ピーター・バスティアン著

『音楽の霊性』

工作舎

2500円

 

  著者はデンマークを本拠地とする、ヨーロッパではよく知られたニューエイジ音楽家です。ただし、彼はこの肩書きは嫌うかもしれないし、ジャンルにとらわれないひとりの音楽家として見てもらいたいのかもしれません。実際、彼が率いる木管四重奏のモーツァルトの曲を取り上げたCDも発売されています(日本ではプレム・プロモーションから発売されています)。彼の両親はどちらも音楽家で、ところが彼は音楽を学ぶとともにコペンハーゲン大学の物理学科を出たというユニークな人でもあります。ですから、この本には最新の理論物理学やニューサイエンスの話題から、彼自身の東欧での地元の優れたミュージシャンたちとの出会いなど、さらには瞑想的な側面から音楽の本質を追求したりと、じつに多面的で色彩に富んだ内容になっています。あるいは基礎的な音楽理論の入門書として読んでも面白く読めるかもしれません。とにかく、少しでも音楽が好きな人なら、最後まで飽きずに読んでしまうことでしょう。


© 1997-2001 SAWANISHI Yasufumi