蟯虫症

<どんな病気ですか?>
蟯虫は長さ1cmの白い寄生虫で、夜間眠っている間に肛門周辺に卵を産みつけるため、かゆみを伴います。
幼稚園、小学校などの集団生活や家族内で感染することが多く、蟯虫検査で陽性と出たときには、お子さんだけでなく家族全員で駆虫剤を内服しなければなりません。

<治療>
コンバントリンという駆虫剤を内服します。2週間間隔で2回、家族全員で内服します。
蟯虫の卵が、ふとんや寝室に落ちていることがあるので、ふとんを干したり、掃除機を使って念入りに掃除もして下さい。

 

クループ

<どんな病気ですか?>
風邪をきっかけにして、声帯(声を出すところ)のまわりが腫れて、犬が吠えるような咳(オットセイの声のような咳)がひっきりなしに出ます。腫れがひどいと呼吸が苦しくなることもあります。夜、突然起こることが多いようです。

<治療>
くすりを蒸気にして吸入させ、のどの腫れをひかせます。息苦しいときには入院する必要があります。

<家庭で気をつけること>
1 室内の加湿:湯気をたてる、加湿器を使うなど、空気を湿らせておくことが大切です
2 呼吸状態の観察:息苦しそうになるようでしたら、(救急)病院を受診して下さい。
3 食べ物:息苦しさがなくなったら好きなものを。
4 入浴:息苦しいときや高い熱の時以外はかまいません。

<こんな時はもう一度診察を>
1 息苦しそうになったとき
2 強い咳で眠れないとき

 

手足口病

<どんな病気ですか?>(写真
その名のように、手のひら、足のうら、口の中に小さな水ぶくれができる病気です。おしりやひざにできることもあります。乳幼児の間で流行します。以前にかかったことのある子でもまたうつる場合があります。熱はないか、あっても微熱程度ですみます。手足の水ぶくれは痛がりませんが、口の中が痛くて食べられなくなることがあります。

<治療>
治療をしなくても自然に治る場合がほとんどです。熱やのどの痛みがあるときにはそのくすりを処方します。

<家庭で気をつけること>
1 食べ物
口の中が痛いときは、しみないものを与えましょう。熱いもの、塩味や酸味の強いもの、かたいものは控えます。
2 入浴
熱がなく元気ならかまいません。

<保育園・学校>
行ってよいかどうかは、症状しだいです。主治医の指示に従いましょう。
(手足口病は、症状が軽いことが多く、また、感染期間が約1カ月と長いため、最近では感染予防としての隔離はあまりしません。)

<こんな時はもう一度診察を>
1 口の中が痛くて、水分を取れないとき
2 高い熱が3日以上続くとき
3 吐いてぐったりしているとき