Terranim

モード
ポイントの属性
ボタン
プレビュー
ハイト・グラフ
コントロール・パネル
太陽と雲

最初に

Terranim を起動して最初にしなければならならのは地形をインポートすることだ。ツールバーの 'Import Terrain' ボタンを押すか 'File' メニューからそれを選ぶこと。地形をロードした後、 'Control' ボタンを押してコントロール・パネルを開くと、マップの表示のし方、つまりグレースケール / カラー (Greyscale/Colour) を選ぶことができる。この段階で Terragen で使う予定の水のレベル (water level) も設定しておくこと。地表からのデフォルトの高さ (default height above terrain) ボックスではコントロール・ポイントを追加 / 挿入 (add/insert) したときに Terranim がその高さを計算するし方を設定することができる。さあ、これで自分のパスを生成することができる。
マップやハイト・グラフの上のシンボルの色の意味がわからないときは、 'View' メニューの 'Legend' (凡例)を選べば説明を見ることができる。(訳註・マップの凡例――黄線=現在のパス、黄角=コントロール・ポイント、緑角=出発点、白角=最終点、青角=選択点、赤丸=カメラ位置。ハイト・グラフの凡例――黒線=現在のパス、緑線=地形の高さ、青線=水のレベル、赤線=警告・パスが陸や水の下にある、以下の角の説明は同じ。)



モード (Mode)
現在のパス (Current Path) :
ここでいま編集したいパスを選ぶ。ターゲット・パスはコントロール・パネルの正しいボックスが選ばれないかぎり使うことはできない(後述)。また、ターゲット・パスには高度なプロパティ (advanced properties) はなく、カメラ・パスしかそれを持たない。

点を加えるモード (Add Point Mode) :
マップ上をクリックするとデフォルトの設定のコントロール・ポイントが追加され Terranim はできるかぎりなめらかな曲線を描く。見たとおりカーブはコントロール・ポイントを通らないが、これはカーブが二次的に連続するために必要である。そうでないとカメラがコントロール・ポイントを通るときに不自然な急な動きをするし、バンク(訳註・カメラがカーブを曲がるときにカーブの内側に傾くこと)もリアルでない不規則なものになる。

点を挿入するモード (Insert Point Mode) :
このモードではすでに存在する二つのコントロール・ポイントのあいだに点を挿入することができる。カーブのコントロール・ポイントを挿入したい位置のできるだけ近くをクリックすること。

点を移動するモード (Move Point Mode) :
点を移動するにはマウスで点をクリックしてそのままドラッグするか、いったん選択のためにクリックして次にマップのどこであれクリックしてそのままドラッグすることもできる。点を選択できる範囲に入ったかどうかはマウスのカーソルを近づけたときに点がいくらか大きくなるのでわかる。ウィンドウズでファイルを選択するときと同じように複数のコントロール・ポイントを選ぶこともできる。 Ctrl キーを押したままクリックするといくつでもポイントを選べるし、 Shift キーを押したままクリックすると一定の範囲のポイントを選ぶことができる。 'Edit' メニューの、またはマップを右クリックして出るポップアップ・メニューの 'Select All' を選んですべての点を選択することもできる。また右と左の矢印キーを使ってもコントロール・ポイントを選ぶことができる。

属性を設定するモード (Set Attributes Mode) :
「点を移動するモード」に書かれているやり方で、ひとつかふたつ以上の点を選択する。次にポイントの属性に説明されているように数値を設定することができる。

連結ボタン (Join Button) :
二つ以上のコントロール・ポイントがあるときにこれを押すと Terranim は最後のコントロール・ポイントのすべての数値を最初のポイントのものと同じにする。するとカーブはこの連結部分も含めて計算されるので完全になめらかにループしたアニメーションを作ることができる。最初のコントロール・ポイントの属性を移動したり変更したりすると最後のコントロール・ポイントの対応した属性も同じに設定される。これはカメラ・パスとターゲット・パスの両方にも一方だけにも適用することができる。もう一度連結ボタン(いまは分離ボタンになっている)を押すと最初と最後のコントロール・ポイントの関係が壊れて再びそれぞれ別個に扱うことができるようになる。

削除ボタン (Delete Button) :
これはたんに簡単に削除をするためのもの。ほかにも Edit メニューから delete を選んだり、ポップアップ・メニュー(マップを右クリック)から delete を選んだり、またキーボードの Delete キーを押すこともできる。



ポイントの属性 (Point Attributes)

ひとつかそれ以上の点を選んでから、適切なボックスに設定したい数値を打ち込んで保存 'Store' ボタンを押せば、どの属性であれ変えることができる。数値を変えたくなければキャンセル 'Cancel' ボタンを押して元の数値を復元することができる(もちろん保存ボタンを押した後ではこれは有効ではない)。新たに追加された Terranim の機能は数式を受けつけることであり、例えば、選んだ三つの点がそれぞれ 10, 20, 30 の速度値 (Velocity) を持っていたとする。速度ボックスに 40 と入れればすべてのコントロール・ポイントの速度が 40 になるが、もしも *2 とタイプしたらすべての数値が2倍になって 20, 40, 60 になる。ほかにも /, +, - をタイプすることですべての選択したコントロール・ポイントの数値に数式的な変更を加えることができる。

ポイントの属性ボックスの 'Advanced' ボタンを押すと左のようなウィンドウが開く。このボックスではその他の数値をそれぞれのコントロール・ポイントに設定することができ、それらがパスになめらかなカーブを描かせたのとまったく同じ機能によってスクリプトに挿入される。特定のコマンドを使いたいときはリストからそれを選んで 'Use This' チェック・ボックスをクリックすること。するとポイントが選ばれていれば数値をタイプすることができる(カメラ・パスだけ)。数値の記入はメインのツールバーのときとまったく同じで、複数の数値を調節 / スケールするのに *, /, +, - などを使うこともできる。
この高度なボックスの利点はすべてのリストされるコマンドが付加的なコマンドだということであり、だからユーザは好きなようにコマンドを加えたり除外したりできる。これは後で Terragen が変更されてもっと多くのスクリプト・コマンドが使えるようになったとき、ユーザはそれらをサポートする Terranim のバージョンを待つことなく自分でそれらを加えて使うことができるということを意味する。現在のところコマンドは 'terranim.ini' ファイルを編集することによってしか加えられないが、将来はもっとユーザ・フレンドリーなインターフェイスで編集できるようにするつもりである。


ボタン (Buttons)
マップをフィット / ウィンドウの整列 (Fit Map / Align Window) :
マップのウィンドウを現在読み込んでいる地形に合うようにリサイズし、同時にウィンドウをメインのツールバー・ウィンドウの右端にくっつける。

プレビュー・ボタン (Preview Button) :
OpenGL プレビュー・ウィンドウを開いたり閉じたりする。

コントロール・ボタン (Control Button) :
アニメーション、プレビュー、ユーザ・インターフェイスに関連した多くのプロパティを設定することができるコントロール・パネル・ウィンドウを開いたり閉じたりする。

地形インポート・ボタン (Import Terrain Button) :
Terragen の地形をインポートするショートカット、もうひとつは 'File' メニューから。

ハイト・グラフ・ボタン (Height Graph Button) :
ハイト・グラフ・ウィンドウを開いたり閉じたりする。

太陽 / 雲のボタン (Sun/Cloud Button) :
太陽と雲のアニメーション・ウィンドウを開いたり閉じたりする。

スクリプトを生成ボタン (Create Script Button) :
Terranim で可能なすべての設定が終わったら、このボタンを押すとスクリプトが生成されて、 Terragen はそれを読むことができる。コントロール・パネルでファイルの出力 (output file) が正しく設定されているかを確認し、なにも問題がないことを確認するためにアニメーションをプレビューしておくこと。

プレビュー・コントロール・ボタン (Preview Control Buttons) :
これらはプレビュー・ウィンドウが開くとアクティブになり、アニメーションのプレビューを典型的なメディアのスタイルでコントロールすることができる。プレイを押すとボタンは下がったままになってポーズ・ボタンになり、それを再び押すとどの段階であれアニメーションを一時停止することができる。アニメーションを一時停止するとマップ上のインジケーター・ポイントによって自分がどこまで行っているかを見ることができる(残念ながらプレビューが動いているときは大幅にスピードが落ちるのでインジケーターの更新はされない)。ストップ・ボタンはアニメーションを停止させて最初のポイントまで戻る。アニメーションが一時停止しているときに早送りや巻き戻しボタンを押すとカメラは1フレーム前進または後退する。早送り / 巻き戻しボタンをマウスで右クリックするとカメラは次の / 手前のコントロール・ポイントに移動する。



プレビュー (Preview)
プレビュー・ウィンドウはアニメーションの OpenGL プレビューを表示するので Terragen でレンダリングする前にどんなふうに見えるのかを大まかにつかむことができる。プレビューは非常に遅い場合があるのでそのときにはコントロール・パネルのポリゴンの大きさ 'Size of Polygons' を自分のコンピュータに合うように調節すること。
註: これらのスピードの問題のために OpenGL プレビューはいちばん速く進むようになっており、このためにコントロール・パネルで設定されているフレーム・レートのとおりには再生されないので、最終的にアニメーションがどれぐらいの速さで動くのかをはっきりと確認することはできない。
また、ポリゴンのサイズを大きくすると、アニメーションはよりスムーズに速く再生されるが、精度のほうは落ちてしまう。つまりプレビューでは地面のなかを通り抜けるように見えても実際にはそうなっていない。またふつうはデフォルトの4で十分な精度が得られる。さらにハイト・グラフも地面のなかを通り抜けているかどうかを確認するのにきわめて有効である。水もまたプレビューのなかに表示され、偶然に水面の下に入ってしまわないように確認するときにとても便利だ(例えば、できるだけ水面に近づきたい場合)。水面下に入ると上に暗いブルーと普段は下に隠れている地形が見える。プレビュー・ウィンドウはサイズを変えることができるが、やはりこれは再生されるアニメーションのスピードに影響を与える。


ハイト・グラフ (Height Graph)
ハイト・グラフによってパスが地面や水面の下を通らないようにコントロール・ポイントのZ軸を調節することができる。ポイントはマップのときと同じように選ぶことができるがマウスまたは上下の矢印キーで上下にしか動かすことができない。グラフのスケールは左端に表示され、地面や水面の下に入ったパスは赤くなる。ポイントを現在の高さの範囲よりも外側にドラッグするとグラフのスケールは自動的に更新され、またコントロール・ポイントを上下に動かした距離は現在のスケールに対応する。ハイト・グラフも角や端をクリック / ドラッグすることでサイズを変えることができる。


コントロール・パネル (Control Panel)
アニメーション・コントロール (Animation Control) :
「フレーム / 秒 'Frames/s'」変数は速度がどのように計算されるかを決めるので、最後にアニメーションを圧縮するときのフレーム・レートに設定しなければならない。前を見る 'Look Ahead' が選ばれていると Terranim はスクリプトを生成したりアニメーションをプレビューするときにターゲット・パスを無視して、たんにカメラ・パスの前方を見る。オート・バンク 'Auto / Bank' は Terranim にカメラ・バンクの数値をカーブの加速度に基づいて自動的に計算するように命令する。ターゲット・パスを使う 'Use Target Path' は読んで字のごとしだが、同時にオート・バンクも解除される。

全般的な設定 (Overall Settings) :
水のレベル 'Water Level' を Terragen で使うのと同じに設定するとハイト・グラフに水位が表示されるのでパスが水面下に入らないように確認することができる。また OpenGL プレビューでも水が見えるようになる。地表からのデフォルトの高さ 'Default Height About Terrain' では追加 / 挿入されるポイントの地面や水面からの高さを設定する。更新 (update) ボタンはタイプされた数値を設定し、これを押さないと水面や地面からのデフォルトの高さの数値は設定されない。

プレビュー・コントロール (Preview Control) :
ポリゴンの大きさ 'Size of Polygons' は Terranim が OpenGL プレビューを表示するときの精度に影響を与えるが、それが再生されるスピードにも影響が出る。デフォルトの4という値は Pentium II では十分だが、もっとスペックの低いコンピュータでプレビューをスムーズに走らせるためにはポリゴンの大きさを6から8にしなければならないかもしれない。プレビューの地面と空の色はカラー・ボックスをクリックして調整することができる。

マップ・コントロール (Map Control) :
マップ・モード 'Map Mode' ではマップがカラーで表示されるか、グレースケールで表示されるかを選ぶことができる。コントロール・ポイントやパスに使われている多くの色が見やすいのでグレースケールのほうをお勧めする。

出力の詳細 (Output Details) :
ファイルネーム 'Filename' では、スクリプト・ファイル経由で Terragen に送られて、ビットマップのファイルネームを生成する際に使われる、パスの最初の部分が設定される。つまり 'c:\temp\anim' だったら Terragen は 'c:\temp\anim0001.bmp' といったファイル・ネームを生成していく。



太陽と雲 (Sun and Clouds)
下のチェックボックスを選ぶと太陽と / または雲のアニメーションを設定することができる。太陽の高度 (altitude) と向き (heading) の最初と最後の数値を設定すると Terranim は単純な直線的な補完法を使って数値を計算しスクリプトに書き込む。雲の場合は Terranim は向き (heading) と速度 (velocity) の数値を Terragen に渡すだけで、後は Terragen がそれらを動かすプロセスを処理する。



最後に

以上で Terranim のチュートリアルを終わるが、将来の更新情報はこのチュートリアルとそのダウンロード・バージョンに表記される。エンジョイ :)


Terranim Copyright ゥ 1999 Daniel Parnham
dan@terranim.cjb.net
Terranim Website