大地に生きる物は皆、そこに育ちまた還る。(久保田利伸 MAMA,UDONGOより)
〜ラスタファリズムの原点〜レゲエという音楽について、知っていますか?
知っているけど興味がないなあ・・・という方は結構います。(いや、むしろかなり多いと思う)
そんな人たちにどんな印象を持っているか訪ねると、「リズムが単調」、「全部同じ歌に聞こえる」、「言葉が訛ってて何言ってんのかわかんない」、「貧乏くさそう」、 「夏になると湧いてくるし暑苦しい」、「脳天気でバカっぽい」・・・・・・・・・・・・なんてことを言うんだ!でも全部当たってます。(爆)
しかしながら、ダンスミュージックとしてもテクノ、ヒップホップ、ハウス、ユーロなどと共に日本でもかなり定着してきました。それにお洒落な曲だってあるんですよ。どんな曲でもレゲエアレンジははまりますし。そんなわけで、 ここでは大好きなレゲエミュージックについて考えていきたいと思います。
レゲエは、レベルミュージックとして生まれた。
〜悲しい歴史と共に歩んだレゲエの生い立ち〜僕は物事を始めるのにまず歴史から入るタチなので(^_^)少々知っていることをお話しします。
レゲエの原点・・・これはR&Bにあります。ということは意外に思われるかも知れませんがロックと祖先が同じということです。
カリブ海に浮かぶ小島、ジャマイカ。住民のほとんどが元々アフリカから奴隷として連れてこられたアフリカ系民族を祖先にもつ人たちです。
ジャマイカはアメリカのフロリダにほど近い場所に位置するためラジオではよくアメリカの番組が聴かれていました。
ラジオから流れるR&Bに耳を傾けるかたわら、彼等本来のリズムであるアフリカ音楽と融合していった独自の音楽がレゲエの祖です。
当時のジャマイカはイギリスの植民地から独立したものの政治、経済ともに混乱期にあり、特に荒みきった首都のキングストンは殺人・麻薬等の重犯罪が 横行しており「世界一危険な都市」と呼ばれていました。外国人の出入りなど厳禁で、一歩街に入れば無事に帰ることが出来ないような状態でした。
そんな中、DJと呼ばれるストリートミュージシャン達が民衆の不満を即興の歌と音楽で表現することが流行しました。
彼らの活動は民衆の支持を得て大きな波となり、やがては反政府運動となって波及していきました。
後にレゲエと呼ばれることになるこの音楽、なんと本来はレベルミュージック(rebel music:権力に反抗する音楽)だったのです。
皮肉にもレゲエは政治的にも利用され、その運命を翻弄されることになります。過激な音楽であるとして発禁にもなり、永く外国に輸出されない時期もありました。
実際、日本でも年輩の方にレゲエについて尋ねると、「ああ、危ない歌なんでしょ?」との答が返ってくることもあります。
偏見なのですが、当時は実際にそんな状態だったのです。魂の戦い・・・そしてラブ&ピースへ。
〜伝説のレゲエシンガー、ボブ・マーりィの登場〜そんな折り、運命のように現れた一人の男がいました。彼の名はボブ・マーリィ。
彼はハーフでした。イギリス軍人を父に持ち、母親がジャマイカ人であることは、少なからず今後の活動に影響があったはずです。
エチオピアのハイレ・セラシエ皇帝(当時)を崇拝しアフリカ回帰・土着思想を掲げる「ラスタファリズム」に傾倒していた彼は、レベルミュージシャンとしてその名を広めていきます。ある政党を支持していた彼は、その立場上命を狙われたこともあります。
レベルミュージシャンとしての最大の功績は、自分のコンサートに仲の悪い政党の党首二人を招待し、コンサート中に二人に握手させた前代未聞の出来事でしょう。
しかし、その後のマーリィは政治的な歌から一転、ラブ&ピースを説くようになりました。これが現在のレゲエの原点と言えます。
「CAUTION」、「SOUL REBEL」が前者の代表的な曲であるとすれば「ONE LOVE」などが後者の代表曲と言えるでしょう。
そして病気のため30代の若さでこの世を去りましたが、レゲエは死なず今もなお多くのミュージシャンとレゲエファンに受け継がれています。
人間には暖かい血と、音楽が流れている。(昔のSONYのCMコピーより)
〜現在のレゲエ〜
一口にレゲエといっても、どレゲエ(笑)の他に、ラバーズ、スカ、色々あります
レゲエの世界的イベント、サンスブラッシュが日本(ヨコハマ)でも毎年開催されています。
日本人ではナーキのジャパニーズ・ジャマイカンなどが有名です。
個人的にイチオシなのがプッシンという女性シンガー。彼女はとにかく日本人離れしています。凄いです。
以前はここ浜松にもレゲエ専門のクラブがあったのですが(トレンチタウンカフェ、一度行ったことがあります)いい感じでした・・・が潰れてしまいました。
また、家から歩いて5分のところに「モンテゴ・ベイ・カフェ」という、いかにもジャマイカンらしいライブハウスがあるのですが、一度行ってみたい・・・と思うきりで 行っていません(^_^)
バッファロー・ソルジャー 〜ラスタマン〜
ラスタマンというと、ドレッドロックに入れ墨、タバコをモウモウと吸い、ラム酒をごくごく飲み、カヤ(大麻)をやるといった 不良的な外見イメージがあるかも知れません。日本ではこんな人がいたらほとんどチーマーですから、怖いです(^_^;;
しかし、実際のラスタマンとは、むしろ修行僧のような人達であります。 髪を伸ばし三つ編みにし、髭や爪も切らない。風呂にも入らなければ顔も洗わないといった「・・・」なイメージの方々。全てを自然にゆだねて生きる彼等の生き方に僕は深く共感し、実際にジャマイカまで行って彼等の生き様を見てきました。僕は本物のラスタマンになりたいです・・・。
one love 〜酒〜
レゲエに欠かせないアイテムと言えば、ギターやスチームドラムなど楽器の他に、煙草、木や革のアクセサリ、そして酒。
レゲエに似合う酒と言えば、やはりラム酒ではないでしょうか。
ジャマイカの有名な銘柄、メイヤーズラムを水のように飲むというのがいかにも、な気もします。
例えばこんなエピソード・・・サンスブラッシュの野外コンサート待ち時間に雨の降る中、観客が持ち込んだラム酒を飲み過ぎ騒いだために(会場では売っていない!)、集団で 急性アルコール中毒になって新聞沙汰になる事までありました。
そりゃ、冷え切った体にラムでは一発でしょうね。(危険なので真似してはいけません)
なぜラム酒なのか?理由は明白です。ラム酒はジャマイカの特産品だからです。
ジャマイカは独立前までイギリスの植民地であり、その気候を利用した一大プランテーションでありました。
そこで栽培される農産物は主にサトウキビ。砂糖にも加工されましたが、主に酒・・・ラム酒の原料となりました。
利益優先のため、国民が生きていくために必要な穀物や野菜ではなくサトウキビを作らされていたことも、民衆の貧困と不満が募っていった理由でもあり レゲエの生まれた経緯とは無関係ではないでしょう。ジャマイカ産ビール、レッドラインも有名。バドワイザーに似た味がして、悪くはない。しかし、ビールは日本のビールが世界一うまいと思います。
Jah〜僕に影響を与えたラスタなヒト、ラスタなモノ〜
BOB MARLEY/PURE REGGAE BEST
レゲエの神様であるボブ・マーリィの曲を聴いておけば間違いなし、では何を聞こうか?迷ったらベスト版を選ぶのもひとつの手です。このCDは選曲もさることながら解説でボブ・マーリィの歴史も多少わかるので初心者にもお勧めできると思います。
久保田利伸「KUBOJAH」
GRAY HOUNDは久保田の大ファンであります。カラオケに行けば必ず久保田のナンバーを一曲は歌いたい男です。
そんな久保田マニアの前に現れた全曲レゲエのアルバム「クボジャー」。久保田本人が発売前にラジオで「大自信作です」と いっていたのを聞いて、無性に楽しみにしておりました。発売日に買ってからというもの・・・もう、レゲエの虜になりました。 ある意味久保田の最高傑作といっても良いでしょう。逆に今までの「お洒落なイメージ」の久保田ファンからすれば、この土臭い、凄まじい「アッチに行っちゃった」ぶり(事実、アルバムにも久保田アナザーワールドと書いてあります)についていけず、離れていったファンも多いはずです(^_^;;
映画「クールランニング」
レゲエ映画と言ったら真っ先に思いつくのはこの映画でしょう。実は、クールランニング以前のレゲエ映画というと1970年代のジミー・クリフ主演「ザ・ハーダー・ゼイ・カム」まで遡らなければなりません。
これは劇場公開当時、館ひろし主演の「免許がない!」と迷って、結局選んだ映画であります(^_^;;
あとで免許がない!も観ましたが面白かったですね。 どちらを選んでも損はしなかったはずですが、免許がない!を観ていたら僕はレゲエ好きにならなかった、或いはなるのが遅れたことでしょう。
内容は1988年カルガリー冬季オリンピックに南国のジャマイカチームがボブスレーで初参戦するというもので、実際にあった話を元にコメディタッチで描きます。明るい彼等の希望と絶望、そして人間模様を楽しくレゲエ満載で繰り広げる様は、正にレゲエの娯楽映画!!明るく楽しいスポーツ物として、そして予想外の展開と感動のラストシーン(本当に感動します!!)は最後まで飽きさせません。
僕が最高に好きな映画のひとつです。
サントラ「クールランニング」
上の映画クールランニングのサントラです。これはメチャオススメ。もし映画を観て気に入って貰えたなら間違いなくこのCDは買いです。大御所であるジミークリフの「アイキャンシークリアリーナウ」、まだメジャーデビュー前のダイアナキング(!!)がムーデイに歌うマーリィのカバーソング「ステア・イット・アップ」など。とにかく豪華なキャスト、楽しい曲ばかりで買うしかない。これを聴いたら「ワーイルドワーイルドライフ!」と口ずさむこと間違い無しです。ワールアガールのジャマイカンボブスレーチームの歌がかわいい!
ヤマン!ジャマイカへ行こう
ほら、ここまで読んだらもうジャマイカに行きたくなったでしょう(笑)
実はジャマイカへ行くには結構大金が必要になります。ひとつは、日本からでは地球の全く裏側なので移動の費用が掛かるからです。同じ南半球にあってもオーストラリアは直行便で6時間ほどで着くのがジャマイカは乗り換え3回、20時間以上は掛かります。
そしてもう一つ、ジャマイカの観光滞在地はちょっと変わった制度があって、オールインクルード制というものです。食事、酒、宿泊、洗濯、交通、娯楽、チップに至るまで別途お金が掛からない方式です。(もちろん、お土産やツアーなどは別料金です)これは一日に何度も食べる大食いの人(笑)やチップ制に慣れない日本人にとって大変ありがたいものです。でも、やっぱりその費用が高いのですね。
さて、ホテルに着くと「Meet the people」と書かれたチラシがあり、現地人と交流して楽しんで下さいということが英語で書いてあります。ジャマイカに来たら、現地の人と仲良くならなれければもったいない!!です。
片言の英語で身振り素振りで話せば大体笑って「ノープロブレム(問題ないよ)」と言ってなにかしてくれます。(ノープロブレム、は既に彼等の口癖です(^^;;)基本的には貧しい国なのですが、彼等はみんな気さくで陽気で前向きなため陰気くさいところがないのが大好きなのです。僕はここに住んでもいいと本気で思いました。
さて、片言の英語が話せればいいと言いましたが、実際に知っておくといい言葉は次の三つです。
「ヤマン」、「ノーマン」、「ノープロブレム」
ヤマンは現地語のポトゥワで「YES」。ノーマンは「NO」。これだけかい!!と思うかも知れませんがこれですむところがジャマイカ(笑) ヤマンひとつで はい、やあ、ありがとう、おいしい、などなどなんでもかんでもヤマンと言っときゃOKです(爆)
あと憶えておきたい「エビティンクリス」。挨拶とも合図ともつかない仕草に、ゲンコをぶつけ、「ヤマン!」とやることがあります。お気楽な彼等は、例えば仲良くなった現地人とコレをやると、「これでもう俺とお前は気の会う友達だ」となるのですが(笑)、「エビティンクリス!」とやるとさらに大受け。ヤマンがイエーッという感じであれば、エビティンクリスはイヤッホーッといったところかな(笑)
反対に、気を付けなればならないのがショッピング。ジャマイカ人はこの際どうでもいいです。問題はインド人!!なぜかジャマイカで店のオーナーをしていることが多い彼等は、どこか陰気でずる賢く、しつこく買え買えと迫ってきます。同じ黒人ですが慣れればインド人は見分けが付きます。彼等のいる店には近寄らない方がいいかと思います。