2002年秋・京都−奈良の旅


11月2日〜11月4日にかけて京都・奈良に行きました。
11月2日(京都)
肌寒い日でした
今年の夏に続いて、東寺を訪れました。毎年この時期、京都では普段は非公開文化財の特別拝観を行なっており、大学生アルバイト(?)が説明する。東寺でも、写真の五重塔などが特別に公開され、中に入ることができた。
ちょっぴり紅葉しています
これは東寺の金堂(国宝)。手前の木を見るとちょっとだけ紅葉しているのが分かるでしょ?すごく京都は寒かったです。震えながら東寺を巡りました。
舞妓さんからもらった生八つ橋
京都駅に戻ると、ある人だかりがあった。近寄ってみると、舞妓さんが秋限定の生八つ橋を配っていた。これがそれだが、後ろでおじさんが舞妓さんに手渡して配っていた。おじさんは「舞妓ちゃんが配ってるよ」と言いながら。
京都国立博物館
午後は京都国立博物館へ。翌3日から特別展「大レンブラント展」をやるようだ。でも私は「一遍上人絵巻」全12巻を見るために寄った。展示ケースの関係で巻物の半分ずつしか展示していなかったが、12巻全部を見ることができたのは貴重な体験であった。
久しぶりに訪れました
最後に時間ができたので、京都国立博物館の前にある三十三間堂に寄る。久しぶりである。あらためて一つひとつの仏像の表情を見たが、やはり微妙に異なる。味わい深い顔だ。まるで記念写真(集合写真)を撮ろうとしているように仏像たちは並んでいた。
≪感想≫
この時期に京都をブラブラするのは久しぶりである。先にも書いたように、この時期には、普段非公開の文化財を特別に公開していて、大学生ぐらいの人たちがいろいろと説明してくれる。ありがたい企画である。夏に行ったばかりであるが、東寺を訪れる。五重塔、灌頂院、小子房が特別に公開されていて、五重塔と小子房を見た。
午後の京都国立博物館の「一遍上人絵巻」は感動した。12巻全巻そろっているのもすごい!空いていて有名な場面(福岡の市や三島大社など)を丹念に見ることもできてよかった。後半部分を見るためには、11月26日から奈良国立博物館で開催される「一遍聖絵」という展示を見なければならないが、行けないね。

11月3日(京都)
結構派手なお寺でした
朝、六波羅蜜寺に行く。意外に派手な感じのお寺。裏の宝物館は小さいながらも、教科書で見かける空也上人像と平清盛像があり、オーと思い、しばらく眺めた。
京都五山のひとつ・建仁寺
歩いて京都五山のひとつ、建仁寺に向かう。ここでも特別拝観が行なわれていた。前に一度訪れたことがあると思ったら、初めてであった。
特別拝観されていた建仁寺法堂
建仁寺の法堂である。特別拝観が行なわれていた。中に入ると……。
建仁寺法堂・双竜図
建仁寺法堂の双竜図である。天井に描かれ、すごい迫力をもっていた。最近描かれたものである。竜の指が5本あるのが珍しいという。
醍醐寺
建仁寺を後にし、午後は山科の醍醐寺に行く。撮影禁止のところが多く、写真はほとんどないが、とても庭がきれいな所であり感動した。
勧修寺(カジュジ)の庭園にて
ここは醍醐天皇が創建した勧修寺(かじゅじ)の庭園。写真を見ても分かるように、かなり紅葉していてきれいでした。
随心院
随心院門跡。この地を「小野」という。小野氏が栄えたところであるから。特に小野小町の屋敷もこのあたりにあり、「化粧の井戸」という小町の屋敷跡の井戸もあった。
随心院・本堂の方を眺めて
随心院の本堂と庭園。きれいな庭園であった。裏に「文塚」がある。これは、当時の貴公子たちから小町におくられた千束の文を埋めたところ、とされている。
≪感想≫
午前は、宿泊したホテルのそばにあったお寺に行く。六波羅蜜寺は以前行こうとして見つからず行けなかったお寺である。四条河原町で昼食をとり、店の外に出ると、小松政夫とすれちがった。サングラスをかけ、正体をわからないようにしていた。
午後は、山科方面の寺院を初めて訪れた。醍醐寺、勧修寺、随心院門跡。いずれも庭園がすばらしく、少しばかり紅葉していたところがさらによかった。とくに醍醐寺の庭園が印象に残る。撮影禁止のところが残念であったが。心のカメラにおさめよう。
夕方、近鉄にて奈良へ向かう。

11月4日(奈良・京都)
第54回正倉院展
朝、ホテルを出て、すぐ奈良国立博物館へ。今回の旅行のメイン・正倉院展を見た。例年70点くらいの御物が展示され、2時間ほどかけて見学する。今年も混んでいた。
興福寺・仮金堂
奈良国立博物館をあとにし、興福寺へ。仮金堂などが特別に公開されていた。仮金堂の前では発掘調査が行なわれていた。2010年(興福寺創建1300年の年)に中金堂が再建されるそうである。
興福寺・南円堂
同じく興福寺にある南円堂。ここも特別公開されていた。この南円堂に葺かれていた瓦(江戸時代につくられた瓦)を購入した。2000円。重量が10kgということなので、送ってもらうことにした。
京大前の知恩寺で古本市をやっていました
午後は京都に戻り、古本市へ。数冊古本を手に入れる。500円で袋詰め放題というのもあった。とても風が冷たかった。
京都駅はすっかりクリスマス
JR京都駅。この時期、もうすっかりクリスマス・モード。毎年、京都駅の電飾を見て、年末を思う。6時ごろの新幹線で静岡に戻る。
≪感想≫
恒例の正倉院展を2時間ほどかけて見学した。この旅行のメイン・イベントである。印象に残ったのは、楽器(石で作った横笛、琵琶、桑の木から作った阮咸)や伎楽面などの大仏開眼会で使ったと思われるもの。どんな演奏がなされ、舞踊が行なわれたのか、いろいろと想像させられた。また、数は少ないながら遊戯具もおもしろい。当時の貴族がどのようなことに楽しみをおぼえていたのか、興味深い。例年70点くらい展示されるが、60番台の展示を見ると、「あぁ、あと少しで今年も終わりだなぁ」と寂しく感じる。