はやし浩司

会話術
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はやし浩司

子ども指導の会話術(試作中)

子どもを伸ばす、会話術

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しつけ

●「〜〜してはいけない」という禁止命令は、少なくする。そういうシツエーションで、いかにジョ
ークを混ぜるかは、親の、親としての技量の見せどころ。(日本人の子育ては、まだ世界的に
みても、発展途上国。蓄積された「子育て観」が、まだ少ない……。)たとえば指しゃぶりをして
いる子どもに、「指をしゃぶってはダメ」と言うのではなく、「あなたの指、おいしそうね。ママにも
しゃぶらせてね」とからかう、など。)

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心を伸ばす

●「がんばれ」ではなく、「調子はどう?」「気を楽にね」と言う。特に受験勉強などで、すでに心
がきずついている子どもには、「がんばれ」は禁句。

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学習面で伸ばす

●子どもの点数は問題にしない。「何点だった?」「平均点は何点?」ではなく、「どこをまちが
えたの?」「あとで一緒に考えてみようね」と言う。


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生活面で伸ばす

●「あとかたづけをしなさい」ではなく、「遊ぶときは、一つだけですよ」と言う。子どもは次の遊
びをしたがため、前の遊びを片づけるようになる。



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学校生活で伸ばす

●「先生の話をよく聞くのですよ」ではなく、「わからないことがあったら、先生によく質問して、
わかるまで聞くのですよ」と言う。

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そのほか……

●「家族を大切にしようね」と、いつも口癖にする。子どもの心から「人」を奪ってはいけない。
「家族」を奪ってはいけない。「いい高校へ入れ」「いい大学へ入れ」と言うことは、子どもの心
から「人」を奪うことになるから注意。今、おとなでも、営業成績しか心の中にいない人はいくら
でもいる。心さみしいおとなたちである。


子どもを伸ばす会話術

●「立派な人になれ」ではなく、「尊敬される人になれ」と言う。(価値観を変える)

●「社会で役立つ人になれ」ではなく、「家族を大切にしようね」と言う。

●「先生の話をよく聞くのですよ」ではなく、「わからないことがあったら、先生によく質問するの
ですよ」と言う。(親の指示に具体性をもたせる)

●「こんな点でどうするの!」ではなく、「どこをどうまちがえたか、あとで話してね」と言う。

●「がんばれ!」ではなく、「気を楽にしてね」と言う。(苦しんでいる子どもに、「がんばれ」は禁
句)

●「あとかたづけをしなさい」ではなく、「あと始末をしなさい」と言う。(あと片づけとあと始末は、
基本的に違う)

●「〜〜を片づけなさい」ではなく、「遊ぶときはおもちゃは一つよ」と言う。

●「〜〜しなさい」ではなく、「〜〜してほしいが、してくれる?」と言う。(命令はできるだけ避け
る)

●「友だちと仲よくしなさい」ではなく、「(具体的に)これを○○君にもっていってあげてね。きっ
と喜ぶわ」と言う。

●「(学校で)しっかりと勉強するのですよ」ではなく、「学校から帰ってきたら、先生がどんな話
をしたか、あとでママに教えてね」と言う。

●「はやく〜〜しなさい」ではなく、「この前より、はやくできるようになったわね」と言う。

●「どうしてこんなことをするの!」ではなく、「こんなことをするなんて、あなたらしくないね」と言
う。

●「あなたはダメな子ね」ではなく、「あなたはこの前より、いい子になったね」と言う。(前向き
のプラスの暗示をかける)

●「あなたは〜〜ができないわね」ではなく、「〜〜がうまくできるようになったわね」と言う。(欠
点を積極的にほめる)

 親の会話力が、子どもを伸ばす。(もちろんつぶすこともある。)ほかにもたとえば直接話法で
はなく、間接話法で。英語の文法の話ではない。たとえば「あなたはいい子だね」と言うのは、
直接話法。「幼稚園の先生が、あなたはいい子だったと言っていたよ」というのは、間接話法な
ど。あるいは会話を丸くしたり、ときにはユーモアをまぜる。たとえば指しゃぶりしている子ども
には、「おいしそうな指だね。ママにもなめさせてね」とか、「おとなの指しゃぶりのし方を教えて
あげようか」などと言う。コツは、あからさまな命令や禁止命令は避けるようにすること。何か子
どもに命令しそうになったら、ほかに言い方はないかを考えてみるとよい。