明日の清水港



潮目にあるもの

フィッシングベアークラブ
風間哲夫



      私は釣りが大好きである。とりわけ今はまっているのが、船で海に出てのルアー。今風にカッコ良く言うのなら、

     ソルトウォータールアーフィッシングだ。

      海のルアーフィッシングの中でも人気があるのが、シイラ釣りだ。シイラを釣るには潮目を見つけて、その潮目の

     近くの、流木や流れ藻に付く小魚を追うシイラをルアーで狙うのだが、これが楽しい。シイラという魚は、大きくなる

     と万力と呼ばれるほど引きが強い魚で、しかも大型のプラグ(ルアーの一種で主に魚の形をした木やプラスティックで

     できた物)にもアタックする。それも我々アングラーが目で見ることができる水面で、トップウォータープラグで釣

     れるのは、魚がルアーにアタックするのが見えて、それは楽しく、興奮する。ヒットしてからも、めまぐるしく、体の

     色を変えて抵抗するファイトはパワフルで美しい。

      しかし、シイラのポイントとなる潮目に最近、特に変化が見られるようになった。それは、潮目と言えば、流れ<藻

     と木片、大きな流木等がその流氷物の大部分だったが、ここ10年位から、発泡スチロールやプラスチック、ビニール

     製品が多くなった。特にビニール製の袋は、表面でなく、水中1メートルくらいにも多く見られる。一度、焼津沖では、

     工事用の青いビニールシートがスクリューに絡み、仕方なく一人が海に潜り、ナイフで切断して、事なきを得たことがある。

     ビニールやプラスチックのように永久に無くならない物が、海を漂っていたら、海はどうなってしまうのだろうか。ウミ

     ガメが大好物のクラゲと間違えて、食べて死んでしまう話は聞いたことがあるが、魚たちも食べているんだろうなあと

     思う。安価で成形や着色が容易なために、コンビニやスーパーで、私たち釣り人も、お弁当やら飲み物で、この製品の

     恩恵を受けている。しかし、大きな遊覧船には、ゴミ箱がしっかり用意してあり、船長もゴミはゴミ入れにと言ってくる。

     しかし、小型のマイボートや仲間で出る船ではどうだろうか? 自分のボートを汚したくない、陸に上がった後の船の

     掃除が面倒だ…。と、海に捨てちゃってるんじゃないかな。特に最近は、ペットボトルがぷかぷか浮いているのが目立つ。

     持って帰ったら、ペットボトルの容器代を返す方法とかを取らないと、大変なことになると思う。

      とにかく釣り人の私たち、一人一人が自覚を持ち、海にゴミを捨てない、あったら拾うを心掛ければ少しは海がきれいに

     なっていくのではないかと思っている。



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