喘息の症状

・喘鳴(ぜんめい):ゼーゼー、ヒューヒュー
・咳
・呼吸困難 など

喘息の発作時には気管支(空気の通り道)が収縮して細くなり、痰もたくさん出てくるので、息がしにくくなります。このため喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)、呼吸困難、咳などが現われます。

軽い発作のときには、喘鳴のみで生活も普通にできますが、発作が強くなるにつれ、呼吸困難がみられるようになり、陥没呼吸(のどの下の部分やろっ骨の間、みずおちなどが息を吸うときにへこむ。)や肩呼吸(肩を上下させて息をする)となります。ひどくなってくると会話も困難になり、チアノーゼ(くちびるが紫色になる)がみられたり、横になることもできず、すわって前かがみの姿勢をとって息をする(起坐呼吸)こともあります。

小発作

喘鳴はあるが、日常生活はできる

中発作

日常生活がやや障害される

大発作

呼吸困難が強く、日常生活は困難

 

喘息って何?

「喘鳴(ぜんめい)をともなう発作性の呼吸困難を繰り返すもの」というのが喘息という病気の定義です。この「喘鳴」というのは、ゼーゼー、ヒューヒューという音で、喘息発作で細くなった気管支を空気が無理に通る時の音です。

気管支が何らかの刺激により収縮し、気管支の粘膜がむくみ、また、痰もたくさん出てくるため、空気の通り道が狭くなるのです。

喘息がおこると急に息苦しくなり、ゼーゼーしますが、この時、子供の背中に耳を当てると喘鳴を聞くことができます。喘鳴が強いときは耳を離していても聞こえます。
このような一つひとつの呼吸困難を「発作」と呼び、こういう発作を繰り返しおこすのが喘息なのです。

軽い発作のときには、日常生活も普通にできますが、発作が強くなるにつれて呼吸困難がひどくなり会話も困難になってきます。

「喘息」は、一般にアレルギー疾患の一つといわれ、体質と環境の両方が原因です。また、慢性の病気なので薬だけでなく、生活指導も必要です。

 

喘息性気管支炎って何?

風邪をひくと「ゼーゼーする」「咳が長引く」「夜寝ているとヒューヒュー音がする」。このような症状が多くみられます。

喘息性気管支炎では、風邪をひくとのどや気管支が刺激を受け、気管支が収縮し細くなってしまいます。このため空気が通りにくくなり、呼吸するたびにゼーゼーとかヒューヒューという音がするわけです。また、同時に痰がたくさん出てくるために咳も出ます。ゼーゼー、ヒューヒューという音は、症状が軽いときには聞きにくいのですが、お子さんの胸や背中に耳を当ててみると聞こえることがあります。

いわゆる「喘息」との違いは、かならず「風邪」の症状がともなうことです。「喘息」では風邪をひかなくても突然ゼーゼー、ヒューヒューが始まります。つまり、「喘息性気管支炎」は、「喘息」の一歩手前の状態といえるでしょう。

体質が関係しますので、一度症状が現れると、それ以降は、風邪をひくたびに同じ症状を繰り返すことが多くみられます。しかし、幸いなことに、喘息性気管支炎のほとんどは数年の間に治ってしまいます。しかし、一部には喘息に進んでしまう人もいます。

治療は、喘息の治療に準じます。風邪の治療だけでは症状はよくなりません。症状にあった治療を受けることが、早くよくなるためのコツです。