ダンジョン実習について

　3年生になると、毎週土曜の午後はダンジョンでの実習が始まるわけだけど、ダンジョン実習についても少しアドバイスをしよう。

　その前に、土曜のダンジョン実習の間にしか出来ないこと幾つかあるんで説明しとく。
　おキクさんのとこでのアイテムの売買やランサーのレンタル、ロニィ先生の鑑定なんかは土曜じゃないと受け付けてくれない。それから、学校内をうろうろしてるといろんなヤツに会える。
　しかし、職員室にだけは近づくなよ。ベネット先生にでも見つかった日にゃぁ、たっぷり1時間はお説教されるぜ。
　　　　俺も何度叱られたことやら・・・

　ま、前置きはこれ位にして、ダンジョン実習を上手くこなすためのアドバイス行ってみようか。

1. 時間を有効に使うには
2. パートナーを上手く使え
3. 下を向いて歩こう
4. ダンジョンの構造とモンスター
5. 賢い戦闘

時間を有効に使うには。

　ダンジョン実習は、知ってると思うけど、午後2時から6時までの4時間しかない。この4時間で以下に多くの成果を出せるかが卒業への最短ルートになる。そのためには、時間の進み方をよく理解して欲しい。

ダンジョン内での行動は常に時間を消費している。行動と経過時間はこんな感じになっている。

　「鍵をあける」を行うためには、スカウトスキル１の「開けちゃうよ!」か、スカウトスキル7「ぜったい開けちゃう!」が必要。
　それから、『体当たりで壊す』を選ぶとHPを消費するので残りの体力をよく考えて行動しよう。
　また、「体当たりで壊す」と「鍵をあける(開けちゃうよ!)」は一度では開かないことが多い。
　時間を節約するためにも、ふところが暖かければ『万能キー』を何個か常備しておいた方がいいと思うよ。

　戦闘時間なんだけど、上の表のように3ターン以降はターン数と同じ時間が消費される。時間を節約したかったら2ターン以内で敵を全滅させよう。
　そのためには、効率の良い戦闘が不可欠。詳しくは戦闘についての方を見てくれ。
　それから、強そうな敵だったら戦わずに逃げた方がいい。何故かって言うと、モンスターとの戦闘は全滅させないと経験値や単位、ザッカが手に入らないからだ。おまけに、戦闘の途中で逃げようとすると、それまでの戦闘時間＋3分消費することになる。途中で逃げるくらいなら、最初から逃げた方がいい。

パートナーを上手く使え。

　実習中には戦闘や罠などで疲れることもあると思う。そう言うときには一旦ダンジョンを抜けて、保健室で休むしかないんだけど、これをすると15分間ロスすることになる。
　しかし、パートナーとランサーはダンジョンから出るとすぐに回復できる。
　こいつを上手く利用しよう。つまり、ダンジョン内ではランサーやパートナーについてはMP・TPともに遠慮せずにガンガン行けってこと。MP・TPが厳しくなったら地上に戻り、もう一度パートナーと約束すればフル回復した相手とスタートできる。しかし、キミの体力は回復していないから注意してくれ。
　このやり方は、MP・TPが低いときや、技や呪文を多用するような階では結構役に立つはず。
　そうそう、地上に戻るタイミングだけど、一番効率がいいのは次の階に進んだとき。1歩進んですぐに戻れば地上に戻ることが出来る。

下を向いて歩こう。

　ダンジョンの中で生徒を脅かすものには、モンスターや扉の他にロニィ先生が仕掛けていった『罠』がある。この罠には大体4種類ある。

1. ダメージ型
2. 時間消費型
3. 毒針
4. 麻痺

　この中でも一番やっかいなのは『麻痺』だね。
　他のヤツは罠が発動しても何とかなるけど、『麻痺』だけはどうしようもないからね。
　毎年一人で卒業試験を受ける人がいるけど、一人で受けに行った人の多くがこの罠にかかって留年しているんだから、この罠の怖さが解るよね。

　こいつを避けて通るには、4つの方法がある。

　ただ、4番の方法はジレンマだね。罠の可能性の高い場所には宝箱がある確率の高い場所だし、それに通路の行き止まりは下への階段を作ってあるしね。まあ、「虎穴にいらずんば虎児を得ず」って言葉もあるし、多少の危険は目をつぶるしかない。
　結局、危なそうな時は部屋の中央は避けて通るって方法がいいかな。

　あと、罠についてのアドバイスだけど、おキクさんとこで売ってる、『身代わりくん』を複数持ってるように心がけた方がいい。
　『きょろきょろ』や『ず〜っときょろきょろ』なんかじゃ罠を100%見つけるのは無理だからね。もし罠にかかっても、この人形を持ってれば、身代わりになって1度だけ罠を無効化してくれるからね。

　罠の他にダンジョン内には嬉しいものも落ちてる。宝箱の中やモンスターがまれに落として行く物にはおキクさんの所じゃ扱ってないような強力なアイテムが混ざっている。

　それから、モンスターの戦闘に勝つと、稀にだけどアイテムを落として行くことがある。おキクさんの所じゃ扱ってないような珍しいモノを落として行くこともあるから戦闘の時にも注意力が必要だね。

ダンジョンの構造とモンスター

　うちの学校のダンジョンは、先生達が空間転移魔法を駆使し、各地からオレ達の力量にあったダンジョンを集めて作っているって話だ。そのせいか、階毎の繋がりは毎年毎年変化するもんだから、地図なんてものは存在しない。

　だけど、基本的な作りは同じだから、どの辺が「どんなダンジョン」で、「どんなモンスターが出る」と言うことは変わらないから少しまとめてみた。

　それから、ロニィ先生から教えてもらえる『ちょっと教えて』を使うと、そのモンスターへの攻撃の相性が解るんだけど、それについてもまとめてみた。

　そうそう、特別な階があるから、注意がてら書いておく。

　15階、30階、39階にかけられている『無限回廊の封印』ってのは、これが解かれるまで永遠にその階を繰り返させる魔法のこと。
　ここ舞弦学園のダンジョン実習の試験は規定の階層に到達することが課題だから、試験日までは規定の階層に入れないようにしてあるって訳だ。

　それから、各学期ごとに期末試験だけど、試験日と課題はこうなっている。

　さっきも書いたけど、試験の前の週までその上の階に『無限回廊の封印』が施されているから、いくら早く下におりても試験日にならないと課題の階層より下には到達できない。試験を楽にパスしようと思ったら、試験の一週間前にはその上の階におりていた方がいいね。

　試験についてもう一つ。
　実は、期末試験で課題をクリアできなくても気にすることはない。要は卒業試験さえパスできればいいから期末試験が悪くても気にしなくていい。
　けど、卒業試験の時にものすごく辛いぞ、時間制限が無い代わりに、ダンジョンから出ることが出来ない(=回復が出来ない)し、パーティーが全滅すると留年決定だからね。

賢い戦闘

　なんと言っても「やられる前にやれ!!」だね。
　先手を取るためには、体術系の攻撃なら敏捷を、呪文攻撃なら詠唱を上げておけばいい。
　でも、ただ先手を取るだけじゃダメだ。確実に仕留められるように攻撃力も鍛えておくこと、反撃食らったら意味ないからね。
　それから、効率的に的を倒すには、攻撃力を上げるのもいいけど、敵の弱点をついた方が楽になる。
　そこで、敵の弱点だけど、こいつを知るためにはスカウトの技『ちょっと教えて』(要スカウトスキル1＋魔術スキル1)を使えばいいんだけど、モンスターの弱点くらいはオレ達が調べた結果をまとめておくからこいつを見てくれた方が早いね。

　で、効果のほどはこんな感じになってる

死ぬー＞やめてー＞やだなー＞普通だよ＞わりと平気＞平気だよ＞きかないよ

　こいつを別のやり方でまとめてみるとこんな感じになる。

　これを見てもらうと解ると思うけど、直接攻撃は効果が高いものも少ないけど効果が薄いものも少ない。やっぱり直接攻撃が一番オールマイティーってことになるね。そうなると、体術系の人の方が有利に思えるけど、法術の得意な人も諦めちゃいけない。
　魔術系の呪文・『マジックシュート』みたいに、魔力直接攻撃型は直接攻撃として有効だし、すべての的にモンスターに効果のある無属性攻撃呪文もあるしね。
　しかし、それ以外にも火炎・冷気・雷撃のそれぞれの呪文の中から使いやすい呪文を選んで伸ばしてやった方が最初の内はラクに実習をこなせると思う。
　あんまり単純にも言えないけど、上の表を見ると冷気系の攻撃よりも雷撃系か火炎系の呪文を上達させておけば、優位に戦闘を展開できることが多くなる。
　雷撃系の呪文は、効かない敵も少ないかわりに劇的に効く敵も少ないから、堅実に進行できる。
　また、火炎系は劇的に効くものが少々あるものの、効果の無い敵も雷撃系に比べ多いからモンスターの遭遇確立によっては雷撃系を伸ばすよりもラクに実習をこなせるかもしれない。 　まあ、こればっかりは人それぞれだからね。一種の賭みたいなものかな。

　最後にもう一つ、ダンジョンは危険な場所だから体調不良の生徒は入ることが出来ない。もし、『毒』や『麻痺』などの状態異常になっているなら、保健室で休むこと。また、これから長時間潜ろうって時、もし疲れているなら十二分な休息をとっておいた方がいい、1回の休憩で15分ロスしてしまうけど。全滅して余計な時間をロスするよりよっぽどいいからね。

　そうそう、実習時間内は先生達がダンジョン内を巡回しているので、万が一パーティーが全滅するようなことがあっても大丈夫、ちゃんと助けてくれる。
　ただし、救助や治療の関係で1時間ロスすることになるので、もったいない。
　まあ、やばそうになったら逃げてくるようにした方がいいね。

　　　それじゃ、実習頑張ってくれ。