Lupe for Win32 1. 概要 マウスカーソル位置の画面の一部を拡大して表示する、 虫眼鏡のような機能を持つツールです。 マウスカーソルの座標やその下のドットの色を表示したり、 拡大倍率を自由に指定することもできます。 2. 動作環境 以下の環境で動作を確認しています。 - Windows 2000 Pro - Windows XP Pro SP2 確認はできていませんが、他の環境でも動作すると思われます。 3. 機能 Lupe は以下の機能をサポートしています。 - マウスカーソル位置の拡大表示 - マウスカーソル位置の座標表示 - マウスカーソル位置の色のRGB値の表示 - 拡大倍率指定 - 中心座標強調 - 座標凍結 - グリッド描画 - 画面描画の更新間隔指定 - 常に前面表示 4. インストール 配付ファイルは lzh 形式で圧縮されています。 解凍ツールで解凍後、展開されたすべてのファイルを任意のディレクトリにコピー してください。 特別な設定は必要ありません。 配付ファイルに含まれているファイルは以下の3つです。 Lupe.exe LupeHook.dll readme.txt --- このファイル 5. アンインストール インストールでコピーしたファイルをすべて削除してください。 また、実行すると以下のレジストリに情報を保存します。 このキーも削除してください。 HKEY_CURRENT_USER\Software\kanegon\Lupe 6. 使い方 - 起動 エクスプローラから Lupe.exe をダブルクリックします。 - 設定 設定を変更するには Lupe のウィンドウでマウスを右クリックして ください。 設定メニューが表示されます。 変更したい設定のメニュー項目を選択します。 - 終了 キャプションバーの左のアイコンをクリックしてください。 システムメニューが表示されます。 メニューの一番下の「閉じる」を選択してください。 または、Lupe のウィンドウでマウスを右クリックして、設定メニューを 表示させてください。 一番下の「終了」を選択してください。 - 起動時オプション lupe は同時に一つしか起動しないようになっていますが、起動時に -m オプション を指定することで複数起動モードになり、同時に複数の lupe を起動できます。 複数起動モードではマウスイベント毎の更新は使用できません。 また、設定の自動保存メニューも無効になります。 7. 設定メニュー詳細 - 一時停止 表示を一時的に停止します。 もう一度選択すると表示を再開します。 - 座標凍結 拡大元の座標を現在のマウスカーソルの位置で固定します。 マウスカーソルの位置にかかわらず、ある座標に表示しているアニメーションGIF をリアルタイムに拡大表示することなどが可能になります。 - 中心座標強調 マウスカーソル位置のドットを矩形で囲んで強調表示します。 - 倍率 等倍から20倍までの拡大率を指定します。 (キー操作では最大100倍まで) - グリッド ドットを明確にするためのグリッド(格子)を描画します。 拡大率が4倍以上の場合のみ有効です。 グリッドの描画色(描画方法)を反転描画、灰色、黒、白から選択できます。 - 座標系 ステータスバーに表示されるマウスカーソル位置の座標系を選択します。 スクリーン座標、クライアント座標、相対座標(Ctrl+Zで原点指定)から選択できま す。 相対座標は Ctrl+Z キーを押した時点のマウスカーソル位置を(0,0)とする座標系 です。 「中心座標強調」されていない場合には座標は表示されません。 - RGB ステータスバーに表示されるマウスカーソル位置の色情報の表示方法を選択します。 色はRGBの3つの数値で表現され、左からR(red), G(green), B(blue)となります。 10進数または16進数が選択できます。 「中心座標強調」されていない場合にはRGBは表示されません。 - 更新間隔 表示を更新する間隔をミリ秒単位で指定します。 「マウスイベント毎」が指定された場合にはマウスメッセージをシステムフック してマウスカーソルの移動やマウスボタンクリックにリアルタイムに反応してそ の都度、表示を更新します。 - カーソル静止時の更新 マウスカーソルが静止しているときにも表示を更新するかどうかを指定します。 通常、マウスカーソルの静止中は作業をしていない場合であるため、更新しなく ても問題はありません。 しかし、アニメーションGIFを拡大して参照するなど特定の場合には「普通に更新」 を選択します。 - 表示 キャプションバー、ステータスバーの表示設定および「常に前面」表示の設定を 行います。 - 設定の保存 設定したオプションおよびウィンドウ位置をレジストリに保存します。 デフォルトでは自動保存が有効になっているため、アプリケーション終了時点で 自動的に設定が保存されます。 自動保存を有効にしていない場合、設定を保存するためには任意のタイミングで 「現在の設定を保存」を選択します。その時点のオプションとウィンドウ位置を 即座に保存します。 - バージョン情報 アプリケーションのバージョン情報を保存します。 - 終了 アプリケーションを終了します。 8. キーボード操作 ────────────┬───────────────────────── [Ctrl + P] │表示を一時的に停止、または停止解除 ────────────┼───────────────────────── [Ctrl + S] │現在の設定を保存 ────────────┼───────────────────────── [Ctrl + C] │中心ピクセルの色情報をクリップボードにコピー │形式は #RRGGBB ────────────┼───────────────────────── [Applications key] │メニューを表示 [Shift + F10] │ ────────────┼───────────────────────── [Ctrl + Z] │座標系が相対座標のとき、原点を指定 ────────────┼───────────────────────── [Ctrl + F] │座標凍結 ────────────┼───────────────────────── [Ctrl + R] │座標凍結解除 ────────────┼───────────────────────── [1]〜[9]、[0] │倍率を等倍〜9倍、10倍に設定 ────────────┼───────────────────────── [PageUp] │倍率を1上げるまたは、倍率を1下げる [PageDown] │(等倍〜100倍まで) ────────────┼───────────────────────── [↑]、[↓]、[→]、[←]│マウスカーソルを移動 │Shiftキー、Ctrlキーとの組み合わせでスピードアップ ────────────┴───────────────────────── 9. 修正履歴 Ver0.10 '99.01.16 新規作成 Ver0.11 '99.01.18 いくつかのバグ修正 Ctrl+右クリックで表示される拡張メニュー追加 ver0.12 1999.11.08 - 開発環境を Delphi5 に移行 - 256色対応 - 拡大/縮小のキーの変更 +/- => PageUp/PageDown - 座標凍結, 更新間隔設定をメニューに追加 - いくつかのバグ修正、他 ver0.13 1999.11.13 - グリッド表示時のちらつきを抑止 - グリッド描画色に灰色を追加 ver0.14 1999.11.14 - 灰色グリッド描画の改善 ver0.15 1999.1.15 - グリッド、座標系を変更時に即時画面更新を行うように修正 - 倍率メニューのショートカット変更 - NT4で動作確認 ver0.16 1999.11.16 - 中心座標強調の ON/OFF をオプション化 - グリッドの描画方法を一部変更 ver0.17 1999.11.22 - タイマだけでなく、マウスイベントによる表示更新をサポート マウスイベントはシステムフックで拾うため取得用dllを追加 - 倍率および更新間隔のサブメニューのショートカット修正 - 中心ドット強調しないとき、ステータスバーの座標と色を空欄にした ver0.18 1999.11.24 - 0.17はNT上で動作がおかしかったのを修正 - Application keyに対応 - メニュー整理 - プログラム整理 - DLL作成とEXE作成を一つのプロジェクトにまとめた ver1.00 1999.11.26 - 起動時オプション(-m)で多重起動を可能にした - IMEイベントに反応しないように修正 ver1.01 1999.11.29 - ドキュメント修正 - ソース整理 ver1.02 1999.12.04 - 標準タイマの精度が悪すぎることに気づいてなかった。 マルチメディアタイマを使うように変更。 - 倍率指定の数値キー入力をテンキーにも対応 - マウスホイールの回転で拡大率アップ/ダウン(Win95 未対応) ver1.03 2000.07.02 - 中心ピクセルの色情報をクリップボードにコピー可能にした ver1.10 2005.09.24 - Delphi 2005 に移行 - レイヤードウィンドウをサポート(Win2K以降) - グリッドは灰色のみを残して削除 10. 著作権、使用条件 本プログラムおよびソースコードは自由に使用することができます。 本プログラムおよびソースコードの配布や改変に制限はなく、商用利用も可能としま す。改変した生産物に著作権表示も不要です。 本プログラムおよびソースコードは無保証です。 本プログラムおよびソースコードの使用において生じた如何なる損害についても作者 は一切の責任を負いません。 金子尚史(kanegon) e-mail : wbs01621@mail.wbs.ne.jp WebPage : http://www2.wbs.ne.jp/~kanegon/