静岡の身近な昆虫たち ガ(7)
アゲハモドキ Epicopeia hainesii hainesii Holland
ハイキングコース沿いのやや暗い所の低木の葉上にいた。周りに飛んでいたのでジャコウアゲハがとまってらぁと思ったがなんか様子が違う。近寄っても飛び立たない、じっとしている。元気がないなと思ったのだが、ジャコウの模様ってこんなだっけ?と図鑑で調べる。・・・違う。もしかしてこれはあのニセモノだ!と思っているところに図鑑をペラペラしていたら運良くこのアゲハモドキが写真で紹介されていた。そのまんまではないか。
模様がやや違うだけで、大きさ、色合い、形がそっくり。腹部の脇の模様もしっかりと似せている。ちょっかいを出して飛ばしてみたが、すこしばかり鈍さを感じたが本家とよく似ていた。いきなり飛んでいるのを見たら判からなっかったかもしれない。
多分滅多に見ることができなそうなガだが、短時間の内に2個体を観察できた。1匹は大きくて真っ黒純白系、もう1匹は小さく薄黒やや褐色白系であった。オスとメスの違いか?
今度は地元の山で出会いたい。
ホタルガ Pidorus atratus Butler
山地のほか住宅街でもよく見る目立つガ。特に夕暮れ時に飛んでいる。幼虫はヒサカキやサカキを食べる。
飛ぶとハネの白い模様が輪のようになって、とてもよく目立つ。複数が飛び回っているのを見ているとクラクラしてくる。
コウモリガ Endoclyta excrescens (Butler)
山道をなにやら褐色の大きな生き物が横切っている。バタバタしている。でかいガだ。
翅をはみ出した大きな腹部を引きずりながら迷走している。じっくり見てみると、卵を撒き散らしながら歩いている。砂の様にサラサラと出てくる出てくる。
コウモリガの幼虫は生木に入り、脱出口は木屑が固まりになって張りついている。クサギの若木がよく被害を受けていて、根元から折れてしまっているのをよく見る。街中にもいるようで、庭木が害にあう事がある。
コウモリのようにぶら下がる写真が図鑑などに載っているが、前脚と中脚はそのためにがっしりと太い。後脚は比べると極端に細く小さい。役に立ってないのかも。
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