Terragen 2 (TP) の基本的な使い方

 

この記事は、Terragen 2 Technical Preview(以下、TG2TPと略) といっしょに配布されている、"tgptp_overview.pdf" という文書の重要なポイントだけを抜き出したものです。正式に許可を得るには時間がかかりますので、ポイントだけを私流にかみ砕いて紹介することにしました。(ほんとうは要約でも著作権に抵触する可能性がありますが)

ですから、英語版のこの文書もあわせてごらんください。

TG2TPには新しい機能がたくさん盛り込まれていますが、旧バージョンの発想を受け継いでいるところも多々あります。初めて Terragen に触れられる方は、旧バージョンやそのマニュアルも参考にしてください。旧バージョンから使っている方は、以下のヒントを見れば、TG2TPの基本的な使い方がおぼろげながらわかると思います。

以下に、英語版のPDFと同じ順序でポイントを説明していきます。英語版のPDFは29ページあります。以下の説明でも、何ページ目に当たるかをわかるようにしてあります。

 

TG2のインターフェース

 

ユーザーインターフェース(1ページ)

TG2TPが採用しているのは「タブ・レイアウト」というインターフェースです。(下図)タブとは、ソフトのいちばん上に横にずらっと並んでいるボタンのことです。それぞれのボタンに特定のツールや機能が割り当てられ、それらが制作中のシーンの各部分を構成しています。

 

旧バージョンとの違いですが、新しい概念はシェーダー(shaders)とノード・ネットワーク(node network)です。シェーダーは旧バージョンのサーフェス・マッピング(地表マップ surface mapping)に相当します。

さて、TG2TPが起動したときに、デフォルトでテレイン・レイアウト(Terrain)のタブが押されています。シェーダーのタブ・ボタンを押すとシェーダー・レイアウトの状態になり、アトモスフィアのタブ・ボタンを押すとアトモスフィア・レイアウトの状態になります。(このレイアウトという表現ですが、ここでは「設計」という意味に取ればいいようです。設計、配置、設定などなどの意味です。ですから、ウォーター・レイアウトでは水の設計、設定をするわけです)

TG2の画面を4分割したとき、左上に来るのが「ノード・リスト」です。(下図)(ノード node の元々の意味は「節」で、木の枝分かれしている部分のことみたいです)テレイン・タブを押したとき、左上のノードリストにはハイトフィールド・シェーダーというノード(またはアイテム)が表示されます。そして「+」を押すと子の階層にあるハイトフィールド・ジェネレーターのノードも表示されます。このへんの階層構造(親と子)は旧バージョンのサーフェスマップとよく似ています。(この親のなかに子が含まれる構造はノード・ネットワークの一部を反映しているわけですが、ノード・ネットワークについてはあとで出てきます)アトモスフィア・レイアウトのときには、左上のノード・リストには大気や雲を設定するノードが表示されます。ノード・リストのひとつの項目(ノード)を押すと、左下にパラメーター/セッティング窓の各項目が表示されます。(以上1〜2ページ)

シェーダーのノードリスト

 

選択しているレイアウトによって、ノード・リストの構成は違ってきますが、たいていリストの上部に新しいノードをつけ加えるボタンがあって、下にはリストを整理するボタンがつきます。(上図)この階層構造ですが、上のノードは下のノードによって(シェーダー・レイアウトのサーフェス・レイヤーの場合には、親のノードは子のノードによって)覆われます。別の言い方をすると、下のノードが上のノードに優先するのです。ただし、子のノードは親のノードがカバーする範囲内にしか影響を与えられません。(2ページ)

TG2の右上にはリアルタイム3Dプレビューの窓があります。(下図)ここに表示されるのは、デフォルトだと、場面のすべての要素、つまり地表、空、雲などです。しかし、選択されたレイアウトによって、効率化が図られています。つまり、例えば、テレイン・レイアウトのボタンを押したときは、大気の表示はされなくなります。これによって表示が早くなります。このプレビューの視野はホットキーによって自由に動かすことができます。(つまりカメラが動く)ソフト最上段のメニューバーのヘルプ(Help)のなかに、マウスとキーの設定というのがあり、これを見ると現在のプラットホームでのホットキーのリストが示されています。また Edit>Preferences でマウスの設定を変えられます。ウィンドウズだと、Alt キーとマウスのボタンを押して、画面上でドラッグするとカメラを動かすことができます。Alt+ 左ボタンは回転、Alt+ 中ボタンはズーム(またはAlt+Shift+左ボタン)、Alt+ 右ボタンは上下と左右です。(3ページ)

 

しかし、このように動かしても、カメラの位置や向きを設定した数値そのものは変わりません。それをするには左下のセット・カメラ(Set Camera)ボタンを押します。(上図)そうすると現在のプレビューで見ているカメラの数値が設定に書き込まれます。またビュー・カメラ(View Camera)ボタンを押すと、設定値のカメラ位置へと戻ります。また、プレビュー窓の下に x, y, z, slope の四つの数値が表示されます。x, y, z は地形上でカーソルがある位置の数値です。単位はメートルやキロメートルで、カスタマイズ可能な中心点からの相対距離です。スロープはそのカーソル位置の傾斜であり、単位は度です。これらの数値はオブジェクトを置いたり、地表を細かく設定したりするときに便利です。(垂直はY座標です)

 

 

3Dプレビューの下にはノード・ネットワークの窓があり、現在選択しているノード、グループ、レイアウトのノードと接続のすべてが表示されています。(上図)TG2の基本概念では、複数のノードをつないで、ひとつのネットワークが構築され、それがシーンの全体を構成しています。左上のノード・リストに変更を加えると、それが右下のノード・ネットワークにも反映されるので、その特定の機能がネットワークのなかで占める位置やつながりがよくわかります。(4ページ)

 

 

クイック・スタート

ここで紹介されるのは、基本的なシーンを描くための、最も簡単な方法です。もっと詳しい説明は、インターネット上の「あなたの最初のシーンをつくる」にあります。

→テレイン・ボタンを押す
→Add Terrain ボタンを押す
→Power Fractal を選ぶ
→シェーダー・レイアウトに移る
→ベース・カラーを押す
→カラー・タブを押す
→右の四角の色を地面の茶色にする
→ノード・リストの上のレイヤー追加(Add Layer)ボタンを押し、Surface Layer を選ぶ
→新しくできたサーフェス・レイヤーを押す
→四角の白い色を草の色に変える
→標高制限(Altitude Constraints)タブを押す
→最高標高を制限する(Limit maximum altitude)をチェックし、最高標高を600ぐらいにし、山の頂上が茶色になるようにする
→傾斜制限(Slope Constraints)タブを押す
→最大傾斜を制限する(Limit maximum slope)をチェックし、傾斜を25度ぐらい、最大傾斜あいまい域(Max slope fuzzy zone)を10ぐらいにする
→範囲と破断(Coverage and breakup)タブを押す
→範囲を0.7に、フラクタル・ブレークアップを1にする
→草のレイヤーと同じようにして、雪のレイヤーも加える
→ライティング・レイアウトへと切り換える
→太陽光(Sunlite 01)タブを押して設定を開く
→太陽の方向(Heading)と高さ(Elevation)を調節する
→アトモスフィア・レイアウトに切り換える
→大気(Atmosphere 01)ノードを押す
→もやの密度(Haze density)を3に落とす
→ノード・リストの上の雲のレイヤーの追加(Add Cloud Layer)ボタンを押して、中層の高積雲(Mid-level: Altocumulus(3D/Volumetric)を選ぶ
→新たにできた雲のレイヤーをクリック
→雲の高さ(Cloud depth)を500に
→覆う範囲(Coverage adjust)を -.25 ぐらいに
→レンダラー・レイアウトに
→ノード・リストでフル・レンダーを選ぶ
→画像の大きさを800x600にする
→クオリティ・タブを押す
→ディテールを0.75に
→部分切り抜き(Crop region)タブを押す
→部分を切り抜く(Do crop region)をチェック
→アトモスフィア・レイアウトへ
→前につくった雲のレイヤーをクリック
→クオリティ・タブを押す
→サンプル数(Number of samples)を12に増やす
→最終的なレンダーを行う。(6ページ)

 

 

 

最初のシーンをつくろう

初めに

ここでは初めてシーンをつくるための必要最小限のことが述べられています。もっと詳しい内容はユーザーガイド(英文)を見てください。

 

地形 Terrain (7ページ)

TG2を起動すると、デフォルトでテレイン・レイアウトが出ます。TG2の世界は地球全体を模していますが、最初はまっ平らな地面です。景観をつくるにはプロシージャル(procedural)とハイトフィールドを使います。(プロシージャルは手続きや処理と訳されますが、要するに算術的演算によってディテールを合成する手法のようです。またハイトフィールドは旧バージョンでもおなじみの地形の高低を表した地図です)地表の色やテクスチャーを変えるノードもあるし、地表の形を変えるノードもあります。TG2はプロシージャルもハイトフィールドも使えますが、デフォルトではハイトフィールド・ジェネレート(子)とハイトフィールド・シェーダー(親)が表示されています。(下図)(ハイトフィールドには一定の範囲・大きさのいわば地図があるのですが、プロシージャルには元になる地図がなくて、最初から数学的処理で地形がつくられるようです)

ハイトフィールド・ジェネレートのノードを押すと、下に設定画面が現れます。(上図)そのいちばん下に Generate Now(今すぐ生成)ボタンがあります。1分以内に地形がつくられます。3Dプレビューに新しい地形が現れます。ホットキーを使ってカメラを動かしてみましょう。Alt+左クリックで上下にドラッグし、空が半分ぐらいになるようにします。Alt+中ボタンでドラッグするとズームします。(二つボタンマウスでは、Alt+Shift+左のボタン)次にAlt+左クリックでドラッグして、カメラを地表近くに降ろします。自分の好みのカメラ位置にします。(8ページ)

Set Camera ボタンを押すと、現在のカメラ位置が保存されます。ここでF3か上のレンダラー・ボタンを押して、テストレンダリングをしてみてもいいでしょう。ところで、ホットキーでカメラ位置をどんどん高くしていくと、山が一塊になっていて、周囲が平地になっていることに気づきます。つまりハイトフィールドは一定の面積しか持たないのです。一方、プロシージャルを使うと地平線まで、地球全体を山で覆うことができます。

具体的には、ノード・リストのハイトフィールド・シェーダーを押し、Enable(有効)のチェックを外します。プレビューは平らになります。次に Add terrain ボタンを押し、パワー・フラクタルを選びます。プレビューに地形(地平線まで続く山)が現れます。ここで新しい地形に名前をつけておくと後で整理しやすいでしょう。それにはノード・リストのノードを押して、下の設定の Name を変えます。(以上は、ハイトフィールドの地形から、プロシージャルの地形へと移行するときです。最初から、パワー・フラクタルを選んでいる場合には、この操作は不要です)10ページ

 

 

プレビューの地形の見え方がおかしく、下が切れていたり、帯のようなものが浮いていたりすることがあります。(上図)これはカメラが地面の下にもぐっているためです。これを確かめる方法があります。プレビュー画面上で、Alt+右か左ボタンを押すと、画面下に Vx, Vy, Vx の数値が現れますが、これがカメラ位置です。(たんにカーソルを画面上に持っていったときに現れる x, y, z は、カーソルがある位置の座標)TG2ではYが高さであることに注意しましょう。さて、重要なのは4番目の Vheight の数値です。これがカメラと地表の相対位置を表します。(Vy と Vheight の数値が違うのは、標高0メートル以下の地表もあるからです。Vy:-10m で Vheight: 8m だとしたら、地表は標高マイナス10メートルですが、カメラはその地表から8メートル上にありますから、地面の下にもぐってはいません)だから、Vheight がマイナスにならないようにすればいいのです。ちなみに、カメラは地表に近づくほど動きがゆっくりになる仕様なので正確に位置決めができます。

ちなみに、マウスの中ボタン(または Alt+Shift+左ボタン)をクリックして画面を上にドラッグすると、カメラはズームアウトします。これを何度かくり返すと、カメラは地球外へと出ます。それでも地球全体を地形が覆っているのです。これがプロシージャルです。View Camera ボタンを押すと元のカメラ位置へと戻ります。(11ページ)

 

 

サーフェス・マッピング(シェーダー)

地形ができあがったら、TG2ではシェーダーを使って、その表面に色やテクスチャーをつけ加えます。(シェード shade の元々の意味は「陰影をつけ加える」ということシーェダーとは色彩や、ディスプレースメント(displacement)によるデータを生成し、またそれに手を加えるノードです。(ディスプレースメントとは、直訳すると「移動、位置ずらし、押しのけ」で、Terragen の場合には、ある参照データを使って表面の3次元構造を改変すること)

シェーダー・レイアウトのボタンを押したとき、ノード・リストに現れるのは基本色(Base colours)ノードだけです。(上図)このノードを押すと下に設定画面が現れますが、重要なのはハイカラーとローカラーの二つの色の設定です。このハイとロー、高い低いは地形の高い低いではありません。このベースカラーのノードが使う内部のノイズ機能の高い部分と低い部分のことです。灰色と黒の四角いカラーボックスをクリックすると、デフォルトのカラーピッカーが現れます。地表が地面らしい色になるように茶色の系統を選びます。それに合わせてプレビューの色も変わります。(13ページ)

 

 

次にノード・リストの上のレイヤー追加(Add Layer)ボタンを押して、サーフェス・レイヤー(Surface Layer)を選びます。デフォルトでは白になっているので、地形は真っ白になります。このレイヤーに、例えば「Grass」と名前をつけておくと、後の整理が楽になります。(上図)次に設定画面のカラーボックスを開いて、黄緑などの草の色を指定します。次に標高制限(Altitude Constraints)タブを押し、最高標高を制限する(Limit maximum altitude)にチェックを入れ、最高標高を600ぐらい、山頂が茶色になるぐらいにします。傾斜制限(Slope constraints)タブを押し、最大傾斜を制限する(Limit maximum slope)にチェックを入れ、最高傾斜角度を25度ぐらいに、最大傾斜ファジーゾーンを10ぐらいにします。

 

 

これで草のレイヤーはかなり自然になってきましたが、まだまだ単調なので、フラクタル・ブレークアップ(Fractal breakup)を使うことにします。(上図)いちばん上のスライダー、覆う範囲(Coverage)は、このレイヤーが覆う地表の範囲をコントロールします。フラクタル・ブレークアップにチェックを入れて有効にしたときに、カバー範囲0.5から1の数値だと、フラクタル・ブレークアップの最大効果と地表レイヤーの最大カバー範囲の中間のどこかに落ち着きます。 カバー範囲(Coverage)0.5だと、レイヤー上の草の配分に対して、フラクタル・ブレークアップの最大効果が得られます。0.5以下だと、カバー範囲ゼロからフラクタル・ブレークアップ最大値の中間のどこかの効果が得られます。フラクタル・ブレークアップそのものの設定で(上から二番目のスライダー)、その効果の強さを変えることもできます。0から1のあいだで自然な効果が得られ、0ではフラクタル・ブレークアップを切ったのと同じ状態、1では地表レイヤーに滑らかな効果を与えます。1以上では鋭い効果を与えます。0.7から1ぐらいがちょうどいいでしょう。

最後に、アトモスフィア(大気と光源)レイアウトへ行く前に、地表に雪のレイヤーをつけ加えましょう。すでに述べたことを応用すればすぐにできるはずです。(雪の白い色、最高標高、最大傾斜など)整理しやすいように名前をつけておきましょう。(15ページ)

 

 

大気と光源(Atmospherics and lighting)

TG2では惑星全体の大気を設定でき、また完全に三次元の立体的な雲をつくることができます。地形がきれいに見えるように、まずライティング(太陽光)を簡単に設定しましょう。ライティング・タブを押して、ライティング・レイアウトへと移ります。TG2のグローバル・イルミネーション(広域照明とも訳され、単一の光源だけでなく、間接光も考慮したよりリアルなCGの照明)には基本照明である太陽光と間接照明である環境光(Enviro Light)が使われています。また空全体から来る間接光をシミュレートするための複数の補助光(Fill Lights)も使うことができます。しかし、ここで必要な基本的な設定は、太陽の角度(東西南北の360度)です。ノード・リストの Sunlight 01 をクリックし、太陽の角度(Heading)と高度(Elevation)を設定します。(下図)3Dプレビューを見ながら、ちょうどよい位置を決めましょう。(16ページ)

 

 

次に、アトモスフィア・レイアウトへと移行し、大気の設定をしましょう。ノードをクリックすると、下に各種設定が出ますが、大気の設定はデリケートなので、基本的なところだけ変更します。(下図)最初のメイン(Main)タブですが、景色がかすみすぎているようなら、もやの濃さ(Haze Density)を少し落とします。しかし、落としすぎるとリアル感が失われます。例えば3ぐらいではどうでしょうか。いちばん下の空の青さの追加(Bluesky Additive)と空が赤くなり暗くなる(Redsky Decay)は、少しいじっても画面にかなりの変化が出るでしょう。通常はそのままでもいいですが、太陽が地平線に近いときは調整してもいいでしょう。これらの設定は相互に関連しあっています。

 

 

次に雲を追加します。ノード・リストの上の雲のレイヤーの追加(Add Cloud Layer)ボタンを押し、中層の高積雲(Mid-level: Altocumulus (3D/ Volumetric))を選びます。デフォルトではやや平板に見えるので、いま作成された雲のレイヤーのノードを押します。ここで名前をつけておいてもいいでしょう。(下図)メイン・タブには雲の高さ(Cloud altitude)、雲の厚さ(Cloud depth)、その他の設定があります。雲の厚みを500メートルぐらいにまで増やすとよりリアルになります。空に雲が多すぎるときには、下のほうの雲が覆う範囲の調節(Coverage adjust)のスライダーを動かします。例えば -0.25 ぐらいにしてみます。(18ページ)

 

 

レンダー(描画)ノードとクオリティ(精度)の設定(Render Nodes and Qyality Settings)

レンダー・レイアウトのボタンをクリックすると、複数のレンダー・ノードが現れます。レンダー・ノードはカメラ・ノードと連動していて、画像の解像度(大きさ)、フォーマット、全体の精度、ガンマ補正、コントラストなどを決めます。複数のレンダー・ノードを作成し、それぞれの設定をし、簡単に切り換えることができます。デフォルトでは二つの設定が用意されています。クイック・レンダーは精度は低いが短時間で描画でき、フル・レンダーは解像度が大きく精度が高いので時間がかかります。

ここではフル・レンダーを基本に、最終的なレンダーの設定をします。(下図)デフォルトの 640x480 の解像度を、最終レンダー用に 800x600 にしますその下のクオリティ・タブのデフォルトは 0.5 になっています。これでも十分なのですが、最終レンダーでは 1.0 ぐらいにしてもいいです。しかし、かかる時間とクオリティの中間をとって、0.75 ぐらいが妥当なところかもしれません。(19ページ)

 

 

このまま最終レンダーしてもいいですが、TG2では画面の一部をクロップし、確認のために、そこだけをレンダリングできるようになりました。(下図)部分切り取り(Crop Region)タブを押し、ボックスにチェックを入れ、四つのスライダーで上下左右からレンダーする範囲を絞っていきます。実際に描画される範囲は、3Dプレビューでは赤枠で表示されます。

 

 

さらに、デフォルトの雲の精度は最終レンダーにはちょっと粗いこともあります。雲の精度を上げるにはサンプル数を増やします。一部のレイヤーだけ精度を上げたいものがあるかもしれません。例えば厚みを増した、背の高い雲などはサンプル数を増やすとノイズが減ります。アトモスフィア・レイアウトのタブを押して、雲のレイヤーをクリックし、クオリティ・タブを押します。(下図)サンプル数(Number of samples)は雲の種類によって異なりますが、雲を厚くした場合など、デフォルトの6から12ぐらいにまで増やした方がいいでしょう。クロップ・レンダリングで確認してみましょう。あとは最終レンダリングをするだけです。(22ページ)

 

 

 

ノード・ネットワーク(The Node Network)

最近のCGソフトではノードに基づいたインターフェースが広く使われています。とてもパワフルで、柔軟で、直感的な操作を可能にします。制作中のシーンを構成する多くの情報の全体像を見ることができます。データがネットワークをどのように流れ、そのシーンを形作るのかが一目でわかります。このようなネットワーク型のインターフェースでは、ひとつのシーンを構成するさまざまな要素をひとまとめにし、この全体図を通じてコントロールすることができます。ノード・ネットワークの基本的な要素には次のようなものがあります。

(1)ワークスペース――ここにノードが表示され、他のノードと接続し、そのようにして接続されたノードが、制作中のシーンを構成しています。
(2)ひとつ以上のノード――ノードとは特定の機能を持つオブジェクト(または装置、デバイス)です。ワークスペースで他のノードと接続され、シーンの制作において、自分の役割を果たします。ノードにはひとつ以上のインプットとアウトプット(入力と出力)があります。また各ノードには設定があって、そのノードがつくる、またはそのノードを通過するデータへの作用をコントロールしています。
(3)ひとつ以上のノード接続――ノード・コネクション(またはワイヤー、あるいはコネクター)がノードからノードへのネットワークの流れをつくります。(23ページ)

 

 

ノード・リストとノード・ネットワーク

TG2のノードはノード・リストとノード・ネットワークの両方に表示されます。片方の変更はもう片方に反映しますが、各ノード間の関係はそれぞれ異なった表示のされかたをします。

 

ノード・ネットワークでは、すべてのノードが異なったカラー・ボックスとして表示されます。(上図)上下にインプットとアウトプットの三角がついています。接続は色の線で表されます。ノード・ネットワークは大部分のノードを平面的に、同じレベルで、いっぺんに見せるものです。

 

 

一方、ノード・リストでは、ノードは他のノードに所有されたり、つくられたりします。またノードはグループに含まれ、そしてノードは他のノードの上で枝分かれし、ネットワークを構成します。(上図)

 

 

例外はオブジェクトとポピュレーション(増殖)のノードで、オブジェクトのノードはしばしば他のノードに包まれ、親のノードに含まれます。(上図)

 

 

オブジェクトのノードを右クリックし、内部ネットワーク(Internal Network)で、そのなかの装置(デバイス)を見ることができます。(上図)

 

 

ワークスペースのなにもないエリアを右クリックし、一レベル上へ(Up One Level)をクリックすると元のネットワーク・ビューに戻ります。また内部ネックワークにいるときには、ブックマーク・リストの上に出る、上のレベル(Up Level)ボタンでも戻れます。(上図)

 

 

ノード・リストは、ある特定のレイアウトの各デバイス(装置)を簡易的に表示します。序列的なリストが表示されます。(上図)これはレイアウトの装置の「実行の順序」を簡易的に示すものです。多くの場合、表示されるノードは特定のタイプに限定されています。例えば、オブジェクト・レイアウトでは、そのオブジェクトに割り当てられたテクスチャーは、ノードリストには表示されません。テクスチャーはオブジェクト・ノードの一部ではないからです。一般に、ネットワークの接続関係はノード・リストには表示されず、リストの階層がその代わりになります。ノード・リストの表示の仕方は大きく分けると二種類あって、それぞれ異なる階層情報を示します。またその表示の仕方はレイアウトによって少しずつ異なります。

 

 

オブジェクト、大気、光源、カメラ、レンダーのレイアウトでは、ネットワークの枝分かれは表示されず、内部の装置(デバイス)が示されます。この表示法では、装置が折り込まれる(+を押すと子が表示される)ことはなく、その前にスラッシュ(/)がついて、ネットワークでの深さを示します。(上図)いちばん上のレベルではスラッシュがひとつつきます。(例: /Atmosphere 01)下位レベルは次のように表示されます。例えば、上図の /Pop Obj reader 01/Obj reader 01 ですが、これは Pop Obj reader 01 という増殖ノードのなかに、Obj reader 01 というオブジェクト読み出しノードがあることを示しています。(24ページ)

地形、シェーダー、ノード・ネットワークのレイアウトでは、+ボタンで畳んだり開いたりできる階層的な表示がされます。枝分かれやネットワークがよくわかり、ノードとノードの関係がより明確に表示されます。ウィンドウズのエクスプローラの表示によく似ています。

 

 

ネットワークの流れ(Network Flow)

一般的にネットワークのデータは上から下へ、アウトプット・ポートからインプット・ポートへと、そしてノードを通って流れます。データはひとつの基本的な経路(パス)に集まって流れていき、最終的なノードへと達します。(下図)一般的に、この最終的なノードは、オブジェクト・グループ内の惑星ノード(Planet node)です。プラネット・ノードには、二つの主要なインプット(入力)があって、それらはサーフェス・シェーダーとアトモスフィア・シェーダーから来ています。惑星を構成する多くの要素を具体的に説明している、その他のすべてのノードが、この二つのインプットへと接続しているのです。25ページ

 

 

プラネット・ノードに接続しないノードや、ふつうは他のノードにまったく接続しないノードもあります。これらのデバイスは最終的に描かれるシーンの特定の局面や要素を生成するものであり、カメラや光源などがそれに当たります。カメラにはふつうインプットがありません。(下図)唯一のアウトプットがレンダー・ノードに接続し、最終的な画像を描きます。ライト・ノードも同様に他のノードに接続しませんが、間接的に他のほとんどのノードに影響を与えます。直接的なデータの相互作用と、間接的な相互作用とがあるのです。前者の例は、最終的に地表のテクスチャーや形状をつくる、ノードの連鎖的なつながりです。後者の例はカメラであり、その視界や露出を変えることによって、まるでバーチャル・カメラで見ているように、他のノードのデータを解釈するのです。

 

 

大部分のノードはデータを生成するか操作するかして、次のノードへと手渡すのですが、一部のノードは特別な働き方をします。それは最終的に描かれるシーンの一部の重要な要素に影響を与える、カメラや光源などです。たいていのノードは、データを生成するものでさえ、インプットを必要としています。例えばブレンド・シェーダーがそうです。しかし、カメラや光源のようなノードは、インプットを必要とせず、自分ですべてのデータをつくるのです。

多くのデータはノードのインプットからアウトプットへと流れますが、別のノードから入ってくる付加的なインプットもあります。付加的、または代替的インプットへとつながるノードは、ネットワーク上で枝分かれしています。例えば、サーフェス・レイヤーと、その子に当たるレイヤーが、この幹と枝の関係をつくります。あまり重要でない、付加的なノードが枝だとすると、それが幹に当たる基本的なデータの経路(パス)へとつながっていくのです。(26ページ)

 

ノード・ネットワークを操作す

ノード・ネットワークの操作はカメラの場合と同じです。Alt+ 右か左のボタンで、ワークスペースをドラッグすることができます。Alt+ 中ボタン(または Alt+Shift+ 右か左のボタン)でズームインとズーム・アウトができます。 ノード・リストのデバイスを選択すると、ノード・ネットワークの画面でも自動的にそのデバイスが表示されます。いったん他のレイアウトに切り換えて、また元のレイアウトに戻っても、その選択されたデバイスがノード・ネットワークの画面に表示されます。(ノード・ネットワークのブックマークを押して、各グループが拡大表示されているとき、これがはっきりわかります)

 

 

それぞれのノードは特定のグループ・ノードに分類されます。グループ・ノードは整理の便宜のためのもので、特別な機能はありません。ネットワークの空白の部分を右クリックし、その他をつくる(Create Other)から Group を選択すると、独自のグループ・ノードをつくることができます。名前や色も変えることができ、ブックマーク・リストに反映されます。グループはその角をドラッグして大きさを変えられます。ノードをグループに加えるには、それをドラッグし、グループのタイトルバーを右クリックし、ノードを捕らえる(Group: Capture Nodes)をクリックします。(上図)ノードを放す(Group: Release Nodes)はその反対の働きをします。(ノードがグループの枠の外に出ていても、この所属するしないの関係は持続します。また、この捕らえる・放すの機能はグループの枠内のすべてのノードに対して有効なようです)

 

 

ネットワーク画面の左にブックマーク・リストがありますが、これらがシーンの主要な要素を構成しており、またオブジェクト、地形、シェーダーといった各レイアウトの分類と同じです。ブックマークを押すと、そのグループが右に表示されます。(27ページ)

以上。