第25日目後半

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 日 時  平成10年8月13日(木) 天候 晴れ



三島神社の夫婦クス

 伊豆西海岸、国道136号線を南下して南伊豆町に入り、役場の手前で橋を渡らないで青野川沿いに北へ0.8kmほど進むと、左手に三島神社がある。
 鳥居の左手に夫婦クスはある。夫婦クスの巨木の下で昼寝をするおじさんがいた。「失礼します」と声を掛けて、「気持良さそうですね」としばらくは巨木談義。話は同行者にまかせて巨木に対面する。
 この二本は幼木が生長の過程で結合したもので根元が地上面で一体化している。樹幹の根元近くにはそれぞれ男女を象徴する支幹の切り跡と窪みがあって、夫婦和合の御利益がある神木とされている。
 巨木の根元には白百合が数輪。昼寝のおじさんは近くの「加畑賀茂神社のビャクシン」を見て行くように勧めた。







加畑賀茂神社のビャクシン

 国道136号線を南伊豆町から下田へ向かう途中、南伊豆町役場から1.5kmほど行った道路沿いの山側に加畑賀茂神社がある。「加畑賀茂神社のビャクシン」は神社の道路を隔てた青野川側にぽつんと一本小さく立っていた。
 「三島神社の夫婦クス」樹下のおじさんに教わった巨木である。主幹は枯れて根元は空洞になり、高さ3mほどを残すだけとなっている。しかし主幹から分かれた支幹が一本元気で太くなり力強く枝葉を伸ばしていた。
 







八幡神社のイスノキ

 国道136号線を南伊豆町から下田市へ入り、吉佐見バス停の三叉路を海の方へ右折し、300mほど言った右手に巨木に覆われた八幡神社がある。 吉佐見に入る辺りから渋滞に入り、車は寸刻みにしか進まなくなり、八幡神社に至るまで随分時間を要した。無理もない。神社の先は0.7kmほどで夏の大浜海岸である。
 八幡神社のイスノキは本殿右手奥にあった。メガホンの口を下に立てたように、根元が少しくびれて上へいくほど太くなり、3mの高さで二又に分かれてさらに広がっている。褐色の幹肌は割り箸を束ねたように縦に筋張っていた。
 イスノキは葉芽に『虫えい(虫こぶ)』が出来る。割ってみると中は空っぽで虫が這い出た孔が一つ二つ開いている。子供が笛代わりに吹くとヒョウヒョウと鳴るので一名ヒョンノキとも呼ばれている。
 本殿手前左にも『静岡県の巨木』には入っていないが、太いクスノキの巨木が一本あった。







稲生沢小学校のクヌギ

 下田市街から国道414号下田街道を北に2kmほど進み、蓮台寺温泉の標識に従って左折し、橋を渡ったすぐの稲生沢小学校にクヌギの巨木はある。夏のこの時期、西から下田を抜けるには大変な渋滞を抜けなくてはならない。何とか抜け道を捜して抜けようとしたが、下田市街で結局国道136号へ出ねばならず、陽が傾いてしまった。
 『稲生沢小学校のクヌギ』は道路より少し高い小学校のグランドで、二宮金次郎の石像と並んで、傾きかけた日を背景に大きな樹冠を広げていた。太い幹だがクヌギ独特な縦に不規則な裂け目が見られた。古木らしく苔や地衣に覆われていた。



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