質問 、机を作ろうと思ってまおります。
と、言うのも、パソコン一式が、非常に場所を取って、不便だからです。
大きな机、W1700 D800 H730ほどのものが欲しいのです。
天板は、集成材のもので、足は、100角を4本の、単純なものでよいのですが、足と天板を、どのようにつければよいのか分かりません。
本を探しても、オシャレなものはいくらでもあるのですが、単純な構造を書いてあるものは見つけることができませんでした。
よろしくおねがいします。
AUG13/1998 takataさんからの質問

回答


確かに机やテーブルの制作図面はあまり書かれていませんね。それでは2種類の取り付け方をご説明します。

まず図面を考慮する前に考えておかなければならないよう点をお知らせします。
1 天板のような巾広の材料は季節や温度によってかなり巾に変化がでます。つまり木が動きます。その時に固定方法を誤ると天板に亀裂や,接ぎの部分が剥がれたりします。
2 机のような脚物には様々な方向から大きな力が掛かります。それでそれを考慮した構造でなければ長期間の使用でガタが生じると言うことです。

それでそれぞれを考慮した構造を下記に示します。

 この図面の方法はもう一つの方法より簡単です。注意する点はほぞをあまりゆるく作らないことです。ただしきつすぎると足の上部のほぞ穴のほうが壊れてしまいますので気を付けて下さい。特にほぞは縦方向にきつく作ります。

  組立時のボンドの塗布の仕方ですが,ほぞはほぞの先の方に,ほぞ穴は穴の入り口の方に塗布して下さい。差し込んだ時に胴付きの部分にボンドがほんの少しはみ出すぐらいが適当でしょう。また,ボンドが多すぎるとほぞ穴の奧にたまってほぞが入っていかないことがありますから気を付けましょう。しかし,ほぞ組の強度は接着剤に寄るところが大です。ボンドの用い方は少なからず多からずです。

  駒止めはビスで天板に固定した時あまりがっちりと固定されては天板が動こうとするときに動けなくなりますから天板がガタガタしない程度のきつさになるよう作って下さい。図のa,b,cの隙間は天板が動いたときのことを考えて余裕を付けて下さい。

  脚上部のほぞはあまり大きなほぞでなくてOKです。


  こちらの方法は,天板に吸い付きを付けるという本格的な物です。吸い付き(吸い付き桟という人もいる)の工作は少し面倒です。最も簡単に作る方法はトリマーか(ハンド)ルーターを使う方法です。蟻ビットを取り付け定規を固定してそれに沿わせますが切削量が多いので骨が折れます。蟻の溝深さは5から6ミリ程度でよいでしょう。一度の深く掘るのではなく1/3づつ掘り進むと楽です。このとき蟻ビットの形状から,溝の巾は片側4ミリほど狭く作り,規定の深さになったら定規を移動して規定の巾に仕上げます。そうしないと仕上げが蟻の形になりません。
  ほぞの溝の堅さは最初スーと入って最後にキュッと締まるように作るのがよい工作です。くれぐれも堅く作りすぎないことです。吸い付きでの方法は天板が動くことを想定していますので,堅くなり過ぎては意味がありません。
  溝は入り口のみ開口して後で蓋をするのが丁寧な仕事と言えます。

  くさびの工作方法も記しましたので参考にして下さい。くさびで締める場合はほぞとほぞ穴を堅く作る必要はありません。又,くさびの材料は出来ればカシが最良です。しかし,なければ使う材料より堅い材質のものを使用して下さい。黒檀などを使うとアクセントにもなります。

  此の工作は,脚の部分を全て組み上げて最後に天板を取り付けます。上手く行けばかなりの達成感がある工作です。