みかりんの旅行記2001
みかりんは、1月4日から7日まで、中国の上海に行ってきました。上海は10年前短期留学中に住んでいた思い出の街。その後全く訪れていなかったので、本当に久しぶりの上海訪問は感激もひとしお・・・。そして、その街の変貌に驚きと感動の連続でした。 活気のある上海・・・、前に訪れた時は、まるで戦後の雑踏のような熱気だったのに、今や世界の国際都市に大変身。ビルビルビル・・・、自転車もぐっと減って自動車が渋滞なんかしてる!でも上海の人々は相変わらず明るくて元気が良くて、昔のまんま。明るくきれいな表通りから、ちょっと裏道に入ると、昔の上海が残ってる・・・。大好き上海! ついたその日の夜は、有名な上海ガニのディナーに挑戦。留学してた頃はこんなリッチなもの食べなかったもの。でも、上海ガニは、私の住む下田の川でとれるおいしい「もずくがに」と同じでした。淡水のカニです。夢膨らませて望んだ分、ちょっと期待はずれの上海ガニ・・・。 1月5日 上海市内をめぐる
今回の旅は、海外旅行初めてのみかりんの母上も一緒。母は書道の達人なので、中国は憧れの地だったのです。そんな母とともにまずは、市内の名所めぐり。 上海といったらまず豫園です。九つの曲がりくねった橋が池にかかることで有名な庭園です。江北のほうは皇帝の庭園が多いのですが、江南のほうは、豫園のような個人庭園が多いのが特徴。時代は16世紀の半ば、明時代につくられました。 みかりんが座っているところに昔の美人さんが座り、池などを眺めて優雅に暮らしていたのでしょう。ホテルを朝8時出発で、ちょっとおねむのみかりんです。 この日はちょっと小雨交じり。いつもは人々でごったがえす豫園も人がまばら。豫園の周辺は豫園商場といっておもしろい店がいっぱい!わくわくするところです。 豫園のあとは、玉仏寺へ。ひすいの美しいお釈迦様が安置されています。そして、上海の人達の信仰の中心であり、たくさんの人達が熱心にお参りに来ていました。 午後は人民広場に行くのに、10年前には無かった地下鉄に乗りました。地下鉄は12駅まで2元(28円)。東京の地下鉄と何にも変わりません。自動改札だし、次々電車は来るし・・・。バスも昔と変わらないバスと、「空調」というエアコンのついたちょっとリッチなバスがありました。自転車が減ったな・・・、と思ったのはこんな理由があったのかな。でも、この人達が車に乗ったら大変です。上海の街は、車がぎっしりで身動きすらできないでしょう。 夜は「雑技」に繰り出しました。
さすが雑技には、世界中の観光客が来ていました。10年前の雑技場の面影は無く、すっかり美しくりっぱなホールになってしいました。昔は、種のカスなんかがばらばらちらばったような、サーカス小屋みたいな会場だったのに・・・、とまたびっくり。 しかし、技は変わらずすごかった。このすごさは、みなさんの想像を絶するものです。一見の価値あり。上海に行ったら、絶対のおすすめポイントです。 1月6日 蘇州をめぐる 今日は蘇州まで足をのばしました。10年前も学校が休みの週末に汽車で行ったけど、今回はバスで高速道路を通って行きました。時折激しい雨が降ったり・・・。でも「東洋のベニス」はしっとりとした落ち着きを保ったままで、やっぱり美しかった。
まずは、虎丘という呉の国の王様の墓に行きました。その名の通り墓全体が虎の全身のような丘になっています。まず、口から入ってしっぽまで歩いていきます。しっぽは、この写真の「雲岩寺塔」は世界で2つしかない斜塔の一つです。 この塔は何と961年に完成。始めはまっすぐに建っていたのですが、始皇帝などのお墓の宝捜しなどにより地盤沈下、あと200年で崩れると予想されています。今は特に修復していないんだそうです。10年前は塔に登れましたが、今はもう立ち入り禁止。角度によっては斜めがわかりませんね。これは出口方向から見た塔です。 剣の好きだった王の伝説の「試剣石」などがあったり、おもしろいポイント。積み上げて石灰で固めただけの石造りの塔が倒れないのは、日本では考えられませんね。 次は「拙政園」です。
豫園と同様、明の時代の王献臣という人の個人庭園です。中央の賄賂政治に嫌気がさし、故郷に戻りこの庭をつくったのです。名前は皮肉たっぷりに「だめな政治の庭」。しかし、賄賂がいやだった王さんもこんなに大きな庭園をつくることができたんだからこの頃の政治家ってどんな生活だったんでしょうね。 でも、本当に素敵な庭園で、角度を変えじっくり見て歩きたいところです。しかし、あいにくのどしゃぶり。残念でしたが、庭には池があり丘があり長い廊下があり・・・、ゆったりと月を愛でたり詩を詠んだり、お客様と語らったりと優雅な生活が目に浮かびます。 窓のもようも一つも同じものがなく、ゆっくりあるく煉瓦の小道の幾何学模様もおもしろいです。また、王さんの書斎の窓は、外に漏れる光のかたちまで考えられています。おしゃれ!右上は船を浮かべるかわりの船型の建物。ここで月餅を食べながら月見をしたのかな・・・。
次に、蘇州名物の両面刺繍のおみやげを見にお店によりました。左は刺繍をしているところ。両面どちらから見ても全く同じにぬいあがるのです。髪の毛くらいの細い糸を何月もかけて縫っていくのです。右は超豪華な両面刺繍のついたてです。たっているのはみかりんの母上。
続いて、シルクの国営工場へ。何と、山梨のワイナリーばりの、ファッションショー・製造工程説明つきのお出迎え。10年前来た時はこんな明るい感じじゃなかったです。左は中国美人がシルクのチャイナドレスに身を包んでいるところ。真ん中はまゆの糸をたばにしたものをのばしているところ。右はシルクの布団づくりです。ふーわふわ。シルクのストールを買いました。
蘇州らしい風景。橋のある風景って好きです。
次は寒山寺に行きました。「月落烏啼霜満天(つきおちからすないてしもてんにみつ)」という漢詩で有名な寒山寺です。上の右は鐘つき堂です。一突きすると10歳若返るそうです。3回ついた私は生まれ変わっちゃうのかな。 右下は住職さんの字です。書斎におじゃましました。とても価値のある書です。母のためにたくさん写真をとらせていただきました。母は大きな字に挑戦するそうです。 この日の夜は、上海の外攤の和平飯店のジャズを聴きに行きました。もともとフランスの影響の強い外攤あたりはおしゃれな西洋風の雰囲気と、アジアの活気がミックスして、なんともいえない国際色があり、いい雰囲気です。老年の渋いバンドマンが深夜2時ごろまで演奏してくれます。ゆっくり上海の夜を楽しみたい人はおすすめ。
そして、このあと「足裏マッサージ」に行きました。30分くらい薬湯に足をつけたあと、じっくり一時間マッサージ。しかも腰・肩・頭・腕・手もやってくれます。これで200元(2800円)!もう、最高です。母の肩もすっかりよくなりました。本場のマッサージはすごいっ。 と、4日間のうち2日は移動日になってしまって、非常にあわただしかったのですが、短い冬休みの中、思い切って行ってみてそれはそれで楽しかったです。やっぱり上海大好き。またいつか来るね。と約束して帰ってきました。 |