平成13年度アカウミガメ産卵情報 IN SAGARA


相良海岸への4WD車の乗り入れは静岡県条例により禁止されています!
アカウミガメは非常に警戒心が強いので、光が見えると上陸できません!
夜間、駐車場等の利用につきましても十分ご留意下さい。

・第1号 6月14日 上陸時間推定 午前1時 産卵数115個 移植    8月7日孵化脱出

昨年より1日早い上陸だ。
この日は雨天で風雨が強かったが、離岸堤の間
からの上陸が見られた。
満潮時汀線より24mの場所に産卵したが、半安定帯
には達していず、高潮、台風時水没の危険があると
判断した為、保護区画に移植した。











・第2号 6月15日 上陸時間推定 午前2時 現状維持  8月10日 孵化脱出


昨日に引き続き2回目の産卵だ。
満潮時汀線から30mの所で巣穴を掘った@が、緩傾斜護岸のコンクリートが下に入っている
為、掘る事が出来ず、護岸を横に16m歩きながら7回のトライをしたところに偶然植生があり、
そこでA産卵した。





・第3号 6月28日 上陸時間推定 午前1時 現状維持  8月16日孵化脱出

久しぶりの最適位置への産卵だ。
上部、半安定帯の植生への斜面に産卵した。
この位置は砂がきれいで、孵化率が高い。















・第4号 7月5日 上陸時間推定 午前2時 現状維持  8月20日全巣流失


相良町東部の片浜海岸への初上陸だ。すぐ西側に漁港があり、侵食海岸になっている為、
石が多く、またゴミも多い海岸だ。
満潮時汀線から4.5mで一度巣穴を掘った(写真右)ものの、ゴミが多く、途中で諦めて、
その上部植生まで(満潮時汀線より15m)のぼって産卵した。
移植はしないが、地元の農家が農業廃棄物(有機物)を捨てるので、卵が腐ってしまう
場合の多い海岸だ。





・第5号 7月8日 午前3時上陸 4時30分降海 現状維持  8月20日移植 29日孵化脱出


午前3時の上陸産卵だ。巣穴ほ掘っている所を発見。静岡のボーイスカウトの子供達
や『ただ今上陸中です連絡しちゃうシステム』の通報者70名ほどで産卵を見守った。
直甲長 77.7cm 甲幅 65.7cm 全長 104cm 標識装着 JPN19813





・第6号 7月12日  産卵失敗(緩傾斜護岸)
・第7号 7月12日  産卵失敗(緩傾斜護岸&石&トタン板)


今朝、同じ海岸に連続して上陸が見られた。同じ個体の可能性が高い。
左の写真は汀線から30mで緩傾斜護岸に阻まれてボディーピットもしないで帰った。
そして、その位置から東に100mの場所で上陸したが、緩傾斜護岸に阻まれて、あちこちと
歩いた後、砂浜へ降りるスロープ横で巣穴を2ケ所掘ったが、1ケ所目はコンクリート片が出てきて断念。
もう1ケ所は、右写真にあるようなトタン板が出てきて断念して帰った。
ちなみに、降海距離は55mもあった。





・第8号 7月16日 午前2時上陸 産卵失敗

坂井平田漁港の北側の港による侵食の激しく、海岸が狭く、
石だらけの海岸に上陸した。
しかし、石が多く、上部植生は汚れており、3回のボディー
ピット、内1回は巣穴堀りまでしたものの、石が出てきて途中
諦め、上部植生帯に登ったものの、また下に降りて、再度
ボディーピットしたものの、石にジャマされて、産卵する事
が出来ずに降海した。










・第9号 7月17日 午前1時上陸 現状維持  9月6日孵化

汀線から40mの浜ガケの出来ている植生の上の部分
に回り込んで登って産卵した。
写真正面は浜ガケがあるので、左側から回り込んで
上部に登った。
しかし、降海する時は浜ガケを滑り降りた。













・第10号 7月18日 午前2時上陸 産卵失敗(石の多い海岸)
 昨日に引き続いて上陸があったが、一昨日失敗したのと同じ個体と思われる。
 一昨日上陸した場所より20mほど西にずれた位置で上陸したが、あまりの石の多さに呆れたのか
 汀線より5m程進んだところでUターンして帰ってしまった。



・第11号 7月20日 午前3時上陸 4時50分降海 産卵失敗(夜明け)
・第12号 7月20日 午前2時上陸 移植 84個 9月8日孵化


2箇所での上陸だ。内1箇所の上陸時間が3時で、巣穴を掘っている最中に夜が明けて産卵
せず、降海した。産卵しないのに巣穴を丁寧にカモフラージュして帰った。
直甲長 78cm 甲巾61cm 全長103cm  標識装着JPN19814  汀線より70m
もう1箇所は産卵数84個。場所が悪いので移植した。





・第13号 7月21日 上陸時間推定午後23時 3時50分降海 現状維持  8月20日移植 9月8日孵化
今回も離岸堤の間からの進入産卵が見られた。
産卵後、波打ち際のバームで海が見えなかったのか、海に並行に100メートル程度歩いて
降海した。
直甲長 76.6cm 甲巾 65.6cm 全長 105cm 標識装着 JPN19815




・第14号 7月25日 上陸時間推定午前0時 3時降海  産卵失敗
原因不明だが、産卵巣はあるのに、そして埋め戻し、カモフラージュもしているのに卵が無い。
7月20日上陸のものと非常によく似ている。同じ個体の可能性が高い。



・第15号 7月27日 上陸時間推定23時 1時降海 移植120個  9月15日孵化
台風のうねりと強風の中、上陸してきたが浜ガケのある所で、上部植生に上れず、
満潮時汀線より僅か7mの所で産卵した。
昨夕より海岸は東よりの風が10m近く吹いており、乾燥砂での上陸痕跡は全く消されて
おり、産卵位置の確認に苦労した。



・第16号 7月29日 上陸時間推定午前2時 産卵失敗(垂直護岸)

砂浜の比較的短い位置に上陸した。
前方にある垂直護岸を見つけて、ボディーピット
もなにもしないで帰った。















・第17号 7月30日 上陸時間推定午前1時 126個 移植 9月19日孵化

昨日失敗したものと同じ個体だろう。
昨日の上陸箇所より西側に30m離れた位置に上陸。
しかし、護岸から海岸に降りる管理用スロープにあたって
更に西側に歩いたが、スロープ護岸に阻まれて、産卵場所
がみつからず、再度東側に戻って、スロープの切れた所から
画面左手にのぼって産卵した。
中央が上陸位置。手前に一旦来たが、また上部に戻って、
ちょっと見にくいが画面上部の足跡が降海痕跡。
この海岸は高潮時には全面水没するので、移植した。








・第18号 8月6日 上陸時間推定午前1時 現状維持
そろそろ、上陸産卵も最終に近い。大潮で満潮時間が午前6時頃なので、夜中の干潮に近い
時間に上陸したと思われる。
砂浜最上部の植生の中に産卵したので、現状維持とした。



・第19号 8月7日 午前2時上陸 4時40分降海  産卵失敗

7月21日上陸産卵のものと同じ個体(標識により確認)が上陸した。
しかし、左後肢が不自由な為、巣穴をうまく掘れず、4時半頃からギャラリーが増えて、また
夜明けを迎え、諦めて降海した。
直甲長 76.6cm 甲巾 65.6cm 全長 105cm 標識確認 JPN19815(7月21日)再上陸





・第20号 8月12日 上陸時間推定午後10時 現状維持 10月15日 孵化脱出
最多産卵浜への久しぶりの上陸だ。
浜ガケの急斜面を登って上部植生帯で産卵した。
お盆前で海岸には多くのキャンパーが居たが、ドシャブリの雨が幸いした産卵だ。


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