里山仕事・しょんた塾

しょんただより Vol.5


1999年6月21日

もくじ

■ 6月26日 しょんた植生毎木調査

■ 7〜9月の定例活動の予定について

■ しょんたでの里山仕事のオープン化

■ 特定非営利活動法人設立の見通しは

■ コミュニティ活動集団活動経費助成

■ /~shonta/ ホームページできました

■ 走った刈った覗いた測った計算した

■ 余話:若い二人しょんたDEデート


■ 6月26日 しょんた植生毎木調査 ■■■■■■■■■■■■■■■■

スギ、ヒノキの測樹、とお伝えしていましたが。高本肝煎のネバリで講師が確保できましたので、内容を「植生調査実習」に切り替えます。要するにスギ、ヒノキだけでなく、4月の自然観察会の学習成果も生かして広葉樹から林床の草本を含めた植生全体を調査する方法を身に付けよう、というものです。4月の佐藤講師も再度しょんたに来ていただきます。(復習チェック?)

 

 ※ 講師の日程の都合もあり、4月に続き、雨天決行です。

09:00

しょんた集合、説明・打合せ

09:30

調査ポイントを特定するための林況概況踏査(要するに歩き回る)

10:30

調査ポイント決定ミーティング(要するにどこにするか侃々諤々)

11:00

調査ポイント(標準地)の縄張り(20mx20m の正方形を囲い細分)

12:00

昼食

13:00

標準地の調査(どんな木が何本生えているかを、図面にプロット)

16:00

反省会

雨のヤブに入れる服装(カッパ、長靴、タオル、他、豪雨時には避難所あり)
蚊に食われない装備 (腰からつるす蚊取り線香入れ、線香は用意してます)
弁当、オヤツ、飲物、虫眼鏡、色鉛筆、多色ボールペン、カメラ、荷札、図鑑などお手持ちのものがあれば持参下さい。ナワバリから樹木の位置を計るためのスチールメジャー(3mで十分)はなるべく個人装備でお持ち下さい。
刃物は不要(終わった後で草刈りしたい人は、夏至直後です。存分にどうぞ)


■ 7〜9月の定例活動の予定について ■■■■■■■■■■■■■■■■

月 日
活動内容

7月17日(土)

集合9時しょんた テーマ:諏訪原城址の竹伐り
金谷町教育委員会の了解のもと、侵入している竹を絶やすために伐採します。将来イベント的に一般参加者を募集して大規模に行うための準備、データ集めが目標です。
雨のヤブに入れる服装、蚊に食われない装備、弁当、オヤツ、飲物、のほかノコギリ、ナタ。ヘルメットもあれば。

8月 

8月は定例活動は行いません。
後述しますが、しょんたの里山仕事はいっぱいありますので、ご遠慮なくやってきてください。

9月18日(土)

集合9時しょんた テーマ:救急・応急手当
秋の作業の最盛期に向けて、午前中にたっぷりと実技講習を行います。午後は作業を企画します。詳細は追って「たより」で連絡します。


■ しょんたでの里山仕事のオープン化 ■■■■■■■■■■■■■■■■

季節ごとの植生のデータ不足と定例活動のテーマ重視主義のため、定例活動では作業(=里山仕事)の企画があらかじめ十分にお伝えできていません。4号でお伝えした「任意活動」で行う「仕事」をときどきに設定しておく小掲示板をしょんたの物置の壁に掛けておくことにします。草刈り、石集め、徐伐などやっておきたい仕事を、定例活動の昼休みや、肝煎総代がしょんたにいるときにこもごもお話していきます。すこしまとめて「たより」にも載せるつもりですが、会員向けには、別に名簿を同封しますので、土日の朝には遠慮なく総代に問いあわせ、しょんたに出かけてきて下さい。

任意活動の時はしょんた帽。


■ 特定非営利活動法人設立の見通しは ■■■■■■■■■■■■■■■■

これを待ってたために「たより」の発行が遅れてしまいました。

縦覧期間が6月4日で終了、6月17日に県NPO推進室で「補正」の打合せを行ってきました。案外に補正事項が多くて「ハンコ持ってけばその場で」というワケにはいきませんでしたが、提出書類はすべて整いました。月末に提出して後は県庁内での「決裁手続」に入ります。早くて7月中、遅くとも8月には認証が得られる見通しです。

法人の口座ができてから振込むつもりでいる方々、待ってて下さい。資金繰りはなんとかなってますから、慌てることはありません。


■ コミュニティ活動集団活動経費助成 ■■■■■■■■■■■■■■■■

金谷町の推薦をいただいて「静岡県コミュニティづくり推進協議会」から「コミュニティ活動集団」としての指定を受け活動費の助成金をいただきました。

初年度7万円で来年4万円、計11万円です。6月17日に「指定説明会」があり、肝煎総代、谷許肝煎ほか総勢5人で出掛けて7万円を現金でいただいてきました。書類作成に、町長さんの推薦に、説明会へのメンメンの引率に、と奮闘いただいた孕石勘定役に感謝。

特別な使途の制約はありませんので、行動時の保険料その他につかいます。資金繰りが何とかなってるのはこのおかげ、認証申請の補正もこれがあって17日になったというわけです。


■ /~shonta/ ホームページできました ■■■■■■■■■■■■■■■■

落合書方役の奮闘でセンス溢れるホームページが開設されました。「字ぃばっかり」というご批判もいただいていますが、そのうち写真やスケッチも順次載せていきます。全国の仲間達からお祝いと歓迎のメールをいただいています。インターネットにアクセスできる方はどうぞ下記のアドレスを覗いて下さい。

http://www2.wbs.ne.jp/~shonta/index.htm-

そのうち「インターネットの利用法・アクセス法」講座も検討しよっかしん。


■ 走った刈った覗いた測った計算した ■■■■■■■■■■■■■■■■

好天に恵まれた5月22日、定例活動:測量実習が無事(?)に終了、参加者は11名、2班に別れて中心部の田んぼと雑木林部分の測量が完成しました。

金谷工務店から赤白ダンダラのポールやら50mの巻尺やらを借り出し、この日から集合は9時。集まって打合せの後、測点用の杭にするモウソウチク(安上がりに済ますのと、仮杭なので腐食して消滅するほうがいいというので)を伐りだしに行く。ヒノキ林に侵入していて伐って絶やしたい竹林なので、遠慮なく伐りましょう。ついでに、見かけたタケノコは片っ端からアタマをハネて枯らして下さい、という行動提起なので皆さんおお張り切り。

竹伐りのイロハを現地で習ってとりかかる。ドンドン倒すと林の中はドンドン明るくなり陽が林床まで差し込んでくる。そこここに直径20cmはあろうかというタケノコがニョキニョキ。これもバッサバッサとナタで倒す。

予定時間も予定本数も大幅にオーバー。エッコラエッコラ担いでおおがまちに戻り今度は短く切って先を尖らせ杭つくり。こちらも張りきってできた杭は300本あまり。いったいどこまで測量するのか気合いの入ってること。挫折した薪づくりのために用意してたタガ代りのPPテープの輪っかに束ねて、谷許肝煎は薪束づくりの即席実習指導。

ようやく本番の測量実習、午前中は全員で小さな田んぼの区画で杭を打ちながら要領を覚える講習。さぁ、石頭(ハンマー)と杭、ポールと巻尺をもって出掛けたところが、測ろうとする区画の田んぼはヨシ(このときすでに草丈1.5m)に覆われて測点どおしが見通せない。勇躍して草刈り係2名が登場。刈払機でバサバサと倒して測量に。....前の週に測点予定の畦を一人で刈ってた肝煎総代が途中で挫折して約50mほどが残ってた....。「イヤァ、こっちから測るとは思わなかった」。

午前中の講習は山林測量の専門家である高本肝煎、H会員の「見本演技」なので参加者は「余裕」。ま、なんとかなるんじゃない。満開のエゴの花の下で昼食。ウワズミザクラの実の塩漬けが肴にいいと取りにでかけるヒト。そいつをスケッチするヒト、と5月の薫風にひとときの憩い。

午後は2班に別れて講師は基本的に手を出さず、覗かず、全員が交代でポール係コンパス覗き係、巻尺係、記録係を順繰りにやることにする。H会員によると、だいたい役所では上司がポール係で機械の操作と測定は「若いモン」の役目だという。B班は年少者から機械操作と覗きをやることにして出発、いちばんエライ講師先生は最後に...。

初っぱなから「測点が見通せませ〜ん」。刈払機を持ち出すまでもないや、と下草刈り用の大鎌を持ち出したヒトがいて、バッサリ払うと草も切れたけど巻尺(テープ、という)もスッパリ。

また「ポールが見えませ〜ん」の声。14番の杭(測点)から15番の測点を見て角度も距離もちゃんと測定(「前視」という)したのに、補正用に15番から14番を測る(「後視」)と立ち木がジャマになって見えない、という。

「どうして14番から15番が見えたんでしょ?」「....サァ、あの木が動いたのかしら」で大笑い。要するにどちらかの位置決めがオカシかったというオソマツ....この教訓が生きて翌々週の樵の会の測量ではタイヘン有能な測量パーソンが誕生した、という。

データの後処理で、どーしても15番のデータがオカシイ、と高本肝煎を悩ましたのは、結局補正しないでサッサと16番に向かっちゃったから....。

ポケットコンパス(測点どうしの水平からと磁北からの角度を測るキカイ)の三脚をを立て、泡粒で水平を決めるのに皆四苦八苦。5ポイントずつ、という交代時、始めは5分以上あーでもない、こーでもない。コンパスのセンターを決めるのにコンパスの真下から小石を落として測点の鉛直線上にあるかを確認するのだが、「落とすんだよ、測点目掛けて投げたんじゃダメよ」と注意されるヒト。テープを力一杯引っ張って、コンパス側から「コンパスが動いちゃったよ〜」と言われるヒト。女性のポール係が身体の正面で構えたので、コンパス(望遠鏡である)で覗いたら胸元がどアップになって真っ赤になったヒト。磁北から右回りに角度を読むのだが左まわりに読んで、記録係をコンランさせるヒト。眼鏡をかけたり外したり近眼と老眼が同居してるヒトが多いのがしょんた塾。

アッという間に時間は流れて、右回り左まわりのAB両班が、共通ポイントの24番を測り終えたら5時過ぎ、夢中で愉しんだ4時間でした。終わりが延びてキチンと反省会を持たなかったのが反省その1。近隣の土地所有者にあらかじめ目的や方法などをキチンと連絡しておかず、一部に「道を広げる?(土地を取られる)」など誤解や不審に思われたことが反省その2。


■ 余話:若い二人しょんたDEデート ■■■■■■■■■■■■■■■■

本町の事務所のカンバンを見て5月15日、入会申込をしたF会員(23歳)が、前日の測は仕事で来られず、23日にしょんたにやって来ました。

谷許肝煎と、さぁーて今日は何やろうか、と一服ばっかりしてるとき。自分で運転して来れるかどうか彼氏のコーチ付きで来てみたという。Tクンは横浜で輸入品にくっついてくる外来昆虫の検査が仕事。セアカゴケグモ騒動の時は大忙しだったとか。本人は国内の蚊の分布調査が一番ノッテルそうで、珍しい蚊はいませんか?この頃は温暖化の影響で、マラリアの媒介蚊が上陸している気配もある....自然観察会の話をしていると、蚊の見分け方ならいつでも講師ができますよ、という....しかし、このテーマではあんまりウケないだろーな。これから浜松までドライブとのことで道を教えて見送る。

谷許肝煎と掲示板の材料を取りに出掛け、道草して掛川の海老名集落でセリの畠を発見。ちょうど近所で田植えしてた人に聞きあわせて持ち主のオバサンを教えてもらい、苗を一抱え貰ってきた。材木とセリ苗を積んで戻ってくると、落合書方役が田んぼのヨシを刈り払ってる。これはおあつらえ向きだと掲示板ほっぽらかして畦をせっせと刈ってると、F会員と彼氏が戻ってきた。

「ドライブよりこっちの方がオモシロそーだから、何かやらして下さい」と言う。レーキを持たせて刈ったヨシを片づけてもらい、その後を少し耕してセリを植え付けることにする。しばらく二人で草寄せ。彼氏のTクン(28歳)は実家(千葉、現住所は横浜)で野良仕事の経験ありという。セリの株分けをやってもらうとなかなか手つきがヨロシイ。二人靴を泥まみれにしてセリ植え。

セリも植え終わり、手持ちぶさたそう。ヨシ刈りもおわったので、Tクンに刈払機を貸して草刈りのコーチ。初めてで危なっかしい。彼女は刈った草寄せ。となりの田んぼの仲のいい老夫婦の息の合った刈り、束ねの連携プレーの話などして1時間ほどやってもらう。Tクンの感想。「草刈りってのはハマリますねぇ。これはヒジョーに面白い。」 いつでも来ていいよ、というと嬉しそうに火剣山に沈む夕日を眺めながら帰っていきました。

ドライブも繁華街もお似合いの若者が、二人で田んぼの草刈りってのはこれはこれでなかなか絵になるもの。こーゆーデートもあるんだなぁ、とジブンの青春時代なんぞを思い出して一服....なんか爺さんめいてきたなぁ。


       編集 発行 里山・環境 NGO/NPO 里山仕事・しょんた塾

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