旅ネタ雑記帳 メキシコ
メキシコは美味い!
メキシコは美味しい国だ。
万事大味でうまいものナシのアメリカから国境を越えてやってくると、その食事の美味さに感動する。
彼らはおいしいものをおいしく食べることに決して手を抜かない。たとえば、あらかじめ焼いてあるタコスの皮でも、必ず焼きなおして温めてから出すし、これにちょっとレモンをかけたい・・・と思えば、喜んでレモンを出してくれるし、とにかく冷えたコーヒーをあたりまえのように出すアメリカとは大違いなのだ。
メキシコではまったのはなんと言ってもタコスとビールとテキーラ!
テキーラはサボテン(竜舌蘭)から作る蒸留酒で、薬草の味がさわやかだ。
アルコール度数も高く、こってりした料理をさっぱりと洗い流すにはちょうどいい。
現地では、ふちに塩をつけた小さいグラスに入れた一杯のテキーラにレモンを絞って一気にキュッ!と空ける。 庶民的な店ならグラスに塩なんてスカしたことはせず、かぶった帽子のつばをすこし上げ、小皿の塩を指で舐め、直後にキュッ!とやる。その様子がなかなかカッコイイのだ。
ビール(セルベッサ)はコロナかテカテかダブルエックス(ドスエクス)。
これも美味い。ビンのまま煽って飲むのがこれまたカッコイイのだ。
でセルベッサ!と注文すると、355mlの小瓶と塩とレモンが出てくる。
レモンをギュッと絞って塩をなめてラッパのみするのがメキシコ流。
塩をなめるとしょっぱいので指でつまんだ塩をパラパラいれて飲む人のほうが多い。私もそうだ。塩を入れると塩が落ちたところから細かい泡ば縦に上がり、見た目も楽しい。
日本でコロナを頼むときに私が瓶に塩をいれようとすると、やめろよ。と馬鹿にされたりするけれど、チッチッ。君たち知らないね。塩とレモンが本式なのさ。
スカっとさわやかでするする飲める、底抜けに明るい酒。これがまた、辛いタコスに合うんだよな〜。
ビンを片手にあちこち動き回っておしゃべりしたり。ほかのテーブルの人たちも気軽に声を掛け合って。マリアッチの音楽も最高潮!
ムイ ボエーノ メヒコ! サルー!
マリアッチのっとり事件
メキシコは明るい国だ。
日常に疲れ、心おきなくバカになって笑いたければメキシコへ。
酒は美味いし食事も美味いし姉ちゃんはキレイだし、兄ちゃんかっこいいし、なによりみんな底抜けに明るいのがよい。んで、のんびりのほほ〜ん、がんばらなくても生きていけそうなところがめちゃめちゃ居心地いいのである。
そんなメキシコ名物といえば、マリアッチ。
マリアッチは酒場の楽団。客のリクエストに答えてなんでも演奏して場を盛り上げくれる。
メキシコ第二の町、美都グアダラハラには、マリアッチが一日中楽しめる「マリアッチ広場」があり、夜はおおいににぎわう。
私たちはお金がないのでリクエストはせず、ビールだけを頼んでほかのテーブルの人たちがリクエストするマリアッチを聞いて楽しんでいた。
ところがメキシコでは異常にモテる私たち、(当時若干21歳!)メキシコ男たちに散々一緒に飲もうと誘われる。彼らも一杯入ってノリノリで、私たちのためにガンガンマリアッチをリクエスト。うひゃ〜楽しい。
私もどんどん調子に乗って、聞いてるだけじゃつまらんと、ラッパのおじさんにラッパを借りて、夜の町に吹き鳴らすと周りは大喜び。 ラッパおじさんも耳元でマリアッチのフレーズを教えてくれるもんだから、結構なんとかなるんだわよ。
こうして私はちゃっかりほかのテーブルの人がリクエストした曲まで演奏してマリアッチバンドの仲間入り。バンドの親父たちも喜んでくれたし。いや〜盛り上がりました。
その後も私たちは散々場を盛り上げ、周囲がすっかり酔っ払った頃にこっそり逃げ帰ったのでした。
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