らない(これをうまく駆使することが本来4stを速く走らせるコツだと思います)、または前輪を浮かせながらフロントがグオーッとインを向いてめちゃめちゃ恐いです(^_^;;
ライン取りに関しては、普通にアウト・イン・アウトでいいと思います。が、最近の本を見ると4stマシンの特性を活かすにはインベタ走りまたはアウトベタ走りを勧めていることも多く(なんとも両極端な(^_^;;)、この辺りはまだ試行錯誤してみる余地があるといえそうです。

とまあ、こんな感じで大げさなリアスライドを楽しみたい人は2stの方が断然お勧めです。4stはトラクション重視で走った方が疲れずになおかつ速く、2stのような走りをキープするのはエンデューロのような長丁場では向いていないかも。
2stは思い切り寝かせろ 水分を含んだ人工コースで行われるモトクロスと違って林道は大変滑りやすいため、ツーリングならバンク角の小さいリーンウィズが良いとされています。バイクを寝かせて旋回力を得るリーンアウトは普通の人は勧めません。
しかし、これやると・・・僕だけかも知れないけれど、曲がらないんですよ(T_T) この走り方はトラクションに優れる4stには向いていると思いますが2stでは楽しくありません(^^)
先述の曲がり方で2stはやはりドリフト(以降リアスライドで統一します)で走ってナンボです。そのためには寝かせてリアを積極的に滑らせる必要がありますが、今のところこれで危ない目に遭ったことはありません。オフだからハイサイドも起こりにくいです。
足を出すか、出さないか モトクロスを見ていると曲がるときにイン側の足を前に投げ出しているのがわかると思います。あれは旋回時のバランスを取るため、滑ったときに足を素早く着くため、ニーグリップのため、なのだそうです。林道ではコーナーリング中に足を出す人、出さない人それぞれいます。どっちがいいのか・・・?答え、好きな方でどうぞ(笑)それぞれ一長一短があるのですがここでは省略。ちなみに僕は滅多なことでは出さないです。
'02.2.2追加 最近は足を出さないとすっかり曲がれなくなりました(爆)
ワダチの中央を乗り越えられれば道は開ける 僕が林道を初めて走ったときに困ったのが四輪車のタイヤの跡が掘れて出来るワダチ。狭い林道ではこれが実質的にセンターラインを作っており左右を分けているのですが、なにが困るかというとワダチ自体がバンクと逆バンクになっていることです。コーナーでは外側のバンクにタイヤを乗せてより深いバンク角を得ることが出来るのですが、そんなのは上手い人の話(^^;; 初心者はその前に中央部分が逆バンクになっていて怖いので縦に掘れた溝をまっすぐ走ることしか出来ず、道幅を有効に使うことが出来ないのですよね。
これはもう慣れるしかないのですが、逆バンクはこわくない!です。多少リアがツルッと行くけどバイクの性能をを信じて中央部分を自由に渡れるようになりましょう。そうすればアウト・イン・アウトを使って走れるしライン取りに幅が出てきます。
ただし、調子に乗ってブラインドコーナーで右側通行をやってはダメよ。林道といえども公道です。僕の連れは以前、対抗車(相手もバイク)と正面衝突し反動で谷底に落ちそうになりました。幸いお互い怪我無しですみましたが(^^)
目線は遠くを、コーナーの先を見ろ オフロードは路面状況が刻々と変わるのでつい目の前の地形ばかりに目を奪われがちですが、それではコーナーの組立が出来ないし危ないです。オンロードと目線は変えないつもりでいきましょう。
水たまりと粘土に注意 僕が好きな路面状態は雨が降った翌日です。ほどよく湿った土はトラクションがよく走りやすい。しかし、やっかいな水たまりが出来てしまうのですネ。水跳ねするだけでなく水が履けないと言うことは下が粘土質になっていると考えた方がいいです。そして粘土はぬるっと滑ります。とても怖いです。コーナー中これに出くわしたら転倒覚悟です。泥は避けるのが一番ですがやむを得ない場合はなるべくまっすぐ走ります。ほかにも水たまりは深さとか石の有無とか下の状態がわからないのでこれもなるべく避けるようにします。
雑誌の教えは出来ないと思え よく雑誌に書いてある走り方。アレを見て始めようとしてもうまくいかない・・・。そして挫折・・・。僕もしそうになりました(^^;; でもね、あれは実は初心者に出来るモノではありません。なぜなら、対象が中級者向けだからです。それに大体がモトクロスかエンデューロで勝つための方法を乗せている場合が高いです。林道ツーリングの走り方とは全然違います。だから、自分の経験で憶えたことの方が信用できます。体で覚えたことは忘れない。
ガレ場ではハンドルをぐりぐりしろ 僕はよくわからないのですが一緒に走った友人(複数)がガレガレにガレているセクションでは意識的にハンドルを前後に揺するように振ってやるとフロントタイヤが岩と岩の間に入り込んで安定すると言っていました。僕はあまり気にしたことがないのでわかりませんがガレ場が苦手な方、一度試してみてはいかがでしょうか。
あるとき急に乗れる時が来る
バイクを信用して乗り切れ

僕がオフロードバイクを始めたときは一人で走っていたのですが当然上手く走れず「俺ってセンスないのかも・・・」と落ち込んだときもありました。しかし不思議なもので、ある時急に「乗れる」ようになるんですよ・・・。これは経験ですが、なにかこれまでに経験したことのない状況に陥ったがなんとか乗り切ったときが壁を超えたときのようです。例えば、ブレーキを掛けすぎてリアがロックしてしまった!深い溝に結構なスピードでフロントを落としてしまった!不用意にアクセルを開けたらリアがスライドしてしまった!段差に乗り上げ思いがけず凄い高さでジャンプしてしまった!しかし、これらをやり過ごしたとき、「なんだー楽勝じゃん、バイクの性能をもっと信じても良いな」と思えたら、しめたもの。「あ、なんか今日急に乗れるようになった!」これは実感として実際に僕が思ったことです。でもこれらは今考えると大したことじゃないんですよね(^^;; だけど、この壁一枚の差は大きくてとっても自信がつきます。
考えて乗ろう イメージトレーニングのことです。コーナー入り口、ブレーキ、前後の体重移動、ブレーキリリース、向き変え、アクセルオン、コーナー脱出・・・この一連の動作をタイミングと動作を意識的にやりましょう。オフロード走行はスポーツです。スポーツはイメトレが大事ですよ。全ては過重・抜重のバランスを考えて
オンロードで気を抜くな
オフロードツーリングはトランポでオフロードに直接バイクを持ち込みでもしない限り舗装路を自走することになります。そして林道の未舗装路の前後ともなると、アスファルトは敷いてあるものの状態は凄いことになります。浮き砂、落石、苔、湧き水、凍結、陥没など・・・交通量が少ないことと山から流れ出た異物、手入れの問題ですが個人的にはオフロードよりよほど気を付けないと危ないです。僕は不注意なのでオフで転けずオンで転ける男と一部では有名になってます(^^;;
直線で飛ばすな ツーリングで前の人に離された!こんな時はコーナーリングで負けていることが多いので(^^)ストレートで挽回したくなりますが、ちょっと待った。気持ちは分かるけど、ストレートで飛ばしすぎると次のコーナーに差し掛かったとき入り口でハードプレーキングとなり挙動がぎくしゃくとしてしまいます。そうなると大体ブレーキをリリースしたとき沈んだフロントが急に浮き上がってリズムを崩すか、逆にスピードを落としたのが手前すぎてフロントサスが縮んでいない状態でコーナー進入→曲がらないのどちらかです。こうなると悪循環で全然楽しくありません。先ほども言ったとおり、過重をうまくコントロールするのがオフロードを走るコツです。オフロードバイクは長いサスストロークを持つために急なブレーキ・アクセル操作をするほど自然と過重・抜重されてしまいます。そしてサスの伸び縮みには時間がかかるので自分のイメージした過重・抜重とタイミングが合わず「乗れてない」状態を自分で作り出してしまいます。それにスピードを出しすぎているとブレーキの効かないダートでは何かあったとき対応が出来ません。林道はあくまでも公道ですからマナーを忘れずに、レースではないのだからマイペースで行きましょ。マイペースは今回紹介する中で実は一番大事なことです。「直線番長」はオフロードでは格好良くありません(オンでも?(^^))
人の背中を見て走りを盗め これも大事なことです。人に付いていくと道の先の情報をあまり気にしなくて良いので気軽に走れるはずです。その分の余裕を前の人を観察する時間に充てましょう。実に色々な事を教えてくれます。その人のライン、ブレーキタイミング、過重の掛け方・抜き方などいろいろ勉強になりますよ。ソロも良いけど、複数でツーリングした方が絶対楽しいですしね。