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歴史のお勉強のお部屋

 

  〜〜 織田信長!!

     天文3年(1534年)、忍者の助けにより、
           織田信秀のもとに、吉法師
(のちの信長)、生まれる!
       永禄3年
(1560年)、忍者の助けにより、
           桶狭間の奇襲で、大勝利をおさめる!!
       天正9年(
1581年)、同じ忍者の助けにより、
           忍びの里、伊賀攻めをおこなう!!!

       その信長を助けた −−−−−  いや、
       歴史の流れをつかさどる戦いには、
       必ず陰に、
       その姿ありといわれた、忍び・・・・・・・・・・・・

       ・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・・・・

       きみたちも、歴史を勉強しとかないと、
              忍者になったとき大変だぞ!!  
〜〜

                  「炎の信長 〜戦国外伝〜」 島本和彦 (1994)

 


フロリー; はじめましてー、わたしがこのお部屋のマスコット・ガールの「フロリーちゃん」よ。本名はフロレスタン子
      なんだけど、長いからフロリーでいいわ。フロレスタン子って名前、変だしね。  よろしくねっ。
オイゼビウ子;そして、私が「オイゼビウ子」。私の名前も変だけど、私はきちんと人を名前で呼ぶことは、礼儀だと
      思ってますから、ちょっとそのほかの名前で呼んで欲しくないですねえ。ごめんね。
フロリー:こんな2人でお送りする「歴史のお勉強のお部屋」っ。部屋の名前は思いっきりカタいけど、きみも歴史を
      勉強しているときに、よく思うことないかな?  どうして歴史って、こんなに
難しい用語や名前ばっかり出てく
      るんだろうって。だから歴史は苦手なんだよって。   あと、そこまでいかなくても、言葉や事件や人名だけ
      を覚えるだけが歴史の勉強になっちゃってる人。   そういう人たちといっしょに、
「こういうことを分かるよ
      うにするために歴史を勉強するんだよー」
っていう内容のことを、勉強していきたいの。
オイゼビウ子;とは言っても、歴史の学習に、数々の用語の知識は不可欠です。「人は知らないことを、考えることは
      できない」という言葉もありますよね。  歴史上の様々な出来事は、多くの原因と人々が絡み合って起こる
      から、
正しい歴史の全貌を知りたいと思えば思うほど、知らなければならない情報は、増えていってしまうの
      です。  こういう矛盾を解決する方法って、じつは私たちにもまだ分からないの。  でも、とりあえず、情
      報、言葉、人々の考え方、そういう歴史用語の大海原に対し、
本当にそれは重要なことか、それはいった
      い
何のために必要か、いったい、何の役に立つのか、ということを考えてみたいのです。   目標は、
     「森を見て木を見る」「木を見て森も見る」です。あなたも私たちと一緒に、勉強しましょう。
フロリー:なーんて、オイゼビウ子ちゃんは難しいこと言ってるけど、できるだけお気楽に行くつもりよっ。



フロリー:というように、上で偉そうに言っちゃったんだけど、実はまだ、コーナーがひとつしかないの(笑)。だって
     まだ、できたばかりだからーーー(笑)
オイゼビウ子;そのたったひとつの話題(・・・)が何かと言うと、イギリスで16世紀に起こった「清教徒革命」と「名誉
     革命」、2つまとめて
「イギリス市民革命」ですー。   それでは下にどうぞ。


1.イギリス市民革命 
           〜清教徒革命と名誉革命〜

略年表


フロリー:で、なんでよりにもよってこの話題なの?  イギリスって日本の裏側にある国だし、しかも16世紀って・・・・
オイゼビウ子;はい、よくぞ聞いてくれました。確かにイギリスって、日本から遠い国です。しかも、イギリスっていう
      国の名前は誰でも知っているのに、死んでしまったダイアナ
(もと)妃やチャールズ皇太子、日本と同じ
      島国であることぐらいしかイメージが湧かなくて、イギリスってメジャーな国なのか、マイナーな国なのか
      もよく分かんないという人も多いんじゃないかしら。サッカー、テニスはともかくね。
フロリー:う・・・・ そこまで失礼なことは言いたくないけど・・・・・
オイゼビウ子;でも、歴史の中では、イギリスという国がなかったら世界史は語れない、っていうぐらいとても重要な
      国なのです。とくに、「イギリスは民族のるつぼ、としての最良の例 
(※注1)」であること、「産業革命」
      を成し遂げたこと、「世界一の大帝国
(大英帝国)」を作り上げたこと、「市場経済至上主義」をつきつ
      めたこと、そして今からお話しする
「議会政治を作り上げた」こと、ですね。  そう、イギリスという国
      は実質的に、いまならどこの国でも当たり前にやっている、
「民主主義」という制度を発明した(※注2)
      だということなんです !    
(※注3)
               
※注1;よく分かんない?  ややこしいんですが、イギリスには大きく分けて、ゲルマン系の民族と、ケルト系の
                        人々によって成り立っています。それに加えて、紀元前の大昔から、ケルト人以前にいたといわれる謎
                        の民族、それとピクト人、というのがいて、ケルト人のあとに、ローマ人、ゲルマン系のアングル人、サク
                        ソン人、ジュート人、デーン人、ノルマン人というのが代わるがわるやってきました。これらが交流して
                        できたのが、現在のイギリス人なのです。たくさんの民族で成り立っている国は、他にもたくさんありま
                        すが、イギリスの場合は、
長い歴史の中で、ある程度の時代をおいて民族の流入が起こっていて、しか
                        も受け入れ方がその都度違うので、民族と民族が出会うとこうなる、という例が
非常にわかりやすい
                        のです。    現在でも、多くの民族問題(アイルランドのテロ事件とか、スコットランドやウェールズの
                        独立問題とか)が起こっていますから、こういっちゃ悪いですが、わかりやすい
民族問題の教科書
                        いった感じかな。 (アメリカや中近東とかよりは、ね)
                  ※注2;
民主主義を発明したのはギリシャ人だ! と今思った人。    半分 正解です・・・・・
                  ※注3;それからそんな大英帝国が、どうして
現在ここまで(失礼!)落ちぶれてしまったのか、ということもね!
フロリー:
ふーん・・・・・・あんた説明長いわ。(読者の人、注は読まない方がいいわね、ごちゃごちゃするから)でも、わた
      しもイギリス史を勉強していてよく思うのは、いろいろ事件が起こりすぎ、人が出て来すぎ、ということだ
      わ。とくに、世界史を勉強している人なら共感してもらえると思うけど、あの
王朝名似たような王名の
      オンパレード !
   思いつくままに挙げると、プランタジネット朝、アンジュー朝、ヨーク朝、ランカスター
      朝、テューダー朝、ステュワート朝、ちょっととばして、今の王家はサクスコバーグ=ゴータ家が改名して
      ウィンザー家になったんだわよねっ。イギリスは
女王の次は王朝名が変わるそうだから、今のエリザベス
      女王が死んだら
(失礼! ですまされるかな・・・、また名前が変わるのよ!  それとリチャード1世、リチャード2
      世・・・、ヘンリー1世、ヘンリー2世・・・、エドワード1世、エドワード2世・・・  いったい何だといいたいっ
オイゼビウ子;そうですね。そういう人多いかもね。でも現在もイギリスは国王が君臨している国の代表ですから、
      やっぱり避けて通れないことかも。    というわけで、今日はそんなイギリスの歴史と事情に詳しい人
      物を、ゲストとしてお招きしましたー。
フロリー:だれぇ?  このひと・・・・・・
チャーチル;ふほー。わしはイギリスの重戦車・チャーチル(※注4)でごわすー。
               
※注4: 18741965第二次世界大戦中期〜終戦後10年頃にかけてのイギリスの首相。  ドイツのヒトラ
                       ーを相手に、厳しい戦況の中で、堂々とイギリスを勝利に導く。  政治家としては必ずしも超一流でな
                       かったとも言われるが、 
強い意志と実行力、演説の力強さで国民を鼓舞するのが得意だった。戦後、
                       冷戦による世界の危機をあらわした
『鉄のカーテン』演説も、有名でごわすー。  自伝をはじめとする
                       かずかずの著作で、
ノーベル文学賞も受賞している、でごわすー。
フロリー:チャーチル・・・、ってこんな話し方してたの?
チャーチル;
ふほー、もちろんただの冗談(※注5)である。ほんとうに、イギリス人であるわしが西郷どんの話し方で話
        すこともあると思ったのなら、おまえはそうとうの抜け作だぞ。

フロリー:
・・・・・・・・。
                   ※注5:このようなチャーチルの、 かずかずの人を食った発言も有名。ここでのジョークも、『第二次大戦回
                        顧録』にちゃんと載っている。   ちなみに、「チャーチル戦車」は、重戦車ではなくて、中戦車
(歩兵戦車)


                                                                 → この章をとばす

オイゼビウ子;では、さっそく本題に入りたいと思い・・・・・
フロリー:ちょっと待って! そのまえにチャーチルさんに聞きたいわ! 
チャーチル;ふほー?
オイゼビウ子:(では、読者のみなさんは、ここの章だけ読んでも読まなくても結構です。)
フロリー:さっきの話なんだけど、どうしてイギリスの王朝名だけ、あんなにややこしいの?  もちろん他
   のヨーロッパ諸国にも、
ハプスブルクやらブルボンやらロマノフやらしんどいのはあるけど、イギリ
   スほどじゃあないわ。基本的には覚えるほど重要なのは1国に1つで、それにおまけが2つか3つ
   付くていどだもの。 ドイツの
ホーエンツォーレルンなんて、重要なのに覚えろとも言われないわ。
   それなのにイギリスだけは出てくるのがたくさんあって、しかもどれが一番重要なのかもはっきり
   しないわ!  ずばり聞くわ! 
王朝名を覚える意味って何?  王朝名を覚えれば歴史の真髄に
   せまれるの?  わたしたち、なにかだまされてない?
     
オイゼビウ子:要するに、徳川家や足利家など日本の歴史の中では欠かせない名前が、世界史の中ではそれ
   ほど考慮する必要がないように
(知っていたほうがいいには決まっているけど)イギリス史を理解する上では
   重要なそれらの名前でも、世界の歴史という大きな流れを理解するためには、どれほどの助け

   なるのか、ということですね?

フロリー:そうそう。いま私たちに必要なのは、言葉を覚えることに必死になることではなくて、その言葉を
       知ることにどんな意味があるか考えることだもの。
チャーチル;お答えしよう。 君たちが言う意味では、たしかに、歴史上の王朝名を覚える意味など全くないと言い
      切れてしまうな。 君たちが言っている意味では、歴史の流れを考える上で一番重要なことは、
「連続性」
     
つまり現代の世界全体の特徴がどのようなものであるかということと、その現代世界が出来る直接の原
      因
を学ぶことだけが歴史の勉強だ、と突き詰めてしまうことも出来るな。(・・・以下は名演説風に言葉を入
    れ替えて読んでください・・・)
同じ意味で「歴史の中で一番重要なのは、始まりと終わりだけである」と言
      えるし、そうなると君たちの言っている意味では、現在、政治体制の主流ではない君主制の元首名の名
      を覚えることなど、馬鹿の骨頂であるとも言えるわけだ。

フロリー:うーーーーー。  で、結論はそれでいいの?
チャーチル;そのとおりだ。わしは前々から言っておる。道徳などは軍事力の代わりにはならぬ。歴史が大昔の人
      間がしゃべったこと、やったことをただ聞いたり読んだりするだけでは、それは糞の紙にもならん。シャル
      ルマーニュのまねをしたらわしがヒトラーに勝てることなど無かっただろうし、ナポレオンのまねをしていた
      らわしは悪名すら残らなかっただろう。ディズレーリのまねをしてもチェンバレンのまねをしても、いまのイ
      ギリスはなかったはずだ。チャーチルはチャーチルだからこそチャーチルなのだ。大昔の偉人の名前を喜
      んで連呼したり、年代物であるというだけでありがたがったり、むかしの言葉をさも自分が言ったかのよう
      にえらぶったりするような奴らは、わが国にごろごろいるような、ただ生まれた場所が良かっただけの運の
      良いおしゃべりでお人好しなデブのバアさんたちと同じではないのか。結局のところ、一番重要なのは

      分の頭だけでする現在の状況分析
で、そこに他人がどう評価しているかという別の価値基準を混入させた
      り、他人の目を通したクソのような由来話を加えてみたところで、中途半端な下策が生まれるだけのこ
      とだ。  他人のやったことなど考えるな、現在の自分の状況以外もことで思い煩うな、情報は出来るだ
      け厳選し濃縮して、いざというときには他人の目など犬に食わせてしまえ、ということだ。
モラルについて
      考えるなど、バカげている
。君たちが言っていることと同じ意味で、歴史の本などに出てくるささやかな
      言葉や用語や人名などは、なめとこ山の熊にもならんということだ。

フロリー:
うーーんうーーん。肯定されたんだか否定されたんだか(泣)
オイゼビウ子:そこまでいわれたんじゃ、このコーナーの意味も、歴史を勉強すること自体の意味も、無く
   なってしまいますー
(泣)
チャーチル;
それでいいのだ(笑)  悩め悩め。 それがこのコーナーの意義じゃ。
フロリー:なんかだまされてるー。チャーチルにだまされてるーーー(泣)
チャーチル;
チャーチル戦車は歩兵戦車なのにドイツ軍を悩ませたからな(意味不明)
      だいたいおまえたちは何のために歴史を勉強するのだ?
オイゼビウ子:歴史的に起こった事柄から、現在の問題を解決する方法を知るためです〜。
チャーチル;そうだろう。さっきわしが言ったことは、別の言葉で言えば「行き当たりばったり」ということだぞ。行
      き当たりばったりで、すべてのことがうまくいくと思うのか?
  現代に起こっている諸問題は解決できるか?
フロリー:
わたしっ! 行き当たりばったりの常習者でーーすっ。成功率は7割かな?
オイゼビウ子:
そんな情けないことを威張らないで。
チャーチル;そうだ。楽天家は自分の失敗を都合のいいように記憶操作してしまうことも多いから、それを差し引
      いて、5〜6割というところかな。  さっきおまえたちが言ったように、歴史から何かを学ぶとしたら、わ
      しのように状況に応じて別の行動をする者から、一体何を学べるというのだ? 行き当たりばったりの行
      動から何かを学ぼうと考えた時点で、そのものには何かを学ぶ資格などないともいえるぞ。

フロリー:
またケナされたー。
チャーチル;しかし、わしもまた、自分で言うのも照れるが、歴史上の大偉人だ(ぽっ)。わしの生涯などはいくつ
      も本になっているし、学ぶべきことも多いはずだ。けっきょく、どういうことだと思う?
フロリー:「行き当たりばったりの成功術」をチャーチルから学べ?
オイゼビウ子:そんなバカな。
チャーチル;いやいや、そんなところだ。重ねて訊くが、行き当たりばったりで行動をおこなった場合、成功する
      ためには なにが一番重要だと思う?
フロリー:「運」かな?
オイゼビウ子:「慎重さ」かしら。
チャーチル;近いな。さっきも言ったことだが、一番重要なのは現在の状況を的確に素早く把握できる能力、と
      いうことなのだ。その中には「運をつかむこと」と「一番いい時期を待ち、そして逃さない」能力も含
      まれる。しかし、それらの能力が誰もに生まれつき備わっているのかというと、そうは限らない。そうい
      う奴もいるだろうが、むしろ後天的に獲得する場合の方が多いだろう。  そしてそのことを学習するた
      めに、他人がどういった場合にどう行動するのかということ、さらにむかしの
人物がどう失敗し、どう成
      功したのか
、ということを学んでおくことは、大いに有効なのだ。
オイゼビウ子:ごちゃごちゃしてしまいましたーーー。けっきょく、一番最初に戻りますけど、フロレスタ
   ン子ちゃんの質問の答えは、なんなんですか?
チャーチル;世界史の流れを考える上では無用の長物。しかし、実践的にみずからの判断能力を向上させるた
      め
(それがどれほど必要されるのかは別にしてだがな)に学習するのならば、欠かせないということだな。
フロリー:イギリスの王家名が?  スチュワートやプランタジネットって言葉覚えて、何で判断能力が向上するのよ。
チャーチル;ひとつのことだけを覚えて、それをすべてに応用しようと思うのがばかげているのだ。問題が起こっ
      た場合、それを解決するためには、その問題の一番の
原因にさかのぼって原因を取り除いて行かねば
      ならない。しかし、原因なんていうのは、場合によって常に違うものであるはずだ。それを完全に把握し
      ようと思ったら、その問題が
起こりうる可能性をすべて検証しなければならないはずだ。けっきょくそれ
      が一番の早道なのだ。
フロリー:????????
チャーチル;だから、本気で歴史から何かを学ぼうと考えているのなら、その対象の歴史上の出来事に関連ある
      ことすべてを知るぐらいの意気がなければ何にもならないのだ。例えば、これから話をする清教徒革命
      のことだと、当事者たちがどういう生まれで、どういう風に生活をしていたか知らなければ、彼らがどう
      いう基準で物を考え、行動をしたのかと言うことが分かるはずがないのだ。そして、その歴史上の出来
      事が王家のメンバーが中心となって起こされた物である場合、彼らの出自というのは非常に重要な要
      素になるのだ。たとえば清教徒革命の場合、いくら国王
チャールズの行動がバカに見えても、クロムウ
      ェルの行動が頑迷すぎ
て見えても、ステュワート王家のことを少しでも知っていれば当然の言動だとわ
      かるし、清教徒とはあんな物なんだと納得し、自分ならこうすると考えることもできるできるわけだ。
オイゼビウ子:あのう・・・・・。それって学校レベルで勉強している私たちにも必要なことなんですか?
チャーチル;
それはまた別のレベルの話である。
オイゼビウ子:しくしくしく・・・・・
フロリー:というわけで、こんなチャーチルさんを迎えて、清教徒革命の核心に迫っていきたいと思いますーー。


しきり直し
イギリスの市民革命について

 

フロリー:でもまったく、最初わたし、楽天的な視点で物事をバッサバッサ切っていく切れるキャラクターって設定
     だったのに、このチャーチルのおかげで、ただの間抜けな女の子になってしまったわ。チャーチルなんて、
     呼んで来るんじゃなかったわ。

チャーチル;
おいおい(笑)
フロリー:わたしよりもおマヌケな登場人物がいないと釣り合いがとれないわ。
オイゼビウ子:そのようなフロレスタン子ちゃんのために、もうおひとり、ゲストをお呼びしましたー。その
     お方は、イギリス国王チャールズ1世陛下です〜〜
チャーチル;おいおい、ちょっと待てい。いくらなんでもチャールズ陛下はわたしの仕えたジョージ6世陛下とエ
     リザベス2世陛下のご先祖である。おそれ多くてお会いできないぞ。  ちょっと、トイレに行って来る
(笑)
フロリー:あらあら。口は悪くても人並みに気は使うみたいね。
オイゼビウ子:でもさっき、上の方で「国王チャールズはバカ」って言っていたような・・・・(笑)
チャールズ;こら、失礼なのはおまえたちだ!  なぜ余がおマヌケな登場人物なのだ!
フロリー:え?  だって、→このページ読んでたら、この人っておマヌケって思うんだけど。自覚ないの?
チャールズ;その話し方が失礼なのだ。映画を見れば、余が家臣たちと家族と王としての立場に板挟みになって
     悩む人物としての様子がよく分かるぞ。だいたい先程のマールバラ公爵の子孫
(チャーチルのこと)もそう
     だが、ずけずけと物を言うのが長所になると思うのは、大きな間違いであるぞ。

フロリー:あら、チャーチルのご先祖って、チャールズさんのときにもいたの?
チャールズ;チャールズ「陛下」と呼べ!  物を知らないだけなのと、礼儀知らずというのもぜんぜん違うぞ!
     正確には彼の裏切り者の先祖がマールバラ公爵になったのは、余の息子の時代だ。わしの時代にはただ
     のジェントリ
(地方の名士)であったな。奇しくも余の時代のやつの先祖の名前も、ウィンストン・チャーチル。
     しかしその息子ジョンを、この余が目をかけて、余の息子ジェイムズの付き人にしてやったのだが、あの裏
     切り者め、40年後の名誉革命のときにオランダからやってきたウィリアム3世の側について、余の息子ジェ
     イムズをイギリスから追い出しおった。そして、その裏切りの功績で、やつの先祖はマールバラ公爵になっ
     た、というわけなのだ。

フロリー:へぇーーー  だから、チャーチルさん、どっかに隠れちゃったのかな?
オイゼビウ子:あのーー、失礼ですが、このコーナーはそういう歴史上の小話をする場所じゃないんで、
     そういう話はご遠慮していただけませんか?
チャールズ;
おっと失礼。訊かれたものだからつい・・・・・
     そうだ! はやく本題に入るぞ!  本題に入るまでに、おまえたちは一体どれだけの時間をかけるのだ。