ヨーロッパミヤマクワガタ
学名 Lucanus cervus

ヨーロッパでは最も多く見受けられるクワガタでその亜種も多数存在しているが学術的には混乱状態にある。一般的には、ヨーロッパ全域に生息しているのがケルブス。それに対して、トルコ中南部からシリア北西部に生息しているのがアクベシアヌス。シリア北西部にのみ生息するのがユダイクス。この2種は生息域の治安の悪さも手伝って、高価な個体となっている。

幼虫飼育

一般的には♂は2年1化、♀は1年1化になりやすく羽化ズレを起こしやすい。幼虫の飼育はマットの飼育が中心。通常、菌糸ビンの使用は行わない。大型を羽化させるコツは低温でじっくりと育てること。


Fはおフランス組・Sはスイス組を示しています。体重はgです。
F1♂ F2♂ F3♂ F4♂ F5♀ F6♀ S1♂ S2♂ S3♂
05/02/19 7 3 3 4 7 3 - - -
05/03/13 13 4 5 9 9 8 - - -
05/04/09 17 12 9 17 11 11 - - -
05/05/03 19 16 13 20 12 11 - - -
05/06/10 20 17 18 19 12 11 22 20 20
05/11/20 23 22 20 28 15 14 羽化
06/02/04 23 23 25 13 13
06/05/31 前蛹 前蛹
06/06/12 前蛹 羽化
2005年2月7日(月)
親フランス南部産WF1(ケルブス)

子供の頃、かっこいいと憧れていたミヤマ。しかし大人になってショップで国産をみると、こんなものだったかなと思うくらい小さいものが多い。記憶を美化しすぎているかもしれません。そこでビー○ルファームさんからケルブス(フランス産WF1初令・2令を6頭購入。大切に羽化まで育てて行きたいと思います。

2005年3月13日(日)
マット交換

購入後最初のマット交換です。現在幼虫達は100均の1Lタッパーに個別飼育中。
体重の伸びはこれで順調なのかな?

2005年4月9日(土)
マット交換

恒例のマット交換。加齢も順調だし1頭も落伍者がいない。相変わらずタッパー飼育中です。

2005年4月24日(日)
3令虫追加購入

かぶくわフリーマーケット様よりスイス産WF1・3令虫トリオを購入。800mmビンで個別に分けられて到着。非常に元気でした。

2005年5月3日(火)
フランス組マット交換

おフランス組のマット交換と体重測定です。20gオーバーの個体も出始め、そろそろタッパーを大きめの物に変更。

2005年6月10日(金)
2Lビン投入

スイス組・フランス組合同のマット交換&体重測定
本来のクワガタの棲息状況に近づけるべく、2Lビンにカチカチにマットを詰め込む。9本に費やした時間は約2時間半。
tsukiさんがクワガタのマット交換が大変だと言っていた理由がよくわかります。カブトムシなら蛹化対策以外はそのままマットにドボンですからね。
マット交換後、彼らには階段下の避暑地へ行ってもらいました。
ハチミツビンを購入した際にリトルファーブルの店長さんから「ユーロミヤマは長いよ。場合によっては3年かかるから頑張ってね」だって。
んんんん?長くて2年1化じゃなかったかな?

2005年6月18日(土)
調査結果
雌雄判別しました。スイス組は3頭共全て♂。おフランス組は4♂2♀です。
体重で簡単に分かります。♀はせいぜい15gから13g程度にしかなりません。
♂は巨大種であるユダイクスですら、35g超えならもう大騒ぎ、30gで万々歳のようです。20g前後で体重の伸びが止まっているケルブスは並ですかね。リトルファーブル店長が言っていたのは、2年1化で羽化して後、早くて半年ヘタすると1年間はマット上に出てこないで体が固まるのをじっと待っている。それで3年ということらしい。そのくせ、活動を開始すると4ヶ月程度で★になる。
悩ましい個体です。せめて国産と間違えられないくらいの個体になるように低温でじっくり気長に育て
ましょう。頻繁なマット交換と体重測定も幼虫への負担になるので、次回から2ヶ月に1度に減らします。
2005年11月20日(日)
ええ、羽化!
9本あるビンをマットマット交換しようとするとビックリ!。
スイス組が羽化していました。まさか羽化しているとは思っていなかったので、最初は幼虫が干からびているのかと思いました。
残る2本のスイス組も羽化していましたがこちらは残念ながら羽化不全で死亡していました。しかし、カッチョいい。
この♂は70.4mmでした。大きさは度外視していたのでOK。
フランス組はまだしっかり幼虫で蛹化の気配は無し。
ユーロミヤマはマット交換の際にカブト虫みたいに糞が分かるものなのですね。
冬なので倉庫保管を避けて暖房の効いている室内保管に切り替えます。
2006年2月4日(土)
マット交換
おフランス組のマット交換をしました。体重の増加は止まりまったりしています。マットをクワガタ用の添加剤が多目のマットを使用しなかったのが悪かったようです。それほどの大型個体は期待できません。しかも1頭落ちてしまいました。次回はワールドカップが始まる頃に見てみましょう。
2006年5月31日(水)
ワールドカップ直前
ワールドカップも目前に迫ってきたので、様子を確認しました。
ケルブスは四季の移り変わりを体感させた方が良いと読んだような気がしたので室内保管といってもそれほど温度の高くない場所に置いてありました。
で、のぞいた結果は♀2頭が蛹、♂1頭が蛹、2頭が前蛹でした。
この調子なら大きな羽化づれもなく、累代に挑戦出来るかもしれません。
週末時間があれば、蛹を掘り出して人工蛹室に移し変えます。
2006年6月12日(月)
人工蛹室へ
掘り出したケルブスを人工蛹室へ移しました。
F5♀が羽化していました。
この調子なら大きな羽化ずれも無く、累代のチャンスはありそうです。
あくまでチャンスだけですが・・・
それにしてもミヤマの蛹はこの角ばったフォルムが堪りません。
嫁さんがエイリアンみたいといのも分かるような気がします。