第2日目

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 日 時  平成12年6月10日(日) 天候 くもり



城願寺のビャクシン

 JR湯河原駅の北側緩斜面を300mほど登った所に城願寺がある。
 新しい銅製の仁王像を両脇に設置した小さな山門を潜り、石段を登ったすぐ右手にこのビャクシンはある。ねじり菓子のように見事にねじれた太い幹が国の天然記念物の風格を示している。城願寺を訪れるのは二度目だが、狭いと思った境内を少し広げたようだ。
 城願寺は土豪土肥一族の菩提寺として知られ、このビャクシンは土肥実平の手植とも、源頼朝の手植ともいわれている。







五所神社の銀杏

 JR湯河原駅前から西へ700mほど進み、JR東海道線、東海道新幹線のガードを潜ったすぐ右手に五所神社がある。
 五所神社の東南隅の道路端にイチョウの木がある。板状の鎧を着たような変わった幹のイチョウであった。樹高が低いが幹が太くて古木の証拠の乳垂れが発達し、邪魔になったのか、無残にもすっぱり切り取られていた。







五所神社の楠

 五所神社は天智天皇の御代に創建され、以来土肥郷の総鎮守として崇敬されてきた。この鎮守の森にはイチョウ・ムクノキ・イヌマキ・ケヤキなど、胸高直径1mを越える巨木が数多く見られる。
 本殿の階段下に楠の巨木がある。8mの太さが高いところまで太さを保っていて、実に重量感があった。







明神の楠

 五所神社の道路を隔てた真向かいに「明神の楠」がある。
 説明板によると「昔の神社(五所神社)の境内は広大幽邃で参拝者は前方の千歳川の清流で禊を行ない、この『明神の楠』の下を経て神社に参拝しておりました。・・・・・その頃の参道には数多くの楠の巨木が生い茂っておりましたが、世の移り変わりと共に、今はこの一樹のみが歴史の跡を物語っております。」
 「明神の楠」は根元が小山のように裾広がりに太く、後ろへまわると大きな空洞が開いている。空洞には何か祀られているらしく小さな赤い鳥居がかかっていた。







真鶴半島のクロマツ

 JR真鶴駅から県道739号真鶴半島公園線を真鶴港に沿って進み、「里地のバス停」を過ぎて集落最後の土産物屋先のカーブを曲った右手の山の中にクロマツの巨木がある。
 最も近い土産物屋に車を駐車し、松の巨木のことを尋ねると、「かっては格好の良い巨木があったのだが、枯れてしまった」と言って、頭だけ見えている松を教えてくれた。
 上り坂になったカーブを回った右手に、山へ入る踏み跡があった。そこから山に入ると目の前の斜面に松としては最大級の巨木があった。標識もなくて、「かながわの名木100選」に選ばれた松とは違うと思われたが、多分土産物屋の奥さんの言う通り枯れてしまったのだろう。山の中の松で不遇な松ではあるが、巨木としての貫禄は十分であるように思えた。
 真鶴半島の森林は昔から魚付保安林に指定され、海に樹影が映ることで魚が海岸近くにまで回遊するということから保護されてきた。スダジイ・クスノキ・タブノキなどの常緑広葉樹によって占められ、一部には樹高が40mを越えるクロマツの高木も混じっている。



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