はやし浩司
●文字の第一の使命は、「心や感情、思いを相手に伝達すること」ですね。こまかいまちがい
などは、あまり気にしないでください。日本人はどうしても、「型」を重んじる性質がありますか ら、書き順はもちろんのこと、トメ、ハネ、ハライにうるさいですね。しかし文字のルールばかり 注意すると、子どもは書くことに嫌悪感を覚えるようになります。そうなれば、文字指導は大失 敗というもの。「書く楽しみ」を大切にしてください。このテストでも、あまりテストと意識しないで、
「理由を書くといいよ」とか、「どうして?」と、軽い疑問を投げかけながら、楽しく指導してくださ
い。
●この時期、鏡文字、逆さ文字は、よく見られますので、あまり深刻に考えないように。また文
字の表記が不正確であれば(たとえば「昨日」を「きの」「きおう」「きのお」などと書く)、一度音 を分離しながら、子どもの前で発音してみせてあげてください。たとえば、「私は林です」は、
「ワ・タ・シ・ハ・ハ・ヤ・シ・デ・ス」と。そのとき音と一緒に、手をパンパンとたたいてあげると、効
果的です。一度試してみてください。
簡単なテストでわかる、あなたの子どもの合理的判断力
(対象、4〜7歳ぐらいまで)
具体例(年長児6歳児の作品から)(山、川、木、家のみを描かせた)
このテストは無意識下における子どもの合理的判断力をみるために考案したものです。
もしあまり合理的な絵を描かないようでしたら、またしばらく時期をおいて同じテストをして
みてください。過干渉、頭ごなしの威圧などがあれば、避けます。子どもから考えるという力を
奪います。
この造絵テスト法は、はやし浩司が25年前(1977年ごろ)に考案したものですが、現在、あちこちで使われています。
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