第29日目

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 日 時  平成11年5月2日(日) 天候 晴れ



賀茂神社のスダジイ

 県道279号相良浜岡線を浜岡町から相良町へ向う。途中、浜岡町比木で左手にJA遠州夢咲の裏手の山に賀茂神社がある。
 この賀茂神社の社叢が7〜800年以上も自然のまま保護されたため、ここの環境条件に合った安定した森(極相林)となった珍しい存在として、県の天然記念物に指定されている。
 社叢には遊歩道が作られている。少し歩いてみた結果、森の中で最も太いと思われる木が、社殿右にある御神木のスダジイの巨木である。地上4mほどで幹が二又に分かれていて樹勢は良好のようである。。





新神子八幡神社のスダジイ

 浜岡町から国道150号線を東進し、上ノ原交差点の次の信号を右折し、御前崎町に入った所が新神子である。八幡神社は新神子バス停から北へ200mほど入った所にある。参考にした資料では「西宮神社」と記されていたが、「西宮神社」は見当たらず、多分この神社だと判断した。
 間口が両方の私有地に攻められて狭められたように狭い上に、このスダジイが入口左に生えて、さらに狭めている。根元近くで三つの幹に分かれて太さの割に迫力に欠ける。主幹は頭上で口を開け、中が空洞であることが知れた。







大頭竜神社のスダジイ

 菊川町から県道79号吉田大東線を西へ向い、東名高速道路をくぐって500mほど行った右手の山に大頭竜神社がある。結婚式場も併設されているので近くまで行ったら看板に従って進めば良い。
 社殿の背後には山を背負い、その森が神域となって、一部参拝者の進入が禁止されている。社殿左手に進むと、2本スダジイの巨木が見られた。いずれも甲乙付け難い立派な巨木に見えた。どちらが目的のスダジイなのか、判断が付かなかった。とにかく椎の木は根元近くからひこばえの枝がはびこって主幹が隠れてしまい、カメラマン泣かせの樹種でもある。





渡ヶ島諏訪神社社叢(クス)

 天竜市街の双竜橋交差点から二俣川に沿って750mほど北上し、左折して天竜市熊方面の県道297号両島二俣線を西進し、天竜川の塩見渡橋を渡って直ぐ左折、1.3kmほど行った右手に諏訪神社がある。
 神社の境内及び背後の山には巨木が沢山見られ、『渡ヶ島諏訪神社の社叢』として天竜市の天然記念物に指定されている。天竜市教育委員会の看板によると「約25アールの社叢は、クスノキ十本、シイ一本、タブノキ二本、ムクノキ二本、スギ十三本、ヒノキ一本の大樹がある。」
 中でも最大木は多分社殿右下にあるクスノキであろう。さらに前の鳥居近くにもう一本、多分資料によると、幹周囲7.5m、樹高46mのものがある。いずれもまだ若々しい木である。





嶺樹庵のイロハモミジ


  • 番号     番外15
  • 生育地    天竜市芦窪 嶺樹庵
  • 指定     市指定天然記念物
  • 樹種     イロハモミジ
  • 幹周囲    3.1m
  • 樹高     12m
  • 樹齢     約500年
  • 巡礼日時  1999年5月2日 PM4:00

 天竜川の塩見渡橋を渡って阿多古川の沿って真っ直ぐ進み、下阿多古を過ぎ上阿多古に至る。上阿多古の集落の三叉路で左折し、1km程行った田代のバス停の少し先で右手の山に登って行く。かなり登った茶畑の中の集落が芦窪である。道は右に分かれて登り道をたどるが、判りにくいので、「もみじ荘へ」と尋ねる方が良い。嶺樹庵は無住だが、今は『もみじ荘』という集会所が出来ている。尾根に近い大変見晴らしの良い所である。
 『嶺樹庵のイロハモミジ』は『もみじ荘』のそばに連なる山々の絶景を見下ろすように立っている。平岡忠夫さんの著書、『巨樹探検』に紹介されていて、『あした、晴れたら森へ行こう』にはこのモミジの平岡さんの絵がのっている。ところが実物は絵と比べて一回りスケールが小さいように見えた。ひょっとすると石仏が安置されている辺りの幹が裂けて倒壊してスケールが小さくなったのかもしれない。幹が裂けたらしい痕が目立たないように補修されているようにも見える。
 帰り道に天竜市下阿多古の駐在所の隣りにスギの巨木(右の写真)を見た。『巨樹探検』で「京都の『花脊の台スギ』そっくりの見事なスギ」と述べている杉であろう。平岡さんはこのスギは素通りして『嶺樹庵のイロハモミジ』に向っている。



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