第2日目

ホームページへ



 日 時  平成7年11月4日(日) 天候 快晴



銀杏


  • 番号    17 
  • 生育地   引佐町渋川
  • 指定    町指定天然記念物 
  • 樹種    イチョウ(いちょう科)
  • 幹周囲   6.7m
  • 樹高    20m
  • 樹令    600年
  • 巡礼日時 1995年11月4日 AM9:50

 天竜川を渡って姫街道に入る。新しく出来た太い南北の道を幾つか横切りながら、微妙にカーブして続く道がいかにも旧街道らしい。何やらゆかしい建物もある。姫街道から逸れて都田工業団地を縦断して引佐町に入る。
 町指定の天然記念物の銀杏は引佐町渋川の集落の真ん中、農協前の道路端にあった。渋川は渋川ツツジで有名な所である。この銀杏はかっては六所神社の御神体であったが、明治になって渋川小学校が出来るために神社が移転し、銀杏だけがこの地に残った。道路と農協の建物に迫られて剪定されているのか、幹の太さの割りには枝が張っていなかった。まだ黄葉には少し早い。



 渋川郵便局の局員の紹介で『渋川からくり人形館』(写真下)を知る。『銀杏』の近くに田圃と川を隔てた向こうに見えていた。『渋川からくり人形館』は最近出来た町興しの施設で、先日テレビニュースで見たばかりであった。10時30分から本日の第1回公演が始まるとのことで待つことにする。
 水車のある小公園で水が無くて動いていない水車小屋を覗いたり、池の小魚を見たりして時間をつぶす。時間がくると浮き立つようなお囃子が始まり、扉が開いて、3匹の鬼を中に3人の踊り手が曲に合わせて回りながら踊る様が、真に迫ったからくりで演じられた。観客は我々以外に二人ばかり、時間にして5分程の公演であった。『ひよんどりの舞』というが、つまりは焚き火を囲んだ『火踊り』である。太古の昔より火を見ると人間は踊りたくなるようだ。






明光寺のオンコ

 大鏡山明光寺の場所を食堂で聞いて、細い道を山の上に向かって登る。何台か黒服の乗用車と擦れ違う。お寺で法事でもあったのであろう。山の上にしては立派なお寺であった。案内を乞い、トレーナー姿の若い住職に御朱印を頼む。巨木のことを聞くと、このお寺で巨木というと数年前に倒れそうで危険なため切った杉の木があった位だという。『オンコ』だと言うと、カヤの木なら山門の側にあるがオンコは知らないと言う。持参した写真のコピーと比べて見ると、そのカヤの木がオンコだった。別名イチイで静岡県で樹種最大木であると説明し、写真と説明のコピーを見せると、全く知らなかったらしくコピーを取らせて貰って良いかと聞く。ここへも調査に来て写真も取ったはずなのだが、若い住職には伝わっていなかったのであろう。次に来るときにはオンコの側に説明板が付くだろうと思う。
 古くて立派な彫刻が施された山門の側に、オンコはあった。樹表には苔がびっしりついているが、樹勢はあった。一段上に大きな杉の切り株があった。






水窪小学校のイチイガシ

 水窪小学校は水窪町の市街地の高台にあった。イチイガシの巨木は放課後の校内の体育館の側にあった。
 イチイガシはイチイとは違って照葉樹である。幹の艶は悪いように見えたが、枝の張り具合には勢いがあった。






山住杉

 水窪町の市街から車で30分ほど山に登って、標高 1,100mほどの所に山住神社があった。山の標高がさらに高い部分がやっと紅葉していて、錦模様を見せていた。観光バスも上がってくるほどで参詣者は意外と多かった。
 山住神社の境内に杉の巨木が2本並んでいる。年数のわりに性の良い杉であった。
 回りの山に見えている杉も 400年たっており、その杉は静岡県における最初の植林杉だと、山住神社の神主さんが話してくれた。 400年前というと家康の頃である。





このページに関するご意見・ご感想は:
kinoshita@mail.wbs.ne.jp