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その2

TRANS-AM
THE PONNY CAR WARS 1966-1972

BY DAVE FRIEDMAN


ニューテクノロジーの実験場となったCAN-AMシリーズに対し、メーカーが市販車に有名
ドライバーを載せて覇権を競ったのがTRANS-AMレース。
正式には「トランス-アメリカン セダンレース」通称トランザム。

カンナムとほぼ同時期に行われていたのですが、いわゆるポニーカーと呼ばれていた
マスタング、カマロ、チャレンジャー、クーダなどが大活躍。
今でいう全日本GT選手権のようなものだったのかもしれません。

排気量2000cc以上のアメリカンポニーカーのクラスの他に2000cc以下のクラスもあって
ポルシェ、アルファ、BMW、のちにはあのBREのダットサン510も活躍したシリーズでした。

このトランザムシリーズにはドライバーのチャンピオンシップは設定されず、
マニュファクチュアラーズ(メーカー)タイトルのみだったため、
各メーカーが有名どころのドライバーを惜しげもなく投入したわけです。

初期には草レース的な要素も強かったようですが、そのピークに達した69〜70年頃には
「日曜のトランザムで勝ったクルマが月曜には飛ぶように売れた...」といわれるように
メーカーの威信を賭けて熾烈なタイトル争いが繰り広げられたということであります。

序文より

「60年代後半から70年代の初頭にかけてアメリカを駆け抜けたレース、それがトランザムであった。
今となっては伝説的とさえ言えるレーサー達、パーネリ・ジョーンズ、ダン・ガーニー、
マーク・ドナヒュー、ビック・エルフォード、ジョージ・フォルマー、ジム・ホールなどが
マスタング、カマロ、クーダ、さらには911、アルファなどのマシンを駆って闘った、
時代を象徴するレースであった。
メディアはこのシリーズをトランザムと呼んだが、世間のレースファンは別の呼び方を
していた.....彼等はこのシリーズレースを親しみをこめて『ポニーカーウォー』と
呼んでいた。」

前回紹介した「CAN-AN PHOTO HISTORY」に比べると、カラー写真も少ないため地味な気も
したのですが、じっくり読んでいくと各年度1戦1戦についてポイントを押さえたレポートも素晴しいです。

特に盛り上がったのが69年シリーズ。
フォードはナスカーでのインサイドワークに長けたバド・ムーア(この人、レギュレーションの盲点を
ついてやりたい放題)を総監督に迎え、メインドライバーにはベテランのパーネリ・ジョーンズ。
対抗するシボレーは切れ者、ロジャー・ペンスキー率いるチームスノコにマシン開発をゆだね
前年度の覇者、若きマーク・ドナヒューを起用。
脇を固めるのはニューモデル、ジャベリンを投入したAMCチームに加え、ポンティアックを駆る
トランザムスペシャリスト、ジョニー・タイタス。その他諸々オールスターキャスト....

これはもう西部劇の世界。フォード、シボレーともタイトル奪取に全力を振り絞り、
どちらかというと悪漢ツラのジョーンズに対して、ベビーフェイスのドナヒュー。
#15のマスタングとスノコカマロを駆って、サーキットはまさに決闘の場に...

いや〜、面白い!当時アメリカ中が夢中になったのが分かるような気がします。
ちなみに、なんとこの2台がスケーレクスから近々リリースされるとのこと。
こりゃ絶対に買いですな。

いみじくも、としさんが言っておられたように飲みながら読んでいたのですが、夢かうつつか
まるで当時にタイムスリップしたかのような気がしてきました。
まさに至福のひととき....
とはいうものの半分くらいしか理解していませんが...

短いキャプションとインタビューで構成されているのでなんとなく言いたいことは通じます。
モノクロ中心ではありますが、なかなか面白い写真も多く、けっこういろいろな発見がありました。
(ノーサングラス、ヒゲなしの若き日のリチャード・ペティとか、ミッドオハイオのダウンヒル
コーナーを今にもぶっとびそうになって、片輪走行で駆けおりてくるGTAジュリアとか...)

ということでややマニアックな文献ではありますが、所有する喜びを与えてくれる
一冊でもあります。



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