天竜川の塩見渡橋を渡って阿多古川の沿って真っ直ぐ進み、下阿多古を過ぎ上阿多古に至る。上阿多古の集落の三叉路で左折し、1km程行った田代のバス停の少し先で右手の山に登って行く。かなり登った茶畑の中の集落が芦窪である。道は右に分かれて登り道をたどるが、判りにくいので、「もみじ荘へ」と尋ねる方が良い。嶺樹庵は無住だが、今は『もみじ荘』という集会所が出来ている。尾根に近い大変見晴らしの良い所である。
『嶺樹庵のイロハモミジ』は『もみじ荘』のそばに連なる山々の絶景を見下ろすように立っている。平岡忠夫さんの著書、『巨樹探検』に紹介されていて、『あした、晴れたら森へ行こう』にはこのモミジの平岡さんの絵がのっている。ところが実物は絵と比べて一回りスケールが小さいように見えた。ひょっとすると石仏が安置されている辺りの幹が裂けて倒壊してスケールが小さくなったのかもしれない。幹が裂けたらしい痕が目立たないように補修されているようにも見える。
帰り道に天竜市下阿多古の駐在所の隣りにスギの巨木(右の写真)を見た。『巨樹探検』で「京都の『花脊の台スギ』そっくりの見事なスギ」と述べている杉であろう。平岡さんはこのスギは素通りして『嶺樹庵のイロハモミジ』に向っている。
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