RSウイルス感染症


■ RSウイルスは、「2歳までにほぼ100%の人が一度はかかる風邪のウイルス」です。0歳児の乳児がかかると、ときに肺炎や細気管支炎になって入院が必要になることもあります。1歳以上の幼児の場合は、普通の風邪としての症状が出るだけですむのが一般的です。

 RSウイルスのもうひとつの特徴は、「一生の間に何度もかかる」ということです。最初にかかった時は症状が重くても、2度目、3度目となるにしたがって免疫ができて症状は軽くなっていきます。ですから、3歳、4歳になると症状は軽い咳だけとか鼻水だけとかの場合もあり、一見RSウイルス感染症とは思えなくなります。そういう場合でも、感染力はありますからまわりの子供にうつします(感染経路は、飛まつ感染と接触感染です)。症状が治まったあとも、1〜4週間は感染力が続きます。

 RSウイルスの検査は、どんな場合に必要なのでしょうか? それは、1歳未満の乳児が肺炎など重症になった場合、RSウイルスが原因なのか、それ以外のものが原因なのかによって治療方法が違ってくるために、RSウイルスかどうかを確認する必要があるのです。

 

<幼稚園、保育園、こども園の先生方へ>

 RSウイルスは風邪の一種なので感染力があり、園内に広がることがしばしばあります。しかし、この感染の広がりを抑えることはとても難しいことです。それは、上にも書きましたが、RSウイルスであっても症状が軽くて普通の風邪と見分けがつかない場合がたくさんあることと、症状が治まってもそのあと1〜4週間は感染力が続くため、元気になって登園してきた子がほかの子にうつすからです。咳がひどい子だけを検査して出席を停止しても、それ以外のところで感染はどんどん広がっていきます。したがって、RSウイルス感染症をみつけることだけを目的にRSウイルスの検査をするのは意味がありません。

 また、RSウイルスの検査は1歳未満は医療保険が適応されますが、1歳以上の場合は保険が適応されないため医院によっては自費(5000円前後)となる場合があります。

 園の対応として大切なのは、1歳未満の乳児にRSウイルスを持ち込まないことです。1歳未満の乳児は他の年齢の子供とは別室で保育しましょう。保育士さんがその部屋に入る時には、感染を防ぐために必ず手洗いや手指の消毒をしましょう。

 1歳未満の乳児にさえうつさなければ、RSウイルスは普通の風邪と同じ扱いでかまいません。出席を停止する必要もありません。