更新日 2004年04月17日


シリコーン ゴムによる型取りテク 豆知識

 

原型を粘土に埋める

「型を割る(パーティング処理)」ために 原型を粘土に埋めます
粘土台は 出来る限り平面に作るのが ズレや漏れを防ぐ効果があります
割り型が傾斜していると 型を合わせて圧力をかけた時にズレます
原型を綺麗に繊細に作る人でも、粘土埋めは 小汚かったりします
写真の物は 撮影のために特別に綺麗に仕上げた訳ではなくて 何時もの事

また、「キャビ/コア」を 予め決めておきます
完成したゴム型に ウレタン樹脂を注型して、ウレタン硬化後にゴム型を開く時に 成型品が剥がれる側と食付く側を設定するのです
粘土の上に流す ゴム型は 原型が 食付く側としておけば 後の 粘土を剥がす作業の際に ゴム型から 原型が外れてしまう事故も防げます

なお、右の写真のパーツのように 薄い平面的な原型だと、ついつい原型を 粘土に指で押し込んで 粘土埋めしがちですが 粘土を剥がす作業の際に 粘土に貼り付きます
薄い平面的な原型でも いったん粘土に穴を掘り、そこへ原型を納めます

 


 

ダボ穴を打つ

「ズレ止め」として ダボ穴を 粘土に打ちます
未熟者は 「ズレ止め」を強固にしようと ダボ穴を 深くします…無意味どころか逆効果です
固い金属で出来ている金型とは異なり、ゴム型のゴムは 弾力があります
ダボ穴が深いということは 凹部のゴムが深いだけならず、凸部のゴムが長い事を示します
ゴムが長いという事は 曲がり易いということです
剛性の無いゴムのダボで 強固にするには 浅く しかしくっきりと ダボ穴を 粘土に打つ事なのです

あと、無意味に沢山のダボ穴を 粘土全面に打つ人もいますが 生産時の発熱や溶剤による膨張で ゴム型が変形してきた時に 全面にダボ穴があると かえって型の合わせが悪くなります
ダボ穴は 最小限の数を的確な場所に打つ必要があります

 


型枠に入れ、シリコーンゴムを流す
(画像無し、詳細省略)


 

シリコーンゴムが固まったら 粘土を剥がす

粘土を剥がす作業では 半面のゴム型を 平面に置き、粘土を湾曲させて剥がします
間違っても 半面のゴム型を 湾曲させてはいけません、ゴム型から 原型が外れてしまう事故につながります

 


 

ゴミを取り除き整備する


剥がれずに残った粘土のゴミを 爪楊枝等で゜ 取り除きます

 


 

ゴム/ゴム離型処理して、枠に入れる

私の場合、ゴム/ゴム離型処理は ワセリンを溶剤に溶いたものをスプレーしています
型枠は 写真のように臍を切った板を寸法別に 何種類か組み合わせます
寸法の規格に合わないものは スチレンボードで その都度作ります

 


続きは またの機会に…



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