日本の巨木−第14回−(鹿児島県)

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 日 時  平成11年9月15日(水) 天候 はれ


飯富神社のイヌマキ 

 国道10号線を国分市から坂を上って牧ノ原に至り、さらに東へ5km程進むと、少し下ったところに福山町の佳例川バス停がある。それより北へ入って、右手に小学校の跡地を見て、さらに奥へ入っていくと谷間を産める水田に、島のように浮かんだ小さな森がある。鎮守の森、飯富神社である。
 神社本殿左手にイヌマキの巨木がある。左にねじれるように幹肌を見せる存在感のあるイヌマキであった。
 境内を掃き清めている男性が一人。話しかけると地域の歴史に付いて話してくれ、「佳例川の史跡」という地図のコピーをくれた。





飯富神社のイチイガシ 

 飯富神社は福山町教育委員会の説明板によれば、神代に御祭神「猿田毘古命(さるたひこのみこと)」がこの地で一夜を過ごされ、その折、住民に穀物の種子を賜わった。この御神徳を崇拝して、1033年社殿を創建したと伝えられる。その歴史を今に次いで、聞いた話しでは、この谷は水が良くて昔から良いお米が取れることで有名で、鹿児島市の寿司米の多くがこの谷で生産されているという。
 石段の右手にイチイガシの巨木がある。イチイガシのそばにイロハモミジの古木があり、前述のイヌマキと合わせて3本が、町指定の天然記念物になっている。
 神社下の田圃のは他と少し違った稲穂が見える。前述の男性の説明によれば、地域で黒米を育てていて秋に収穫する。子供たちに遺跡から出土した石器を貸し出して調理をさせて、子供たちに古代の食事を体験させるイベントを行なうという。





羽山神社の杉 

 飯富神社から小学校の跡地まで戻り、左折して東へ進み、国道10号線に出る少し手前に羽山神社がある。
 「羽山神社の杉」はこの神社にかっては4本あったが、台風で2本倒れ、今は2本が残る。2本共、根元近くから太い枝が逆放物線状に伸びて独特な樹形をしている。





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