第12日目

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 日 時  平成9年5月10日(土) 天候 晴れ



丸子谷津神社のクスノキ

 国道1号線の宇津ノ谷トンネルを抜けて静岡市に入り、静岡バイパスに乗らず旧道を2キロほど進み、住宅地から丸子川を南へ渡ったところに丸子谷津神社がある。
 『丸子谷津神社のクスノキ』は社殿左手の急斜面に根元を半分を埋めるように立っている。根元の斜面を登ってみると、斜面に向かって幹に匹敵するほどの太い根が伸び斜面をしっかり掴んで巨木の倒壊を防いでいるように見えた。クスの左手斜面にも小さな祠があった。







若宮八幡大クス

 『若宮八幡大クス』はなぜか静岡の浅間神社の境内にあるものと思い込み、探したが太いクスはあるけれども、200年余りの樹齢のものしかなかった。もう1度参考書類を確認したところ、目的のクスは若宮八幡宮にあることが解った。
 若宮八幡宮は浅間神社の石鳥居前の長谷通りを200mほど東へ歩き、細い道を左へ入ったところにある。
 このクスは武田方による兵火にも樹勢を損なわず、その後家康も晩年この老樟を愛し、しばしば訪れて樹陰に憩ったといわれている。1845年の『駿河名木番付』によると、このクスは東の小結の位置をしめている。この番付に載っている24本の内、現存するものはほとんどないという。枯れたのか、開発で切られたのかは判らない。
 『若宮八幡大クス』は正面からは太い幹が幾本にも幹分かれして異様を誇っている。しかし一端裏へ回ると、後ろ半分が朽ちてモルタルで補修を受け、皮一枚残ったところや、それすらも無くなり竹垣で代用されているところなど、悲惨なありさまであった。







郷島のクス

 静岡から安部川の左岸を遡り、牛妻を通過し郷島に至る。旧道を少し入ると、郷島の浅間神社がある。
 根元近くで2つの分かれた幹それぞれが巨木の要件を十二分に満たしている、存在感たっぷりのクスであった。通路側に伸びた直径1mほどの枝が最近切られたようで、腐食止めの塗料がまだ新しかった。また前面で勇姿のじゃまになっていた太い針葉樹が根元から切られて見学者には有り難いような残念なような気分であった。







蓮永寺のシラカシ

 麻機街道から南へ折れて唐瀬街道を南へまっすぐ下り、北街道を突っ切って谷津山にぶつかったところに蓮永寺がある。
 蓮永寺は日蓮宗の古刹で境内にはイチョウや照葉樹の巨木が多い。墓所には家康の側室、お万の方の供養塔や勝海舟の母と妹の墓がある。
 『蓮永寺のシラカシ』は幹が折れていることは承知していたが、倒壊がさらに進んで残った部分もほとんど皮だけで、巨木の体をなしていなかった。命あるものだから命が尽きるのは致し方ないことである。







山崎邸のヤマモモ

 北街道を清水方面に向かい、瀬名で左折して常葉大学と常葉女子短大の間の道を1キロほど北へ、山崎邸は茶業を生業としていた。
 ヤマモモの木は裏の畑いっぱいに枝を広げていた。道路から写真を撮らせていただく。




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