「焼き枯らし鮎の料理」

「鮎酒」

炙って、熱燗をそそいで、風味・旨味を楽しみます。

香ばしく焼けた焼き枯らし鮎を器に入れ、熱燗をそそぐ。鮎がジュっと音を立てる。ここで暫く待つ。計っているわけではないが、この間が長い。
無限に思える瞬間というものか。あとは熱いウチに一気にすすり込む。

思った以上に濃厚な旨味を染み出す。酒の中でアユ独特の川の香りが浮き上がる。
しかも飲み口はサラリとしている。酒はすすり。口に含み含み飲まなくてはいけない。
よく焼き枯らしている鮎は最高に美味い!
上手く枯らせばまったく生臭さがなく、鰹がカツオ節になる如く、「焙り鮎」という乾物として完成する。
残った鮎は薄口醤油を垂らして
、これもぬる燗のアテとする。
は、有名な酒好き・鮎好き詩人のお言葉です。

 

「簡単・食べ方、焼き枯らし鮎」

焼き枯らし鮎は、少し醤油をつけ、酒のアテにします。よく噛むと、ジワっと凝縮された旨みがでてきます。食べるときは、冷たいままでもいいが、
オーブントースター等で適当にあぶると尚いいです。
また、そうめんつゆのダシを作るとき等に使うのも良いです。砕いて薬味にするのもまた妙!

 

「鮎田楽」

鮎田楽(でんがく)にするには生鮎を使うより枯らしたものにほんとうの味があります。

焼き枯らした鮎へ味付け味噌を塗り、更に一度火に焙り、コンガリと味噌が焦げたならば、食膳にのせます。
こうした田楽なら香気が高くて本当に美味しいです。

【卵黄入り味噌】は弱火で気長く練り、卵黄は必ず火から下ろして手早く混ぜるようにします!

卵黄を入れることで味噌の付きがよくなり落ちません。 *使う味噌は、白味噌が良いです。

「煮びたし」

煮びたしにするには、焼き枯らしたものを鍋の水に入れ、ひたひたになるまで煮つめ味をつけますが、これを釜の中の炊いたばかりの飯に入れ鮎飯にすると喜ばれます。

 

「鮎メシ@」

焼き枯らしたものを、ご飯の中に入れて鮎飯にすると良い。身をほぐして骨を取り除き、ご飯と混ぜます。

「鮎メシA」

材料:2合炊き分

焼き枯らし鮎(小):7〜8匹
カツオ出汁:1袋の半分
白醤油:35cc

焼き枯らしにした鮎を200ccほどの水を入れたボウルで数時間もどしておくと、琥珀色の奇麗なダシ汁が出ます。
炊飯器に2合の米を洗い、カツオ出汁の粉末を一袋の半分、白醤油を35cc、鮎のダシ汁を入れて足らない分は水で調整して炊飯を始めます。その時・・・
鮎を2匹ほど入れて炊き込みます。炊飯器の表示で残り10分になったら残りの鮎を全部入れて蒸します。

炊飯が終わったら鮎を全部取りだし、頭と骨を全て取り除き、釜に戻します。

オマケだが、掃除した鮎の骨に塩を振り、からからに焼くとこれが又うまい
口に残る骨や頭の嫌いな人のため取り除いた鮎を釜でまんべんなく混ぜて完成!
至極簡単。味は絶品です!

 

「鮎雑炊」

鍋にダシ汁を入れて火にかけ、煮立ったらご飯を加えます。塩、薄口しょう油、酒を加えて調味し、
全体が煮立ってきたら焼き枯らしした鮎を加え、溶き卵を流し入れ、一煮立ちしたら刻んだ三つ葉を散らし、火からおろします。
雑炊のご飯は予め洗っておき、粘りを取っておくことが美味しく仕上げるコツ。また、
鮎の香りを引き立てるため、味付けは薄めにします。塩やしょう油の代わりに味噌を使っても風味のよい雑炊になります。

 

「鮎・雑煮」

焼き枯らし鮎を必要分(3〜5匹)、鍋に水と一緒に入れ、アクを良く取ります。
ほどよく鮎が煮えたら(沸騰後弱火で5分位)、雑煮の材料を入れ、味を付けて餅を入れて完成です。
但し、煮すぎると、鮎の香りが無くなってしまうのでご注意!!

 

「甘露煮」

焼き枯らし鮎を使います。
鍋に竹の皮を数枚敷き、鮎を並べ、番茶を注いで火にかけ、20分ほど煮て汁を捨てます。
次に、酢をひたひたに加え、弱火で煮、酢の量が三分の一ぐらいになれば煮汁を捨てます。
別の鍋に酒とミリンを入れ、煮立ったら砂糖としょう油を加え、さらに一煮立ちさせます。
これを鮎に加え、落とし蓋をして汁気が無くなるまで気長に煮ます。
調味料を加える時、多少の鷹の爪や一味唐辛子を加えるとピリッとした風味のきいた一品になります。

 

「昆布巻き」

焼き枯らし鮎を水に戻し、水洗いの後、拭き取っておきます。昆布はサッと洗って水につけて戻し、ザルに上げておきます。
結びのかんぴょうは塩揉みし、しなやかになったら洗って乾かします。
鮎を昆布で堅く巻いて、かんぴょうで結んだものを昆布の漬け汁に入れて火にかけ、
沸騰したら火を弱め、砂糖、ミリン、酒、しょう油を加え気長に煮ます。
昆布を洗った後、ザルに上げ、少し乾かせることで、巻きやすくなります。
昆布の漬け汁を少しとっておき、さやいんげん等を茹でて彩りを添えれば出来上がり。

 

「鮎つみれ」

焼き枯らしを、すり鉢に入れ、細かく磨り潰し、山芋・卵・薄口醤油・酒・旨み調味料で薄味に調え、湯の沸いた鍋にスプ−ンなどで丸く整えながら入れ、
浮いてくれば冷水にとって冷まし、下ごしらえが出来上がりです。
この【つみれ】、鍋物や吸い物、その他の煮物にも色々と使えます。