反復性耳下腺炎

<どんな病気ですか?>
耳下腺の腫れる病気は、おたふくかぜだけではありません。反復性耳下腺炎は、おたふくかぜにとてもよく似ていますが、次の点が少し違います。

1 片方だけ腫れる(おたふくかぜは片方のことも、両方のこともあります)
2 熱は出ない
3 痛みはかるく、2〜3日で治る
4 うつらない
5 何度も繰り返す

でも、耳下腺の腫れはじめに、反復性耳下腺炎かおたふくかぜかを判断するのは無理です。

<治療>
痛みが強いときは薬を処方します。

<家庭で気をつけること>
1 食べ物
痛みが強いときはすっぱいものは避けた方がよいでしょう。たいてい痛みは軽いので、何を食べてもかまいません。
2 入浴
入ってかまいません。

<保育園・学校>
初めは、おたふくかぜと区別がつかないので、一応おたふくかぜと考えて休ませなくてはなりません。これでは耳の下が腫れるたびに休むことになります。血液検査でおたふくかぜの免疫があるとわかれば、次に腫れたときは休まなくてすみます。

 

百日咳

<どんな病気ですか?>
予防接種(三種混合)をうけていない子がかかります。赤ちゃんにとっては危険な病気です。最初は普通のかぜとかわりませんが、次第に咳が多くなり、顔を真っ赤にして激しく咳込むようになります。1〜2週目頃が最も咳がひどいときで、3〜4週目頃になると少しずつ軽くなってきます。熱は出ません。生後6ヵ月以下の赤ちゃんでは咳のために息ができなくなってしまうことがあり、入院が必要となります。

<合併症>

<治療>
百日咳に有効な抗生剤と咳止めを処方します。それでも強い咳は続きます。

<家庭で気をつけること>
1 食べ物
咳込んで吐くので、1回量は少なく、回数を多くして、消化のよいものを与えましょう。
2 入浴
咳が軽くなって、機嫌や食欲が普通になれば、入ってかまいません。

<こんな時はもう一度診察を>
1 咳込みがひどく、息が止まりそうになるとき
2 せきで何度も吐いて、元気がないとき
3 熱が出たとき

<保育園・学校>
百日咳特有の咳が消えるまでは休ませること、と決められています。診断から約3週間ぐらいと思って下さい。

<赤ちゃんにうつさないで!!>
百日咳の子を赤ちゃんに近付けてはいけません。

 

風疹

<どんな病気ですか?>
数年おきに流行します。うつってから2〜3週間後に、赤くて小さな発疹が体中に出ます。熱はちいさな子は、あまり出ません。年長児や大人は高熱が続くことがあります。いずれにしても3日で治ります。「3日ばしか」とも言われますが、はしかとは関係ありません。
似たような発疹が出る別の病気も多いので、正確な診断のためには「抗体検査」が必要です。

<治療>
頭痛や関節痛、発熱がみられるときには熱さましや痛み止めを、かゆみが強いときはかゆみ止めを処方します。

<家庭で気をつけること>
熱がなくて元気でも、発疹が消えるまでは家の中にいて下さい。食事その他、いつもと同じ生活でかまいません。

<こんな時は診察を>
1 ぐったりして元気がないとき
2 熱が3日以上続くとき

<保育園・学校>
熱もなく発疹がすべて消えたら行ってかまいません。治癒証明が必要です。

<妊婦に近づかないで!!>
妊娠初期に風疹にかかると、産まれてくる赤ちゃんの目や耳や心臓に障害をきたすことがあります(風疹症候群)。風疹の子を、妊婦や妊娠しているかもしれない人に近づけてはいけません。妊婦が風疹にかかったかもしれないと心配になったら、産科の先生に相談してみましょう。

<風疹ワクチンについて>
風疹症候群のことがあるので、女性は特にしっかりワクチンを受けてください。過去に風疹と診断されたことがあっても、「抗体検査」をしていない場合は、本当に風疹だったのかどうか分かりません。似たような発疹が出る病気はとても多いのです。そういう場合は、ワクチン接種をしてください。万一、過去に風疹にかかっている方がワクチンを接種しても特に問題はありません。