EGSIMによるエンジン性能解析事例  [EGSIM画面へ]

 −クランク室過給4サイクルエンジンの性能−

 従来小型エンジンには軽量高出力である2サイクルが使われて来ましたが最近は排気ガス規制や低燃費要求に

対応するため4サイクルエンジンへの移行が進んでいます。しかしその一方で4サイクル化によるパワー不足問題

をいかに解決するかが重要な課題となっています。

 そこで最近注目されているのが「クランク室過給4サイクルエンジン」であり模型用や農機用に実用化されています。

これはターボチャージャやスーパーチャージャなど外付けの過給器を用いずにピストン往復運動によるクランク室

内吸気の圧縮作用を利用する過給システムであり広い回転数範囲で「過給効果」を得ることができます。

Ver.7.0では吸気系サブアセンブリの構成要素に可変容積、可変面積ポート、さらにはリードバルブを加え

「クランク室過給4サイクルエンジン」のシミュレーションが可能となりました。

当該エンジンにおいて重要な設計パラメータである

@クランク室1次圧縮比(クランク室隙間容積に関係)、

A吸気通路容積

B吸入および送気用ポート開口プロフィル(ロータリディスクバルブ使用時)もしくはリードバルブ設計仕様

などの性能への影響を予測、エンジン内部の現象を解析することができます。

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【解析条件】

<エンジン>

 100cc 4サイクル 2バルブ

<過給関係パラメータ>

■クランク室隙間容積 150cc at BDC

■吸気通路   (60cc空気溜まり)+ (Φ23mmx200mm吸気(送気)管)

             <エンジン吸気系モデル作成画面>

       <クランク室過給用サブアッシイモデル作成画面>

■リードバルブ   以下図参照

            <リードバルブ入力画面>

【解析結果】

1.エンジン性能

  <ノーマルNAとクランク室過給エンジンとのトルク比較>

ほぼ全域でNAに対しトルクアップが得られることがわかります.

2.過給圧

        <クランク室内 3000rpm

      <吸気(送気)管内―吸気バルブ直上流 3000rpm

3.リードバルブ挙動

          <送気用リードバルブ先端リフト 3000rpm

吸気バルブ開前には吸気ブースト圧は0.15Mpa(過給圧で約0.5kg/cm2)以上に達しますが吸気が始まると空気溜まりと

吸気管内に溜められた空気がシリンダに吸入されるため圧力は下がります。この時クランク室圧が吸気管側より高い期間は

リードバルブが開いてクランク室から吸気管側に空気が流入します。

 ではリードバルブをロータリディスクバルブに変えたら性能はどうなるでしょうか?

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EGSIMを使うことによりこの例のように新しいエンジン技術開発において、実機試作を行なう前に仕様を絞り込むことができ、

開発期間やコストを大幅に低減することが可能となります。

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