明日の清水港
愛する「駿河湾の魚」の危機感
一昔前と駿河湾の魚種の漁獲高は激減していることは確かである。繁殖率の高い魚種、回遊性の魚種
については、かろうじて我々を楽しませてくれています。専業漁業者は減り、後継者もままならない時
代になっている。海、河川、湖もしかりである。
魚種の減少だけでなく漁獲量の減少がある。その要因ともなっているのが、海にそそぐ河川の汚染で
もあり、その水に含まれる生物の内分泌機能、特に生殖機能を狂わす、環境の中にあって、ホルモンの
ように働く化学物質、俗に言う「環境ホルモン」ではなかろうか。通称名は環境ホルモンと言われてい
るが、「外因性内分泌攪乱化学物質」という言葉ではあまりにも難しく、もっと分かり易くしようとい
うことで「環境ホルモン」という言葉になった。
この環境ホルモンたる内分泌攪乱作用が疑われている化学物質は75種に及んでいると云われています。
[環境ホルモン−何が問題なのか−田辺伸介著、岩波ブックより]
これらの化学物質が、日本の経済成長と共に、空気・水を汚染し、蓄積してきた事は事実でありこれか
ら人類が生きていく上では、日本の国だけでなく世界中が、後世のために努力をしていかなければならな
い大きな課題であると思います。
内分泌機能は魚も人間も同じです。だから魚に出たら人間に出る可能性もあり、人間に影響が現れたら
最後だと危機感を感じます。
「生殖異変:環境ホルモンの反逆」…井口泰泉著によれば、野生動物に観察された影響とその原因と考
えられる環境ホルモンということで、PCB・ダイオキシン・有機塩素系殺虫剤などにより、サケ・セグ
ロカモメに甲状腺機能以上、生活排水によるニジマスの雄性化、鉛・カドミウム・ペンゾピレン・PCB
による脱雄性化がニベ科の魚に出てきていることが報告されています。オスだけでは増殖できないし、
メスだけでもできないことは生物のメカニズムであると思います。我々は「駿河湾を守るには何をすべきか」
を考えていきたいと思う。
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