第15日目

ホームページへ



 日 時  平成9年6月14日(土) 天候 梅雨の晴れ間



赤野観音堂のカヤ

 東名沼津インターを降りて、東名の北側に沿った道を西へ走る。富士通沼津工場前を過ぎて、東名の南へ出て柳沢に下る。柳沢を遡り東名をくぐったらすぐに左の山道に入り、登り詰めると赤沢観音に着く。
 赤野(あけの)観音堂は江戸中期の建築様式を示す茅葺の建造物である。観音堂前には車が1台停まり、境内では母と男の子が観音堂の背後に立ち並んだ石像に花を供え灯明を点して回っていた。
 『赤野観音堂のカヤ』は境内の左手に小さい石碑に囲まれてあった。今まで見たカヤと違って下枝が無く太い割にすらりとして見えた。







赤野観音堂のナギ

 赤野観音堂は寛永14年(1637年)名匠左甚五郎が、ワラ人形の霊神の加護により、三日三晩めの夜明けに完成したという俗説がある。阿気大神を祀った神社の本地とされている寺院の観音堂で、神社も寺院も現存せず、この観音堂だけが残っている。
 『赤野観音堂のナギ』は『カヤ』の反対側、境内の右手にあった。幹肌が左にねじられたように皺が出来ていた。昭和34年の伊勢湾台風で主幹が折れてしまったが、かえって樹姿が良くなったという。







光長寺のチャンチン

 沼津の国道1号線から沼津インターにつながる沼津インター線に入り、門池の交差点を左折、400mほど入った所に法華宗四大本山の一つの光長寺がある。門前にクスノキの巨木があるが『静岡県の巨木』には入っていない。
 『光長寺のチャンチン』は宿坊前の庭にあった。竹箒を逆さにしたような樹形が面白い。チャンチンは中国原産のセンダン科の落葉高木で『香椿』と書く。幹に『シンジュ』と書かれた札が取り付けてあったが、シンジュはニガキ科でチャンチンとは別の木である。







岡宮浅間神社のクス

 光長寺の門前から南へ300mほど歩いた左に岡宮浅間神社がある。裏から入ると社の森の中央に、柵に囲まれた巨楠があった。目通りの幹周よりも、その上部の方が太く、そこで幹が太く三つに分かれていた。樹齢がおよそ千数百年、樹勢は盛んであった。
 中学生がやってきて巨楠の周りでサッカーを始めた。境内は東海道新幹線で前後に分かれていた。ガードをくぐるとゲートボール場や小遊園地になっていた。







三島大社のキンモクセイ






 三島大社の境内右手に金木犀の巨木がある。樹齢1200年の日本一のキンモクセイである。枯れた枝が切られて痛々しいが、樹勢に衰えがあり、蘇生のための手入れなのだろう。開花時には馥郁たる芳香を放ち風向きによっては10kmに及んだという。前回、三島大社に参拝した時は冬で木枯しを防ぐためか、シートですっぽり覆われていた。
 茶店で名物『福太郎』を買って帰った。












このページに関するご意見・ご感想は:
kinoshita@mail.wbs.ne.jp