イオン飲料は、本当に健康にいいの? 
 

 ポ○リスウェットやアク○リアスなど、様々なイオン飲料が店頭に並んでいます。テレビでも「体液と同じ成分」「からだに優しく水分補給」などと宣伝されています。コマーシャルを聞いていると、水を飲むよりもイオン飲料を飲んだ方が、健康にいいような気になってきますね。本当にそうなんでしょうか?

 イオン飲料は、「塩分」と「糖分」を水に溶かしたものです。
 「塩分」は、取りすぎると高血圧になり、ひいては心臓病や脳血管障害の原因になるものです。なるべく塩分は控えたほうが健康によいことは、すでに周知の事実です。
 「糖分」は、取りすぎると肥満や糖尿病の原因になります。
 つまり、イオン飲料を飲み過ぎることは、健康に悪いということです。イオン飲料は、あくまで大量に汗をかいたりして、「急速な」水分補給が必要なときに便利な飲み物なのです。激しい運動のあととか、嘔吐や下痢などのように多量の水分と塩分が失われたときにこそ与えるべきものなのです。

 九州のほうで、イオン飲料ばかりを与えたれていた赤ちゃんが亡くなるという事故(事件?)があったそうです。どうしてイオン飲料ばかりを与えられていたのか詳しいことはわかりませんが、「イオン飲料が健康にいい」と間違った考えで育てられていたとしたらとても怖いことです。

 乳児健診のときにお母さんたちが、しきりに「イオン飲料を飲ませています」という声を聞くと、とても心配になります。
「お母さん、水がわりにイオン飲料をあげないでね。」
と、お話ししますが、赤ちゃんの普通の水分補給は、おっぱいか水で十分なのです。イオン飲料を与えた赤ちゃんは、水を嫌がり、イオン飲料をほしがるようになるようです。小さな頃の味覚は、成長してからの味覚にも影響を与えます。「塩分」と「糖分」が混じったものが好きになってしまうと、そのままの食生活では、成人病にまっしぐらです。

 どうか、皆さん。子供の水分補給には、「水」を与えましょう。運動のあとのコップ1杯の水のおいしさ。あの感覚を教えてあげましょう! 幸い、静岡は水がとてもおいしいところです。水道水で十分です。(ガソリンでも1リットルで100円なのに、ペットボトルの水は1リットルで200円もするんですよ!)