2002年春・長野県への旅


3/30〜4/1にかけて長野県に行きました。
3月30日(上諏訪)
諏訪市博物館。「描かれた諏訪社」という展示が行なわれていた。常設展も充実していた。ただ、駅から遠すぎる。見終わったあと結構時間をムダにした。
諏訪大社上社。諏訪市博物館のすぐそばにある。
諏訪大社上社。
上諏訪大社への参道にあるせんべい屋。いろいろなせんべいを売っていた。おみやげに購入。試食もできた。
高島城。諏訪湖畔にあり、「諏訪の浮島」と呼ばれ、江戸時代諏訪氏の居城であった。ちょうどついた時には、閉城の時間であった。
夕方の諏訪湖。このすぐ裏に諏訪市文化財指定「片倉館」がある。製糸工場の女工たちの姿を思い浮かべた。

3月31日(下諏訪・岡谷)
下諏訪宿。江戸時代、五街道の中山道29番目の宿で、甲州街道38番目の終点であった。中山道唯一の温泉が湧き、諏訪神社の総本社が鎮座していたので、たいへん賑わったという。
諏訪大社下社秋宮。見にくいが、手前の青銅製の狛犬は日本一大きなものだとか。
太い綱!
下諏訪町歴史民俗資料館。なかのおじさんが詳しく説明してくれた。幕末のできごと(和宮下向、和田嶺合戦、偽官軍事件)の展示が2階で行なわれていた。
街かど博物館の一つ。繭・生糸の関係の展示が行なわれているそうだ。残念ながら、日曜日は休日であり、外から見るだけであった。
左に同じ。たぶんここが繭の倉庫だと思われる。『岡谷製糸業の展開・ふるさとの歴史・製糸業』に「諏訪倉庫株式会社」についての記述あり。
下諏訪町文化財「魁塚」。赤報隊相良総三らの墓である。
諏訪市文化財指定「片倉館」。「千人風呂」ともいわれる温泉大浴場とサウナ等を備える。片倉の製糸工場で働いた女工たちが入浴した。私もここで一風呂浴びる。結構深く、下には石が敷きつめてあった。このあと、電車で岡谷へ向かう。
岡谷市立岡谷蚕糸博物館。帰るとき事務室の方(名前を聞くのを忘れた!)が丁寧に応対してくれた。紀要などを購入した。話によれば、近年お客も減っているという。来年度から本格的に始まる総合的な学習の時間を生かしていきたいという。私が2001年度最後の客になりそうだとも。
フランス式繰糸機復元機。1階の展示室をあれこれと撮ったが、撮り終わったあと、「撮影禁止」の表示に気がつく。あらま。
前の鍋のようなところで繭を煮て、糸をとる。体験学習で使用しているそうだ。2階の展示室に養蚕関係の資料が展示してあった。またビデオも見たが、短時間のものでうまくまとめられていた。
岡谷市指定文化財「旧林家住宅」。現在は岡谷シルクの館。岡谷の製糸業草創期に開明社を組織した林国蔵の邸宅。中で説明してくれるのだが、あと10分で閉館だったため、チャイムを押しても応えがなかった。残念。松本へ向かう。

4月1日(松本)
朝一で松本市歴史の里に向かう。しかし!開館時間になっても開かない。あれ?と思っていると、なんと前日(休館日)に式典をやったので、臨時に休館日だという。期待していた分、ショックも大きい。がっくし…。
松本市歴史の里内にある女工宿宝来屋。文庫本で読んだ『あぁ、野麦峠』を思い出す。右手に水車があった(と思う)。
野麦峠工女碑。野麦峠をこえた少女たちが日本の近代を支えたのだ。
座繰り製糸工場。目の前に映画『あぁ、野麦峠』で使われたセットがある。しかし、上で述べたように中には入れない。昨年以来求めていたものが目の前にあるのにぃぃぃ…。
松本市歴史の里遠景。この日はとても天気がよく、遠くに北アルプスが見える。方角的には野麦峠ではないが、このような山を女工たちは越えてきたのだろうか?
大学生の時以来、久々の松本城。ちょうど桜が開花していて(長野でも今年は早かったようです)、きれいでした。
松本城内にある博物館で、無料で自転車を貸してくれた。松本市内を1日この自転車で走り回る。
旧開智学校。松本城のそばにあります。ここも約10年ぶり。
現在の開智小学校。デザインが似ています。
「柿の木」というお店で、少し遅い昼食。安くて、量もあり、おいしかった。
タクシーのおじさんが言うに、今はジャスコになっている所は、かつて「片倉財閥」と呼ばれた、製糸業で知られる片倉があったそうだ。
左のジャスコのすぐ隣にある片倉工業株式会社生物科学研究所。古そうな建物がいくつかあった。
片倉工業株式会社生物科学研究所。正面から。人がいたので現在も使われているのだろう。かつてはおそらく生糸・繭関連の研究が盛んに行なわれていたものと想像する。
あがたの森公園。旧制松本高校。
≪感想≫
昨年度、日本史を教えて心残りだったのが、『あぁ、野麦峠』の映画を見たいと何人かの生徒が言っていたが、手元になく見せられなかったことである。それで東京に行くたびにビデオ屋をまわったが、見つからず。長野なら何かヒントを得られるのではと思い、いつか行ってみたいと思っていた。あわせて今回は養蚕業・製糸業に関する博物館・資料館を巡ってみようということで、岡谷などにも寄った。テーマがあったので、なかなか面白かった旅であった。天気も抜群によかったし。反省点としては、休館日やバス・列車の時刻等を調べるくせをつけるということである。私自身名古屋に長く住んでいたので、実はあまり時刻表を見る癖がない。バスなどすぐ来るから。しかし田舎は違うのだということを改めて実感した。