里山仕事・しょんた塾

しょんただより Vol.20


新年:2001年、新世紀:21st Century、新しい千年紀:3rd Millenniumの幕開けです。おだやかなお正月の陽溜り、木漏れ陽、冬芽の硬さ....春を待つ雑木林は静謐を絵に描いたようでした。季節のめぐりこそ変らないリズム、人間の勝手な暦区切りとは別の時間が流れているようです。でもこの風景は幾千年かのひとびとの営為がもたらした里山の風景。働く人々の敬虔さがもたらしたもの。

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

もくじ

■ 御触書・助郷・菊川坂道普請

■ 新春から春本番までの大計画

■ そのほかの山と森のおしらせ


■ 御触書・助郷・菊川坂道普請 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

しょんた社中以下の如く触れいたすにより皆々馳せ参じ構えて助郷いたすべく平成の道普請 -石畳菊川坂助郷伝説- ....金谷町主催イベント菊川坂の石運び

2001/ 1/21 ....しょんた塾1月定例活動の2日目につき助っ人として合力する

9:30~13:00 ....しょんたに9時集合、隣組さんぽ茶屋殿から昼餉の接待ある由

◇趣旨:2001年は東海道宿駅制度400年を迎える。こうした中、この宿駅制度に深く関り、独自の文化を形成した東海道県内22宿の協力のもと、21世紀の助郷制度によって、街道の難所であった菊川坂石畳の復元をはかり、21世紀の幕開けを祝う。あわせて、本年度文化財発掘調査により発見された江戸時代後期、助郷により敷かれた石畳の披露をおこなう。

金谷町から参加・協力要請がありました。まわりもち肝煎寄合で協力することに決しましたので会員諸氏の参加協力を呼びかけます。

江戸幕府以前からヒト・モノ・情報の経路として各種の交通・交通支援の駅制が敷かれ、ほぼ常にその道筋が牧ノ原を横断していました。このための主要な交通手段、すなわち馬の飼育を自らの食糧生産とは別に強制されてきたのが宿と助郷のひとびとです。この飼葉の生産が「牧ノ原」の役目のかなりの部分ではないか、ここでの草原の維持がこの地域の景観や土壌の形成にかなり寄与しているのではないか....以上は仮説というより想像ですが、東海道の利用度の高さから通過・宿泊者の煮炊きその他の燃料需要が過大で、薪炭を供給する周辺の山野はアカマツも生えないほどのハゲ山だったことはほぼ確かです。

先人の労苦を体験し、モッコ運びに疲れて一息入れながら街道・宿駅周辺型里山の成立過程なんぞに思いを馳せてみるのはいかがでしょう。

前日およびこの日の午後は、先触れのとおり「しょんたの間伐・除伐・枝打ち・草刈り」です。時間、服装その他はいつものとおりです。

 


■ 新春から春本番までの大計画 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

「大」は単なる文字数あわせ。構えずのんびりと愉しみに来て下さい。レンゲの成育は順調ですが暖かなしょんたでは他の草もガンコに元気です。竹林は谷許講元の奮闘でずいぶんスッキリしてきました。除伐してて隣地まで入り込み地主さんにお詫びに参りましたが快くお許しいただきました。春の草花の先触れが芽を出す前に枯れ草を刈り払い、日差しをいっぱい受けられるようにしてやりたいですね。根が動きだす前に一昨年から仮植え状態のコナラを移してやりたいですね。

2/17(土)18(日) しょんたの間伐・除伐・枝打ち・草刈り・コナラ植え付け

3/ 4(日)    静岡森づくりフォーラム・ジャンプ

3/17(土)18(日) しょんたの間伐・除伐・枝打ち・草刈り・コナラ植え付け

4/ 1(日)    惣寄合(予算・決算を2回に分けずに1回でやっつけます)


■ そのほかの山と森のおしらせ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

●静岡森づくりフォーラム ワークショップ参加者募集    県森づくり室 

静岡森づくりフォーラム・ワークショップは、実際の森づくり体験と意見交換会をとおし参加者の交流と絆を深めます。静岡森づくりフォーラム・ジャンプに先駆け、県と森づくりグループが協力して県内3ヶ所で開催します。

◇東部ワークショップ 2月24日(土)〜25日(日) 富士市勢子辻

 ふじ環境倶楽部  日帰り:500円 宿泊:5,000円程度(実費、参加費含む)

富士山麓の森林は県東部の水がめです。このワークショップでは、森がたくさんの水を蓄えるよう、「制水工」という小さなダムをつくります。意見交換会では、湧水の保全等に取り組むNPO「ふじ環境倶楽部」と一緒に、森と水、環境について話合います。

◇中部ワークショップ  2月17日(土)〜18日(日) 清水市神沢原

 清水みどり情報局 日帰り:1,000円宿泊:5,000円程度(実費、参加費含む)

普段なかなか体験できないチェーンソウを使用した間伐を行ないます。森づくりグループとしてはトップレベルの技術を持つ清水みどり情報局が指導にあたります。意見交換会では「山を持っているけど管理ができない…。」なんていう人が、どうすれば管理できるか皆さんと話合います。

◇西部ワークショップ 2月18日(日) 浜松市佐鳴湖公園内

 佐鳴湖里山楽校 参加費:100円

佐鳴湖周辺にはびこる竹を伐採し、竹炭を焼きます。炭焼きは複数の窯を使い、工程がわかるようにします。また、できた炭は水質浄化等に活用します。里山の景観や生物の再生に取り組む佐鳴湖里山楽校と一緒に里山づくりを楽しみましょう。

○締切り 1月31日(水) ※締切日以前でも、定員になり次第締切ります。

○申し込み・問い合わせ   ハガキ、FAX又はEメールで「郵便番号、住所、氏名、電話番号、参加希望ワークショップ、宿泊の有無」を明記して県森づくり室まで。


●静岡森づくりフォーラム ジャンプ 参加者募集     県森づくり室

 〜静岡発 21世紀の森づくり〜

静岡森づくりフォーラムは、静岡県の豊かな森林を守り育てる「県民参加の森づくり」を推進するため、多くの方と森林の素晴らしさや森づくりの楽しさを分かち合う場として開催しています。平成10年より「未来につなぐ木・林・森( ホップ・ステップ・ジャンプ)」を合言葉に開始し、21世紀最初の年にジャンプを迎えました。皆さんと一緒に21世紀の森づくりを考え、行動しましょう。

○日時 3月4日(日) 10:00〜16:30

○場所 グランシップ 静岡市池田

○内容

 ■基調講演「21世紀の森林に期待する」

(株)プレック研究所生態研究センター長・名古屋大学名誉教授只木良也氏

■分科会

 第1分科会:森を育み 水を育む

 森は水や空気、木材等様々な恵みを私達にもたらしてくれます。この分科会では、水という森の恵みをとおして、森や環境について考え、恩恵を受けている私達が何をできるか考えます。

 第2分科会:森林所有者を応援する

山を持っているけど管理ができない。自分の山がどこであるか分からないという森林所有者が多くいます。このような方が、どのようにすれば自分の山に関心を持ち、森林を管理できるか考えます。

第3分科会:森づくりボランティアってなんだろう

 今、日本社会ではボランティア、NPOの活躍が期待されています。森づくりの分野でも、社会貢献や楽しみ等として森づくりを行なう「森づくりボランティア」が増えています。この分科会では、森づくりボランティアの社会的な役割を考えます。

 ■パネルディスカッション「静岡発 21世紀の森づくり」

  コーディネーター:静岡大学農学部教授  小嶋睦雄氏

  パネラー    :名古屋大学名誉教授  只木良也氏、

     樹木環境ネットワーク 渋澤寿一氏、

     天竜市森林組合長   青山喜宥氏、

     明治大学農学部助教授 倉本宣氏

○参加費 無料(予算を見直し無料になりました。)

○定 員 500人(先着で定員になり次第締切ります。)


●里山から考える21世紀

  〜 写真家 今森光彦が綴る里山の四季 〜       県森づくり室

 「今森光彦の里山物語」上映とトークショー (社)静岡県緑化推進協会

記録映画『今森光彦の里山物語』は、写真家として世界的に高い評価を得ている今森光彦がはじめて挑戦した"映像"作品です。この作品は、「NHKスペシャル」「生き物地球紀行」などのために、NHKが今森光彦の協力を得て2年間にわたり記録し続けた200時間に及ぶハイビジョンテープを元に、東陽一(『もう、頬づえはつかない』の監督)が公開用映像としてまとめあげたものです。撮影監督はもちろん今森光彦。彼独特の視点で撮られた里山の映像が、彼自身のナレーションにより、はっきりとしたメッセージを持つ記録映像に仕上がっています。詳細は→ http://www2.ocn.ne.jp/~wsmu/satoyama.eiga.html

○日 時 3月16日(金) 17:30開場

○場 所 サールナートホール(静岡市御幸町11-14 JR静岡駅より徒歩3分)

○内 容 18:00〜 記録映像「里山物語」上映1回目

19:00〜 今森光彦トークショー 「里山から考える21世紀」

20:00〜 記録映像「里山物語」上映2回目

○定 員 240名

○参加費 特別入場券500円 (当日券700円)1月中旬より(社)県緑化推進

     協会とサールナートホールで発売予定。

○問い合わせは県森づくり室(054−221−2682)まで。

 


       編集 特定非営利活動法人 里山仕事・しょんた塾

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