里山仕事・しょんた塾会員のページ
「しょんた塾」会員 べからず集
「しょんた塾」の活動・行動原理
誓 約 書

定例活動以外に会員がしょんたで各種の作業を行うときのために用意しました。
【幟のぼり】 

しょんた塾が活動していることを示すために掲げることにします。定例活動の時は、4本全部を、道案内代わりに、各所に立てます。しょんたで作業する場合は、大框の南西端の杭に1本立てておいてください。上がり口の丸太のところに雨よけをして置いてあります。

【活動日誌】 

会員が、いつ、どんな作業等を行ったかを記録するものです。作業、撮影、写生なども含めて、1人1回1枚記入ください。責任を明瞭にする意味もありますので作業開始前に記入してバインダに綴じる。終了時に「感想」もひとこと。大框のスチール物置の右側上段の菓子缶に用紙とバインダ、鉛筆が入れてあります。記入された日誌は2週間程度を目処に肝煎総代が回収、事務所に保管します。なお、その奥のハードケースに救急セットが入れてあります。物置中央から左は相談役の道具ですから、勝手に使わないこと。

【会員帽子】 

活動しているのが会員であることを周囲に示すためのものです。この帽子は会員、賛助会員だけに限定してお分けするものです。ワサビ色の野球帽の前立ちに「しょんた」とオレンジ色で刺繍してあります。肝煎寄合での予算検討の結果、全員に会費の中から作って渡す余裕はない、との判断で、実費をいただくことにしました。逆に購入は義務ではありません。しょんたの「入域章」としてとか「誇り」のシルシとして欲しいという方は購入ください。1500円見当です。

「しょんた塾」会員 べからず集

これらは、決しておこなってはならないことであって、例外なく禁止されるべきことを集めたものです。禁止はネガティブですがより強い規制です。これを承認しない人は会員、塾生にはなれません。

【火の不始末】

季節を問わず(つまり秋冬だけでなく)引火・爆発物を携行して(ガソリン)他人さまの資産と地続きの可燃物の山の中にいることを意識して下さい。万が一火事を発生させたら他人の資産に甚大な損害を発生させ、所有者自身の信用をも傷つけます。(塾自体の存続も不可能になります。)タバコは休憩時間、休憩場所以外は厳禁。タキ火は特定場所で特定の方法で複数が監視できるときに限り例外的に許されることがあります。

【迷惑行為】

迷惑駐車、ゴミの放置・持ち込み、ラジカセ・放歌高吟などは自分と集団の質を貶め、周囲からの不信をもたらします。自分たちのおこないが、しょせん「あそび」であることを自覚し、地元のひとびとと、ひとびとが残してくれた自然に遊ばせてもらっていることに対する畏敬を忘れないようにしましょう。

【手抜き】

作業の段取りや手順、道具の手入れや使い方などの手抜きは事故に直結します。凶器や引火・爆発物を振り回すわけですから、しっかり確認して事故のないようにしましょう。また植物も材も、切ってしまったものは元には戻りません。老練なプロほど手抜きのない手順が身についているものです。覚えたてより少し慣れ(馴れ)た時が危険。シロートであることを自覚し、畏まる姿勢とこころを忘れないようにしましょう。

【頑張り】

楽しく愉しみましょう。ガンバルとどこかに生じる無理、焦りを招き手順飛ばしから手抜きと同じ結果をもたらします。余裕をたっぷり残したしごとで着実な蓄積を目指しましょう。山は逃げません、やり残した仕事は次の時のたのしみです。時間に追われるのは別のところでたっぷり味わえばいいじゃないですか。

【不寛容】

互いにシロートであり、年齢、知識、考え方、伎倆、能力、能率いずれも千差万別です。教える場合も教わる場合も、言うことも聞くことも、寛容が肝心です。ここちよく汗を流し、ここちよく帰るために、互いに尊重しあいましょう。

「しょんた塾」の活動・行動原理

規制的な約束、確認とは違い、ゆるやかな協同意志として提唱するものであって、例外も多く、必ずしもひとを拘束しません。行動や決断に複数の選択肢がある場合の選択基準とでもいいましょうか。ただ、塾の理念と趣旨からして、これらの考え方への協調、受容を求めます。

【自前主義:自律・自己責任、言い出しっぺ・この指とまれ方式】

身体は当然のこと、道具アゴアシ、ケガの治療費みな身ゼニ、自前。基本的に貸し借りはせず、他人の責任に帰さない。入り浸った結果の家庭不和のツケもすべて自己責任です。特に道具は使用と手入れを通じて初めて自分のモノになるものです。共同のための施設を建設する際も、できるだけ手仕事で、自分たちでつくることとします。メシも同じ。作業や学習の企画は、意見を言って誰かに準備したり用意してもらうことはできません。すべて言い出しっぺが自分で準備し、この指とまれ方式でヒトを集め実行します。全体の企画や計画済みの工程と矛盾しないかぎり、これが奨励・尊重されます。また集団としての塾自体も、この姿勢を堅持します。行政や他の団体個人に甘えるのでなく、基本的に独立自弁が原則です。ただし、行政上、法制上利用できる助成や援助は堂々と利用します。活用してフィードバックすることが、権利であると同時に納税者の義務です。

【地場主義:字(あざ)からの発想・字に立脚】

食材、おやつ、タバコ、資材、道具など、調達は出来るだけ神谷城のうちで、無ければ金谷、島田、掛川と順次範囲を広げるいうことにします。個人的な買物は別ですが、それもなるべく自宅近くの地場商店を利用しましょう。林内などで利用する資材についても、鉱工業製品はやむを得ませんが木材、竹、粗朶、石材など、しょんたの林内から調達できるものはここで、次に神谷城で、購入するにしても出来るだけ県内産のもの、とできるだけ地場のものを使います。「質」を優先しながら講師、指導者も同様の原則で捜すことにします。「わざ」「流儀」もまた同様。また、植物や昆虫をよそから移入せず、自ら自生、発生するもの、飛来するものが根づくことにとどめることにします。植林苗は例外としますが、本来の植生からかけ離れた種や品種は避けます。

【還元主義:畏敬をかたちに】

調達の裏返しですが、あそばせてもらう感謝と畏敬を形にして、お金は地元に還元しましょう。また、伐材や枝葉、刈草など活動の産物は最小限のものを参加者が持ち帰ることは良いとして、基本的には地内の林内に。林内の栄養過剰を避ける設定をおこなっていれば周辺の田畑の土壌に還元します。出来るだけ焼却すること避けます。竹、小径木は炭窯を築いて竹炭、木炭にします。なお、間伐材など、経済的な価値を持つものは当然ながら所有者の意向に沿って処理しますが、了解が得られれば、窯屋、トイレ、物置、その他の施設、設備材として蓄積します。技術習得のひとつとして、林内産物の建築、庭園材化などを実習した場合は参加者に有償で販売することはいいでしょう。

【公開主義:憚ることなく、こころをひらいて】

行動の予定、企画の内容、収支、所有者との交渉内容その他あらゆることは、集団の構成員だけでなく、あまねく公開されるべきものとします。特に神谷城の地元のひとびとに、我々がしている事を理解してもらうため、単なる公開以上に「知っていただく」努力をします。また、囲い込んで他の人が立ち入りにくくすることをせず、いつでもだれでも気軽に散策できるひらかれた森にします。他の森林ボランティアや自然保護団体などが、気軽に情報と森自体にアクセスできるようにしていきます。

【連携主義:積極的に手をひろげ、手をつなぐ】

集団、個人ともに、他の森林ボランティアや自然保護団体、行政の活動への支援・協力を惜しまず、同時に支援・協力ををいただくことをこころよく受け容れ、互いに学びあう関係を築くこととします。また、県内だけでなく、全国や世界のこころざしをおなじくするひととも結びあうこととします。

【散開主義:いずれは別の里の別の山、奥山にも】

塾生は、永久にしょんたにとどまることは許されません。外に行っても迷惑をかけず、できれば頼りにされる知識と技を習得して、なるべく早く他の山へフィールドをひろげ、卒業することを原則とします。あたらしいフィールドと集団を自らの手で作りだすことができる、ヒトを育てることが「しょんた塾」の究極の目的です。独立・ノレン分けは、できる限りの支援を受けることができます。ただし、あたらしいフィールドや集団に即した形をとればよいのであって「しょんた塾」の理念や形態、やり方を踏襲したり拘泥する必要はまったくありません。もちろん、いつでも、しょんたの山にあそびに、手伝いに来ることができ、歓迎されるでしょう。

【日和見主義....】

作業はお天気の良いときだけにし、天候が悪ければ作業は中止するなどけっして無理をせず、施設が用意できれば道具の手入れや座学をおこなうこととします。雨の日の林内散策もいいモンです。夜は基本的に地内での行動を慎むこととします。

誓 約 書

<注:しょんたを塾の本拠地とするにあたって、所有者に差し入れた文書>

活動の場として、別紙の土地の利用を承諾いただくにあたり、里山仕事・しょんた塾(以下、会と略記します)は会員の総意により、利用する期間の全てを通じて、地内では以下の事項を順守し、活動の参加者に徹底することを誓約いたします。

 

1  火気の使用の原則的禁止、火の始末の徹底

内燃機関の使用以外の火気を原則的に禁止し、タバコ、タキ火は特定の場所で複数の監視が可能なときのみに限定します。また、事前に承諾を得たとき以外には、野焼き、煮炊き等を行いません。

 

2 所有者の責任の不存在

活動の中で発生した事故、損害等に関しては、土地所有者にはいかなる責任も存在せず、全て会が責任を負うものとします。

 

3 会および参加者の権利の不存在

賃借権、地上権、耕作権、利用権等のいかなる権利も発生させず、所有者が求めるときにはその理由を問わず利用を終了します。

 

4 地形、構造物、水系・水質の保全

地形、構造物に手を加える際には事前に承諾を得るものとし、みだりに改変になる行為を行いません。また、小屋、窯、堰、道路等の構造物や埋設施設を設置する際には、必ず事前に承諾を得るものとし、実施の際には水系・水質等を変化させることのないよう十分に注意することとします。

 

5 境界の尊重

隣地との境界を尊重し、みだりに隣地に立ち入ることを行わず、境界の指標物は絶対に移動させることのないようにします。また、特に隣接の耕作地への立ち入りは厳に戒め、作物への損害はもちろんいかなる迷惑もかけないように注意を徹底します。

 

6 動植物の尊重

立木、植物の採取は、事前に承諾いただいた範囲に限定します。また、活動によって動物の棲息環境を破壊することのないよう十分に配慮して行動します。林地・田畑の整備により生態系が変化することが予測される場合は、事前に相談することとします。

 

7 山野草、キノコ、果実等の採集

事前に承諾を得たツクシ、ワラビ、ゼンマイ、筍、きのこ、ヤマイモ、アケビ、クリなどのごく少量の採集のみに限定します。隣接地におけるこれらの行為を禁止します。

 

8 耕作・栽培の禁止

会とその構成員及び事業参加者が耕作・栽培に類する行為を行うことを原則的に禁止します。整備の都合上特定の動植物群を導入したり、排除を図る際には事前に承諾を得るものとします。

 

9 利用に伴う生成物の処理

整備に伴う刈草や粗朶、伐木は、ごく少量の記念品程度の持ち帰りを除外して、事前に承諾を得た利用にのみ限定します。

 

10  幕営・宿泊の禁止

事前に承諾を得、会の活動の一環として行う場合以外の幕営、宿泊を禁止します。

 

11 近隣の迷惑となる行為の禁止

迷惑駐車、ゴミの放置・持ち込み、ラジカセ・放歌高吟など近隣の迷惑となる行為を行わないよう十分な徹底をはかります。

 

12 会および役員の無限責任

以上に列挙した事項に違背し、所有者および隣接地の所有者もしくは集落の方々に迷惑や損害を与えた場合は、会および役員が一切の責任を負うものとします。

 

1999年3月28日

里山仕事・しょんた塾

肝煎総代 奥村 正志

ホームページへ戻る